武蔵言ノ葉百人一首
武蔵言ノ葉百人一首
1.宵来ぬか思ひはことに染みぬれど猶痛みにける冬の後朝 恋1/40.よ1/3.武蔵嘘向
2 .いにしへをさらにかけじと思へどもあやしく目にも満つ涙哉 恋2/40.い1/4 .村上天皇
3.白玉かなにぞと人の問ひし時露とこたへて消なましものを 哀傷1/1.し1/2. 在原業平
4 .いにしへは猶さりともと此の頃の憂きを待ちけむ程ぞはかなき 雑1/19.い2/4 .小倉実教
5 .たよりあらばいかで都へつげやらむけふ白河の関はこえぬと 別1/1. た1/6.平兼盛
6.さざなみや近江の宮はなのみして霞たなびき宮木守なし 雑2/19さ1/7.柿本人麻呂
7.のぼる瀬もありけるものを引く人のなきにもよらぬ淀の河舟 雑3/19.の1/1.冷泉為相
8.山の端の月にいざよふ夕暮は檜原がうへも霞みわたれり 春1/10.や1/4.山部赤人
9.さざ波や長等の桜ながき日に散らまく惜しき志賀のうら風 春2/10.さ2/7.北条重時
10.あしびきの山べにすめばすべをなみ櫁摘みつつこの日暮らしつ 雑4/19.あ1/16.良寛
11.榊とる卯月になれば神山のならの葉がしはもとつ葉もなし 夏1/5.さ3/7.曽禰好忠
12.里まではさしもおくらぬ影なれや卯の花山のかへるさの月 夏2/5.さ4/7.後水尾院
13.里わかず鳴けや五月のほととぎすしのびし頃は恨みやはせし 夏3/5.さ5/7.土御門院小宰相
14 .くもでさへかき絶えにけるささがにの命をいまは何にかけまし 恋3/40 .く1/1 .馬内侍
15 .とふ人もなき故郷のたそかれに我のみ名のるほととぎすかな 夏4/5 .と1/1.待賢門院堀河
16.手にとりてゆらく玉の緒絶えざりし人ばかりだに逢ひ見てしかな 恋4/40.て1/1.徳大寺公能
17.袖ひちてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらむ 春3/10.そ1/1.紀貫之
18.勝間田の池の心はむなしくて氷も水も名のみなりけり 釈教1/1.か1/4.寂然
19.正木散る嵐の末のうき雲や外山をかけて猶しぐるらむ 冬1/5.ま1/1.赤松満祐
20.ぬししらぬ香こそにほへれ秋の野にたがぬぎかけし藤袴ぞも 秋1/15 .ぬ1/1.素性
21 .あすか河河音たかしむば玉の夜風をさむみ雪ぞ降るらし 冬2/5 .あ2/16 大伴家持
22 .入日さす方をながめて和田の原波路に秋を送るけふかな 秋2/15.い3/4 .平経正
23.見渡せば花ももみぢもなかりけり浦のとまやの秋の夕暮 秋3/15.み1/5 .藤原定家
24 .心なき身にもあはれは知られけり鴫たつ沢の秋の夕暮 秋4/15.こ1/6 .西行
25 .さびしさはその色としもなかりけり槙立つ山の秋の夕暮 秋5/15.さ6/7.寂蓮
26.吉野山さくらにかかる夕がすみ花もおぼろの色はありけり 春4/10.よ2/3.後鳥羽院
27.秋きぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる 秋6/15.あ3/16.藤原敏行
28.思ひつつ寝ればや人の見えつらむ夢と知りせばさめざらましを 恋5/40.お1/7.小野小町
29.夕されば野路の刈萱打ちなびきみだれてのみぞ露もおきける 秋7/15.ゆ1/3.源実朝
30.咲かぬより花は心にかかれどもそれかと見ゆる雲だにもなし 春5/10.さ7/7 .藤原為家
