「何これ、何のRPG?」
現在、通学途中……。
「たっくーん!ゆきちゃーんっ!」
女子生徒の声が聞こえた。
「あ、椿ちゃん!」
いち早く琢磨が反応した。
二人に駆け寄る女子生徒。
名は、側上椿という。
綺麗に結われた髪を大きく揺らしながら走ってきた。
しかし…、
「へぶぅ!」
ズベシャアァァァァ!!
豪快にずっこけた。
「ああああ、椿ちゃんんんんん!!」
「落ち付け。」
ベシッ!
慌てふためく琢磨を某チョップで制裁する吹雪。
「痛ぇ”!」
「大丈夫か?椿。」
「あ、ゆきちゃん。えへへ…椿、なんでこう毎回毎回こけるんだろうなぁ…。」
「まあ、ドジな天然ほど希少価値の高い萌えはねーから、良いと思うぜ。」
「ならいっか~。」
此処で吹雪の残念なイケメン発動!
実を言うと吹雪、残念なイケメンなのだ。
見た目は格好いい。しかし、中身や言動が悲しきかな、オタクなのだ。
そして椿も椿で、そんな吹雪の言葉をポジティブに受け入れてしまう。
やはり、天然なのだ。
「俺、放置ですか?コノヤロー。」
「あ、ごめんっ忘れてた!」
そして素で言うので、ダメージも倍増。いやむしろ億増する。
なんて言っても琢磨は、この椿の事が好きだからだ。
「ほら、早く行くぞ。」
ショックを受けて白色に変わってる琢磨に、さりげなくフォローを入れてくれる吹雪。
「そ、そうだな…行くか。」
しかし、まだショックから立ち直れていないのか、言葉が詰まる琢磨。
【こうして、入学式へと向かう二人に、仲間が一人追加されました。】
(何これ、何のRPG?)
(何言ってるの、たっくん?)
(…そっとしておいてやれ。)
お疲れ様です、ヒロイン出せました。
名前:側上椿
性別:女
誕生日:11月27日
血液型:B
身長:152cm
体重:40kg
いつも元気いっぱいで明るく、誰にでも優しい。
かなり天然だが、たまに素なのかどうなのか分からない時がある。
容姿は、蒼めの長い黒髪を下で二つに結っている。
右が深茶で左目が深緑のオッドアイ。右目は二重、左目は一重。