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衝撃
くそっ! 何のために何千冊も漫画読んでるんだよ!
考えろ……!
「く、くそ……」
六角は刀をつえ代わりによろよろと立つ。
たった一撃で、六角は満身創痍だ。ザンバスターは飛びかかって何かしらの攻撃をしたのだろうが、おそらくそれは一発や二発ではなかったんだ。あの一瞬に凄まじい量の攻撃を繰り出したに違いない。
『朽狗を倒したんだこの程度じゃねぇだろう? 俺だって残留思念から全部の記憶を読めるわけじゃねぇ。まだ何か隠してるんだろ? さぁ出せ! 早く! 早く! 早ぁくっ!』
「う、う……」
『ふざけるな。なめているのか。戦士だろう。出し惜しみするんじゃねぇっ!』
叫ぶザンバスター。
だが、六角は――
きょろきょろと辺りを見回した。
何かを探している……?
今までの六角からは想像もつかないような弱々しい表情で、まるで親とはぐれた幼子のような瞳で……
まさか……!
そんな……六角に限ってそんなことは……
いや、あいつはまだ16かそこらだ。
だとすれば、あの仕草は――
『俺を探している』?




