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反転世界の勇者紀行  作者: 刹那神威
第一章 渾沌の異世界編
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雑魚モンスターと言えばスライム?いえ、機械人形です

「とりあえずこれでも付けておけ」


とスザクに言われて仮面を渡される。


「街の外でモンスターを倒した時に会得したものだ。正体を隠す効果がある。先程のこともあったし、ギルド内で警戒されているかもしれん。」


「はい。」


ギルド内に戻るとさっきの様な状態に戻っていた。ギルドと言えばもう少し酒場っぽい印象があるんだけどな。

記憶を失ってはいるが、経験というものは脳に刻まれるのだろう。なんとなくそんな気がする。


「依頼を受けるのには依頼掲示板に張り付けられている依頼書を取って受付に持っていく必要がある。一緒に行こう。」


と為すがままに連れられていく。


「今日依頼を受けるのは君がどれくらいの力を持っているのか調べるためだ。一番安全で弱いモンスターを狩りに行く。」


「分かりました。」


と街の外へと繋がる大門へと向かう。

モンスターそして弱いと言ったらやはりスライムという印象が強い。なんか、こういう事を考えると少し頭が痛くなるな。なんていうか、知ってるのに知る経緯が分からないから。そういえば気になったことがある。


「スザクさん、この街ってなんで高い壁に囲まれているんですか?」


「高い壁?どこの都市もそうだぞ。」


え?どういう事だ?


「ジャパンという名前で合点がいったように見えたから説明していないのだが…。

ふむそうだな。改めてこのジャパンが置かれている状況の説明をしよう。」


「ありがとう御座います。」


僕がこの世界に転生したのならばやはり状況を理解しなければならない。このジャパンという日本の様な国はどうなっているのか。

そして、記憶も取り戻さなければならない。

あるはずなのに、ない。自己紹介は出来る。でも自分が過去何をしたのかを言いそうになったら頭が空白になるのだ。そのせいで自己紹介の時詰まったんだ。

何をどうやったら記憶が戻るのかは知らないが、とにかく僕は生き延びねばならない。とりあえず、それが第一目標だ。


「では、まずジャパンではなく、この世界で起きた出来事を先に話そう。

「今から約2000年前にヨーロッパと呼ばれていた…ヨーロッパでは分からないか、ここから遠くの所で大規模…いや、超規模の爆発が起こった。

「その災害の名称は原初の魂爆災(アポカリプス)

「まぁそれは置いといて超爆発が起こったんだ。最近分かったことだがこの爆発はとある人物がこの世界に《魂霊》と呼ばれているものを召喚しようとしたらしい。

「もっともそれは失敗したがな。

「失敗したせいでこの世の中はこんなにも乱れた。

「失敗したあとに何が問題だったかと言われればその《魂霊》を召喚しようとした時に集められた魂力が世界にばら撒かれた事だな。

「それらは女の胎内に宿り、生まれてくる子供を魂力持ちにした。生まれてきたすべての子供をな。

「魂力をもった子供たちはその力を用いて自然現象を操れるようになった。

「炎を出したり、氷を出したり…

「当然それらを極めた者は固有魂術(オリジナル)と呼ばれる人それぞれの魂術を操ることが出来る。

「子供は全員魂力を持つが、その持っている魂力は生まれつき決まっている。絶対にその量は変わらない。と、言われている。

「国等がそういった力を持つとどうなるか想像がつくだろう?

「そう、戦争だ。

「数々の国々が争った。世界の覇権を握らんとしてね。

「だけど、その戦争も泥沼化した。

「最後の戦いが終わった時、どの国にも戦争を続ける余力は残っていない。

「そしてどの国にもまともに住める所がほとんど無い。

「だから、それぞれの国は戦争の産物と象徴である《機械人形》が入ってこれない地域、コロニーを作った。

「あぁ、今まで言っていたモンスターとは《機械人形》の事だ

「そして、そのコロニーの一つ、ジャパン帝国帝都第一コロニーがここだ。

「大体そこのもともと使われていた言語でいうから、ここの場合は「イチ」と言われている。

「だから、他の国の場合は「アレフ」や「ワン」などの名称が付いている。

「察しているとは思うが、コロニーの外には戦争の残骸しか残っていない。

「そして数々の《機械人形》が跋扈している。

「そしてそれらを駆除するために作られたのが冒険者制度だ。

「それが今から1800年くらい前の出来事かな

「我々は今も《機械人形》を狩り続けている。

「またコロニーの外で過ごせることを願い続けながらな」


「なる、ほど…」


つまり誰かが起こした原初の魂爆災(アポカリプス)が原因でこんな世界になったということか。つまり、この世界に日本という国は存在していたんだ。


「そのとある人物はどうなったんですか」


「消息不明だが、もう既に2000年経っている。流石に死んでいるだろう。」


「ジャパンはどうできたんですか。」


「ジャパンの創設者がいる。敬うべき創設者がな。そして、その名前はハルマサ・トウジョウと言う。」

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