31.浅緑みだれてなびく青柳のいろにぞ春の風も見えける 春6/10.あ4/16.藤原元真
32.秋風に潮みちくれば難波江の葦の穂よりぞ舟もゆきける 秋8/15.あ5/16.源重之
33.たなばたをもどかしと見しわが身しもはては逢ひ見ぬためしにぞなる 恋6/40.た2/6.増基
34 .敷島のやまと心を人とはば朝日ににほふ山ざくら花 春7/10 .し2/2.本居宣長
35.宵の間に思ひしことを思ふかな二十日の月のすみのぼるまで 秋9/15.よ3/3 .源頼政
36.夕されば物思ひまさるみしひとのこととひしさま面影にして 恋7/40ゆ2/3.笠女郎
37.陸奥のいはでしのぶはえぞしらぬふみつくしてよ壺の石ぶみ 雑5/19.み2/5.源頼朝
38 .夢のごとなどか夜しも君を見む暮るる待つまもさだめなき世に 恋8/40.ゆ3/3.壬生忠見
39.暁のなみだやそらにたぐふらむ袖に落ちくる鐘のおとかな 恋9/40.あ6/16.慈円
40.暁のゆふつけ鳥ぞあはれなる長きねぶりを思ふまくらに 雑6/19.あ7/16.式子内親王
41.明石潟かたぶく月もゆく舟もあかぬ眺めに島がくれつつ 雑7/19.あ8/16.細川幽斎
42.道芝の露に争ふわが身かないづれかまづは消えむとすらむ 雑8/19.み3/5.藤原実頼
43.峰になく鹿の音ちかく聞こゆなり紅葉吹きおろす夜はの嵐に 秋10/15.み4/5.平経盛
44.見る人にいかにせむとか月影のまだ宵のまに高くなりゆく 雑9/19.み5/5.凡河内躬恒
45.山風は高ねの松に声やみて夕べの雲ぞ谷にしづまる 雑10/19.や2/4.足利尊氏
46.やすらひに猶出でやらぬ槙の戸をおし明けがたの袖ぞ露けき 恋10/40.や3/4.九条教実
47.逢ふことは身を変へてとも待つべきを世々を隔てむほどぞかなしき 恋11/40 .あ9/16 .藤原俊成
48.八橋のわたりにけふもとまるかなここに住むべき身かはと思ふに 雑11/19.や4/4 .道因
49.昔よりはなれがたきはうき世かなかたみにしのぶ中ならねども 雑12/19.む1/2.九条兼実
50 .有明の月のあかしの浦風に波ばかりこそよると見えしか 秋11/15.あ10/16.平忠盛
51 .掬ぶ手ににごるしづくもあるものを独りすみける山の井の水 雑13/19.む2/2.源光行
52.すむとてもいくよもすまじ世の中に曇りがちなる秋夜の月 秋12/15.す1/2 .藤原公任
53 .せきもあへぬ涙の川ははやけれど身のうき草は流れざりけり 恋12/40 .せ1/2.源俊頼
54.蝉の声きけばかなしな夏衣うすくや人のならむと思へば 恋13/40.せ2/2 .紀友則
55.目かれせぬ宿の桜の花ざかり我が心さへ散るかたぞなき 春8/10.め1/2.後嵯峨院
56.めぐりあふおなじ月日は思ひいづや四とせふりにし雪の曙 冬3/5.め2/2.伏見院
57.吹く風をなこその関と思へども道にもちせる山桜かな 春9/10.ふ1/3.源義家
58.ふるさとに変わらざりけり鈴虫の鳴海の野べのゆふぐれの声 秋13/15.ふ2/3.橘為仲
59.ふる雨の脚ともおつるなみだかな細かにものを思ひくだけば 雑14/19.ふ3/3.藤原道綱母
60 .星合の空の光となる物は雲ゐの庭に照らすともし火 秋14/15.ほ1/4.九条良経
61 .ほしわびぬ海人の刈藻にしほたれて我から濡るる袖のうら波 恋14/40.ほ2/4.藤原俊成女
