17章 事実とは無情である。
投稿遅れて本当すみませんでした!
ちょっと私情が込み合ってまして…(´;ω;`)
来週はしっかり投稿するつもりなので許してください(இ௰இ`。)
では、始まります!
It's show time!
「…?」
絵斗は遠くをみた。
目を凝らすとそこにはピンク髪の少年が1人でオカリナを吹いていた。
少年はふと顔を上げるとにこっと笑ってこちらに手を振った。
香奈が振り返そうとするとリンナがばっと制した。
そして少年をきっと睨みつけ呟いた。
「…ルビアンお兄ちゃん…」
World Heroは驚いたが、納得もできた。双方ピンク髪であったし、どことなく顔も似ていた。
「…リンナ…歩き回るなんて駄目だよ?君は…」
「黙って!」
リンナは声を荒らげた。
いきなりの大声に全員がビクッとする。しかし、ルビアンは怯まない。
「…家に帰ろう、リンナ」
「帰ってよ!私はピンピンしてるんだから!束縛なんてもう、うんざりなの!」
ピンピンしてる?
束縛?
なんのことを言っているんだ?
World Heroは思った。
しかしリンナとルビアンの口論はその疑問に答えないまま続く。
「リンナ!僕の言うことを聞いてくれ!」
「うるさいうるさい!お兄ちゃんはまた私を独りにさせようとしてるんでしょ!もう嫌なの!私には仲間がいるんだから!」
「…リンナ…君は…」
「『病気なんだよ』でしょ?何度も聞いたわ!でも今だってピンピンしてるじゃないの!」
!!!
病気?
リンナが…病気?
World Hero全員が口をぽかんとあけ、唖然とした。
あんなに元気なリンナが病気?
あんなにうるさいリンナが病気?
あんなに…明るいリンナが…?
リンナが信じようとしない気持ちも理解出来た。これだけ元気そうなら心配いらないのじゃあないか。
「いや…ピンピンしてるやん。何が病気なん...?兄ちゃん?」
不思議そうに尋ねる香奈。
それは全員が思っていたことだった。
「…リンナは病気だよ。『内部性筋肉発達障害』…というね。魔力のある者しかかからない病気だ。一見ピンピンしていそうだが、実はものすごく痛い。それに、君達は動かす度に筋肉が発達するだろう?」
しかしリンナは違うんだ、とルビアンは続けた。
「リンナの筋肉は一生発達しない。それどころか、無理矢理動かせば激痛がはしる。病名のとおり筋肉が発達しないんだ。悪化すれば死に至る」
「…」
5人はかける言葉が見当たらなかった。
リンナが…苦しんでいたなんて。
笑顔だから何の心配もしていなかった。笑顔は…必死に創っていたんだ。…仲間を得るために。
独りにならないために。
「だから...帰ろうリンナ」
「…嫌っ...せっかく仲間ができたのにっ…」
リンナのピンク色の目から大粒の真珠のような涙が零れた。
静かに、涙はリンナの頬を濡らす。
その行為からリンナがどれだけ寂しい思いをしていたかが見て取れた。
「…すまないが…本当は君の言うことを聞いてあげたいんだよ、リンナ。でも…仕方ないんだ!君を失うなんて、見殺しにするなんてぼくにはできない!」
なかなかくさいセリフを発するルビアン。しかしリンナは泣き止まない。
「…命なんていらない。独りでいるくらいなら、死んだ方がましよ!」
そういった途端、リンナの身体に黒いふわふわした尻尾の様な物が強く巻きついた。
「!?」
「えっあっ!嫌っ!」
そのままリンナは抵抗もできずその尻尾の持ち主の元へ連れていかれる。
「誰だお前!」
「ふふ、僕はNo.1、反乱軍一等幹部。これは僕の尻尾だ」
そういってもう1本の尻尾を撫でた。9本ある尻尾はまるで九尾のようだった。
………敵か
World heroはバッチを構え叫んだ。
「「「「「変身!!!」」」」」
読んでくださりありがとうございました!来週もWorld hero宜しくお願いします!ご愛読感謝感激雨あられでございます笑(僕の年齢が伺えるなw)
じゃあ、ばいばいっ(*´ ³ `)ノ