517/548
517
そのような
俺たちの会話を
鍋島は黙って聞いていた。
明宏が鍋島に
あの世に行っても
アフターサービスは
しっかりやってね!
と
真顔で頼んだんだ。
すると
任せとけよ!
お嬢ちゃんを
来世は女性として
生まれ変わらせてやるよ!
と
鍋島は言ってから
そしたら
神崎との子供を産んで
幸せな家庭を築きなよ!
と
冗談っぽくだが
明宏に勧めたんだ。
その直後
明宏は満面の笑みとなり
もちろんですよ!
私と将生さんは
何度生まれ変わっても
夫婦になる運命なの!
と
俺を見つめてきたんだ。
それに対して
どう反応していいのか
俺には、わからなかった。
否定したら
明宏は傷つくはず。
さりとて
俺には肯定もできない。
なので
俺は仕方なく
黙ったままだ。
そもそも
あの世があり
生まれ変われると
俺は思っていないんだ。