62 .ほのかにぞ鳴きわたるなる郭公み山をいづるけさのはつ声 夏5/5.ほ3/4.坂上望城
63.ほのぼのと明け行く山の高嶺より横雲かけてふれる白雪 冬4/5.ほ4/4 .亀山院
64.恨むべき心ばかりもあるものをなきになしても問はぬ君かな 恋15/40.う1/3 .和泉式部
65.憂き事は色もかはらず祈りこししるしやいづら三輪の神杉 神祇1/1.う2/3 .三条実忠
66 .恨むとも今は見えじと思ふこそせめて辛さのあまりなりけれ 恋16/40.う3/3 .赤染衛門
67 .かへすとも雲の衣はうらもあらじ一夜夢かせ岑のこがらし 雑15/19.か2/4 .藤原家隆
68 .風まぜにあらく落ちしはしづまりてこまかにつもる庭の白雪 冬5/5.か3/4 .正徹
69 .風吹けば嶺にわかるる白雲のたえてつれなき君の心か 恋17/40 .か4/4 .壬生忠岑
70 .心ざし浅茅が末に置く露のたまさかにとふ人はたのまじ 恋18/40 .こ2/6 .藤原忠通
71 .氷だにとまらぬ春の谷風にまだうちとけぬ鶯の声 春10/10 .こ3/6 .源順
72 .恋ひ死なむ後の世までの思ひ出はしのぶ心のかよふばかりか 恋19/40.こ4/6 .平忠度
73 .来し方ぞ月日にそへて偲ばるる又めぐりあふ昔ならねば 雑16/19.こ5/6 .北条政村
74 . こちふかば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春をわするな 雑春1/1.こ6/6 .菅原道真
75.住みなれし古き都の恋しさは神もむかしに思ひしるらむ 旅1/1 .す2/2 .平重衡
76 .ながれての名だにもとまれゆく水のあはれはかなき身はきえぬとも 雑17/19.な1/8 .平行盛
77 .永らへてあらばと頼む命さへ恋ひよはる身は明日も知られず 恋20/40 .な2/8 .飛鳥井雅孝
78 .涙をばもらさずとても物思ふ心の色のえやはかくれむ 恋21/40 .な3/8 .足利直義
79 .嘆くまに鏡のかげもおとろへぬ契りしことの変るのみかは 恋22/40 .な4/8 .崇徳院
80 .なげきつつ涙にそむる花の色のおもふほどよりうすくもあるかな 恋23/40 .な5/8 .大中臣能宣
81 .涙やはまたも逢ふべきつまならむ泣くよりほかのなぐさめぞなき 恋24/40 .な6/8 .藤原道雅
82 .浪の上にうつる夕日の影はあれど遠つ小島は色くれにけり 雑18/19.な7/8 .京極為兼
83 .なかなかに頼めざりせばさ夜衣かへすしるしは見えもしなまし 恋25/40 .な8/8 .平資盛
84 .玉かづら絶えぬつらさの年を経てさのみや人に思ひみだれむ 恋26/40 .た3/6 .藤原実家
85 .たのむるをたのむべきにはあらねども待つとはなくて待たれもやせむ 恋27/40 .た4/6 .相模
86.竹の葉に玉ぬく露にあらねどもまだ夜をこめておきにけるかな 恋28/40 .た5/6 藤原実方
87 .たれもよもまだ聞きそめじうぐひすは君にのみこそ音しはじむれ 恋29/40 .た6/6 .二条院
88 .思ふこと忍ぶにいとど添ふものは数ならぬ身の歎きなりけり 恋30/40 .お2/7 .殷富門院大輔
89 .おもかげも絶えにし跡もうつり香も月雪花にのこるころかな 恋31/40 .お3/7 .土御門院
90.おのがねにつらき別れはありとだに思ひもしらで鳥や鳴くらむ 恋32/40.お4/7 .藻璧門院少将
