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反転世界の勇者紀行  作者: 刹那神威
第一章 渾沌の異世界編
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メカスライムってあり?

ハルマサ・トウジョウ…東城晴政とか?

日本の名前だ。そしてその声を聞くとチクリと頭が痛む。僕の記憶に同名の人がいるのか?まさかそんな古い人と知り合っているわけが…


「スザクさん、ジャパンが出来たのった何年前くらいでしたってけ?」


「戦争が終わってすぐだ。」


流石に2000年前の人と知り合っているわけがないか…。


「さて、続きを話そう。

「ハルマサ・トウジョウがジャパン帝国を3人の同志と創設した。

「この「イチ」を最初の領土としてな。

「彼は色々な事を知っていた。

「今では当たり前の銃や鉄道などはすべて彼の発想だ。

「剣を使うのが魂術に変わったことで非戦闘員が一気に増えたが、銃は誰にでも効く。

「一般人でも戦闘ができるようになった。

「その武力を傘に周りで林立していた国々を併合していき、今のジャパン帝国に至った。

「当初は彼が皇帝だったのだが、10年ほど経って彼は皇帝をやめ、その先は消息不明になった。

「今はその子孫が皇帝の座を世襲している。

「これは先程君がステータスの測定をしていた時に爺さんに通信機で聞いたのだがジャパンには転生者が異常に多い。

「というより、世界で唯一転生者がいるのがジャパンらしい。

「皇族が何か関係しているのだろうとは踏んでいるのだがな。

「もっとも詮索する人は居ないのだろう

「もちろん殺されるからだ。

「でも、爺さんと俺の意見は一致している。

「魂力の発現と転生者は何かしらの関係がある。

「根拠は転生者が異常に多くの魂力を持っていること。

「とりあえず、ジャパンの話はこれくらいかな」


とスザクが話を区切る。


「今のジャパンがどうなっているかは分かりました。でもスザクさん。あなたは転生者の話を知って何をしたいと思ったのですか?」


「特に。」


「ふむ…」


うーん。中々にハードな話だな。


「ジャパンの話をしたし、狩りに行くぞ。夜は強いモンスターが多く跋扈する時間帯だから出るのにちょっと多くの手続きが必要なんだ。」


「はい。」


門の前まで言って門番みたいな人が言ってきた。


「冒険者証明書を提示してください。」


「え?」


そんなのもらった?


「ステータス測定した際の鑑定紙に付いているはずだぞ。」


とスザクが助け舟を送ってくれた。


「これです。」


「ありがとうございます。冒険は初めてですよね?気を付けてくださいね。」


と門番から気遣われた。

まぁ、あんな醜態を普通の冒険者は晒さないからね。


街の外は言われた通り廃墟だった。

出発前にスザクからこれを貸す、と言われて剣を貸与してもらった。

歩いていくうちに疑問に思ったことが出来た。

これらの残骸がコンクリートで出来ている事だ。もしかしたらコンクリートではないのかもしれないが、コンクリートにしか見えない。

そこで思ったがコンクリートがあるのに何故銃が無かったんだ?

廃墟は戦争の時に出来た。つまり、戦争以前からコンクリートは存在していた。

しかし、銃はハルマサ・トウジョウが発案したとスザクは言っていた。

そして同時にいくつもの謎も増える。

記憶が無いのに何故僕はコンクリートと銃を知っている?

機械が戦争の産物なら機械をどう使っていたんだ?当時は銃を持たせることができなかった。だったらどのように機械を使ったんだ?

考えれば考えるほど謎が深まる。この世界は一体どうなっているんだ?


「そろそろモンスターが出るところだ。警戒しろ。」


とスザクが言った。近くを警戒する。

そうしたらスライムが出てきた。まだこっちに気付いた様子ではない。

は?スライム?


「《機械人形》ってこんなやつなのか?」


「そうだ。外見がモンスターだろう?それに、これらは機械だが、細胞自体は生物同士の掛け合わせだ。」


「つまりキメラみたいなやつか…」


「こいつはスライムだ。モンスターの中で一番弱い。剣の使い方はなんとなく分かるだろう。本当は剣スキルというものを会得するのだが…。まだスキルも見ていないなら仕方が無いだろう。自衛に使ってくれ。今から君の強さ、特に魂力を測りたいのでね。剣は相手を倒すのには使わないでくれ。」


「はい。」


「ではまず君が魂力を持っている事は分かっているのでね。また指先に力を集中させてくれないか。今度は目を瞑らずにやってみてくれ。あと、出来れば俺の方に指を向けないでくれ。暴発したら危ない。背後の方に指を向けるんだ。」


「こう、か?」


とやってみたら黒い球状の何かが溢れ出してきた。


「普通は白いんだがな…。よし、それを凝縮させるような感じで小さくしろ。」


「こう…いやこんな感じ?」


「もう少しだな、深呼吸をして体をリラックスさせ、丸いものをを鋭くするような感じだ。」


「こうか…!」


「よし、そのまま指をスライムに向けて、「(リリース)」と唱えてくれ」


(リリース)


そうしたら、黒い閃光が飛んで…

大爆発が起こった。

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