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ひとくちサイズの小説  作者: 島吉里実
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ジム勧誘

「体験チケットを差し上げますので、ぜひ当ジムへお越しください」

 美香はスポーツインストラクター。友人の綾子から夫・幸平にダイエットさせたいという相談が舞い込んできた。そこで美香は綾子、幸平を交えて食事をした後、ジムの無料体験チケットを差し出したのだ。しかし、美香の誘いに幸平は首を縦に振らない。綾子は夫のやる気を引き立たせるため、美香に話題を振る。

「美香はどうして運動するようになったの?」

「若い頃、捻挫して整形外科に通っていたことがあって……」

 その整形外科では足腰が弱ってしまった老人のリハビリも行われていた。足に軽量の重りをつけて歩くのだが、リハビリ中の老女が突然泣き出した。老女の嫁と思われる女性が近づき、臭いをかぐ。

「お漏らししてしまったみたいですね」

 機能低下は足腰だけではないらしい。女性は老女の手を取り、トイレへ向かっていった。


「私、自分のことは自分で出来るようでありたいから……」

 幸平はお腹を揺らしながら笑う。

「僕は若いから大丈夫。まだ心配することじゃない」

 楽観的な幸平に対し、険しい顔の綾子は美香のチケットを強く握りしめる。

「私、お義母様とジムへ行きます」


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