「忘れてたあああああっ!!」
私立翁桐楼学園高等学部。
能力者または能力者になりたい者の集まる学園。
校舎は有名な建築家がデザインしたアートスティックな建物で、どの学部にも寮が完備されている完全寮制。
校舎内も寮内も空調完備がされており、とても過ごし易い環境である。
そして、
――内装はシンプルながらもどこか幻想的で、高級感あふれる家具に彩られ、中心におかれたソファーはとても座り心地の良いものである――
此処は生徒会室。
一般の生徒会室とはかけ離れた豪華さは、此処が私立だからという事が再認識させられる。
そんな場所に、三人は居た。
「さっすが…じっ様は凝ってるねぇ…。」
琢磨が呆れの声とも聞こえる感嘆の声を漏らした。
「琢磨の為だからって、三月に改装してたらしいぞ。」
「マジかよ…。ああ、もう恥ずかしい!」
「あははっ、本当理事長はたっくんの事が可愛いんだね。」
「つっ椿ちゃんまで…っ。」
…この会話でも分かるように、琢磨のお爺様……東条院家当主・東条院亥治郎は、この翁桐楼学園全体を仕切る理事長でもある。
そして…ご察しの通り、
「ま、会長就任おめでとう。」
「なんか、七光りみたいで嫌なんだけどな~…。」
東条院琢磨は、今年から三年間、高等学部の生徒会会長になるのだった。
因みに言うと、吹雪が副会長で椿が書記、と入学前から決まっていた。
「にしても、もうすぐ始まるよ?」
「え、何が?」
のんきに寛いでいる琢磨に対して椿が笑顔で告げる。
「入学式が。」
「ああああああああああああ!!!忘れてたああああああああああああああっ!!!!!」
そうして、何とか遅れずに入学式が行われる体育館に辿りついた三人。
新入生代表の挨拶があるにもかかわらず、時間ギリギリに行った琢磨は、先生に少し怒られたのは、言うまでもないだろう。
【五分前行動を心がけましょう。】
(会長なんだから三十分前行動をとれよ。)
(えええ…………ぐすん。)
お疲れ様です。
そして、キャラ紹介
名前:東条院吹雪
性別:男
誕生日:2月14日
血液型:A
身長:172cm
体重:54kg
二次元をこよなく愛するオタク。なんでも器用にこなせて誰にでも紳士的。
しかし、嫌いな者には容赦なく毒を吐く。
無気力な事が多い。
黒髪で切れ長の吊り目。
左目は前髪で隠れており、見える左目は金色。
たまにメガネをかけている。
イケメンなのに、残念な性格の為、内面を知っている者からは「残念なイケメン」と思われている。
余談だが、男に好かれやすい体質をしている。