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愛し抜いた皮肉

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

現実って、恋愛小説程甘くはないんですよね。

私はその人の事が大好きで、でもその人は私の事大嫌いで、だからその人から距離を置いた。

あの人に笑っていて欲しいから、私はその人から離れる事にした。そしたらもう、ただ敬遠するだけの間柄になってしまった。愛情よりも、腫れ物に触るような感情が、心を埋める様になってしまった。


「愛し抜くって、凄く難しい事だと思うんだ」

この子が言うからこそ、この言葉は重みがある。

この子には生まれる前から決まっていた許嫁が居る。彼女は初めて会った時、一目惚れに近い形でその人に恋をしたそうな。その人の事を話す時のあの子は、何時も楽しそうだった。

でもその人は彼女を愛してはくれなかった。表面上は人当たり良く接してくれる様だが、相手側に恋愛感情はないそうで、時折冷めた視線で彼女を見やる。面倒な相手だとも言うように。

其れは私が彼女の紹介でその人を知った時もそうだった。表面上は優しい。でも時折、憎悪にも似た視線を投げ掛ける。

だから……何時しか彼女はその人にアプローチを仕掛けるのを辞めた。見掛けても声は掛けず、挨拶さえせず、まるで自分の存在を消すように距離をとって行った。

「愛し抜く前に、私の愛想が尽きちゃった」

恋愛小説や漫画ならば、此処で冷たいヒーローが振り向いてくれるのだろう。でも現実はそんなに甘くない。嫌いな奴の好意なんて鬱陶しいだけ。憎悪が溜まるだけ。その生々しい心情に、空想の甘さは欠片もない。

それでも……私はこうも思うんだ。

「其れも一つの愛の形だと思うよ」

相手の事を一切考えず、形振り構わず愛を囁く行為は、愛とは言わないんじゃないかと思う。余りにも一方的だから。自分本位だから。

でもこの子は、相手の事を考えた上で、あの人から距離をとる事を決めた。自分を殺してでも、その人を取った。

「相手のことしか考えてないもん」

「もう冷えきっているのに、皮肉なもんだね……」

そう言って、暫く悔しそうに泣いていた。私はそれ以上何も伝えることが出来ず。ただ傷心する彼女に寄り添い続けた。

以下何でも許せる方向け。

個人の意見飛び交います。私の発言が許せる方のみ宜しくお願いします。


惚れた相手じゃない奴からの恋愛感情はウザイだけ。

という言葉を見た事があります。

真理だなぁと思いました。


好きな相手からだったらなんでも嬉しいんですよ。

駄菓子であっても、マグカップであっても、なんでも。

でも嫌いな相手からだったら、なんでも気持ち悪くなるんですよ。

高級お菓子でも、高級ブランドでも、なんでも。


だからこの子が出来るのは、自分を嫌いな許嫁から距離をとる事だけだったんです。

必要最低限の会話しかせず、自分を亡き者にする事しか出来ないんですよ。


でも皮肉にも、それって相手の事を考えた上でとった行動なので、一重に愛だと思ってます。

それ故に最期は愛想もなくなってしまいましたが、其れも成れの果てだとも思います。

苦しいね。お友達。

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― 新着の感想 ―
[一言] 愛するがゆえに相手から距離をおく。 なんかわかる気もするけど、僕は ほとんど女性から好かれた経験がないので、 相手の男性が羨ましいです。 すみません、感想になってない。
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