461/580
461
違う系列の組もあれば
その地だけの組もある。
なので
俺たちの組は確かに
全国組織であったが
筋者が全て追手ではない。
となれば
たとえ筋者に
出くわしたとしても
過度に怖れることもない。
そんなことを
明宏とも話している。
客観的に考えれば
日本のどこかにいる
俺たちを見つけだすのは
広大な砂漠の中に
落ちた一粒の米粒を
見つけるようなものだ。
おそらく
道を普通に歩いていて
交通事故で死ぬくらいの
確率ともいえるだろう。
なので
ほとぼりが冷めて
組が捜索を諦めるまで
明宏と2人で
旅行しているように
過ごしてもいいはず。
とはいえ
油断は禁物であるから
心のどこかには常に
危険を感じるべきだろう。
俺たちは夜
ホテルのレストランで
2人で夕食を食べている。
将生さん!
少し太りましたね!
と
俺は明宏に言われた。