91 . おくりては帰れと思ひし魂のゆきさすらひて今朝はなきかな 恋33/40.お5/7 .出羽弁
92 .尾花のみ庭になびきて秋風のひびきは嶺の梢にぞきく 秋15/15.お6/7 .永福門院
93 .落ちつもる涙の露はさよ衣さえても袖に見えけるものを 恋34/40 .お7/7 .宮内卿
94 .朝ぼらけおきつる露の消えかへり暮待つほどの袖を見せばや 恋35/40 .あ11/16 .花山院
95 .逢ひ見ても忘るる程になりなましありし契りの誠なりせば 恋36/40 .あ12/16 .俊恵
96 .あひにあひて物思ふころのわが袖にやどる月さへぬるる顔なる 恋37/40 .あ13/16 .伊勢
97 .明けわたる横川の鐘の音はして雲の八重立つ嶺ぞ夜深き 雑19/19.あ14/16 .正親町三条公豊
98 .ありしだに憂かりしものを飽かずとて何処にそふるつらさなるらむ 恋38/40 .あ15/16 .中務
99 .明けぬれどまだきぬぎぬになりやらで人の袖をもぬらしつるかな 恋39/40 .あ16/16 .二条院讃岐
100 .今ははや逢ふ瀬もよその水無瀬川誰に契りのありて行くらむ 恋40/40 .い4/4 .花山院長親母
あ16.い4.う3.お7.か4.く1.こ6.さ7.し2.す2.せ2.そ1.た6.て1.と1な8.ぬ1.の1.ふ3.ほ4.ま1.み5.む2. め2.や4.ゆ3.よ3.
恋40.春10.夏5.秋15.冬5.別1.哀傷1.神祇1.旅1.釈教1.雑19.雑春1
女性20(うち恋歌15)
1.土御門院小宰相
2.待賢門院堀河
3.藤原俊成女 恋
4.小野小町 恋
5.笠女郎 恋
6.式子内親王
7.藤原道綱母
8.和泉式部 恋
9.赤染衛門 恋
10.馬内侍 恋
11.出羽弁 恋
12. 藻璧門院少将 恋
13.相模 恋
14.殷富門院大輔 恋
15.永福門院
16.宮内卿 恋
17.伊勢 恋
18.中務 恋
19.二条院讃岐 恋
20. 花山院長親母 恋
天皇10
1.村上天皇
2.後嵯峨院
3.伏見院
4.亀山院
5.崇徳院
6.後鳥羽院
7.二条院
8.土御門院
9.花山院
10.後水尾院
僧10
1.良寛
2.素性
3.西行
4.寂蓮
5.寂然
6.増基
7.慈円
8.正徹
9.道因
10.俊恵
あーあし、あす、あふ(う)、あきか、あきき、あけぬ、あけわ、あさぼ、あさみ、あひ(い)に、あひ(い)み、ありあ、ありし、あるほ、あかし、あかつきのな、あかつきのゆ
いーいま、いり、いにしへは、いにしへを
うーうき、うらむな、うらむべ
おーおく、おち、おの、おば、おもか、おもひ(い)、おもふ(う)
かーかつ、かへ(え)、かぜふ、かぜま
くーく
こーこし、こち、こひ(い)、こほ(お)、こころざ、こころな
さーさび、さかき、さかぬ、さとま、さとわ、さざなみやあ(お)、さざなみやな
しーしき、しら
すーすみ、すむ
せーせき、せみ
そーそ
たーたけ、たな、たの、たま、たよ、たれ
てーて
とーと
なーなか、なげき、なげく、ながら、ながれ、なみま、なみだや、なみだを
ぬーぬ
のーの
ふーふく、ふるあ、ふるさ
ほーほしあ、ほしわ、ほのか、ほのぼ
まーま
みーみね、みる、みわ、みちし、みちの
むーむか、むす
めーめぐ、めに
やーやす、やつ、やまか、やまの
ゆーゆめ、ゆふさればの、ゆふさればも
よーよし、よひ(い)き、よひ(い)の