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4:真理
聖晦に封じられた天使の目的、それは本来の天使としての力を取り戻すことである。
そのため天使たちは自らの力を聖晦の使用者に分け与え代償として生命の一部を要求する。
これが契約だ。
神によって天使たちは契約に従わなくてはならないように、なっているため、今まで全ての生命を奪われ身体を乗っ取られた人間はいないらしい。
生命の一部といえば聞こえはいいかもしれないが
ようするに悪魔に魂を売るのと同じだ。
『やれやれ、僕らなんかより君の半分を巣食ってる"そいつ"のほうがよっぽどたちが悪いと思うけど?』
そう僕にはもう時間がない、残された時間で全ての天使と悪魔を殺す、僕にはもう復讐しか生きる意味を
見出せない。
「お前なら"こいつ"を押さえられるんじゃないか?」
『たとえそれが主としての命令だとしても僕の力じゃ"そいつ"は抑えられないよ」
そうか、厄介だなあと思いつつルークの意識は奪われていく。