「いえいえ、それは気のせいです。」
桜がひらひらと舞い散る季節。
「それは春!
そして春といえば、にゅ――――――」
「花粉症ぅぅぅぅ!!ぺぷしっ!」
「うがくしきーーーー!!言葉かぶせんじゃねえぇぇぇぇぇ!!!」
―――――――――――――
「あー、今日から高校生か~。」
金髪碧目………と、純日本人とは言えない容姿の少年は、感慨深そうに呟く。
先ほど、華麗なツッコミを見せた彼である。
「さっさと支度しろよ、琢磨。」
「あ、ちょっと待てよ吹雪!」
そんな少年を急かす、左目を長い前髪で隠した黒髪で見えている右目は金色の少年―――吹雪。
名前の通り、凍てつくような切れ長の瞳をしていた。
世間体で言うかなりのイケメン。
しかし、それは見かけだけで、先程、盛大にくしゃみをしていた人物である。
とまあ…先の少年―――――この物語の主人公、東条院琢磨は、そんな吹雪の義理の兄である。
‘義理’
格式高い東条院家は必ず男児を二人欲する。
しかし、一人目―――琢磨を産んだ次期頭首…琢磨の実母・麻美は、夫である凌磨との旅行中、飛行機事故に遭い、琢磨が生まれて六年後に他界した。
この時、麻美が身籠っていた子も、二人と共に―――…。
……そんな事があり、二児目を授かることが出来なかったため、東条院家当主、琢磨の祖父である亥治郎が養子として受け入れたのが、そう…吹雪だったのだ。
あれから十年経った今では、二人とも、実の兄弟の様に思っている。
「早くしねーと入学式始まっちまうだろうが。ずびーっ。」
「悪ぃ悪ぃ。……っと、よしっ行くか!ついでに言うけど、鼻はかみなさい。」
「えーめんどくさい。はーっくしょんっ大魔王!」
「え、今のくしゃみ!?絶対わざとだよなあぁあぁあ!!?」
――――――ここは世界一を誇る学園都市である翁街。
様々な人種が入り乱れる、学生たちの街。
この街の総人口、学生・教職員・事務などなど、併せておよそ七千人。
彼らがこれから通う翁桐楼学園高等学部。
さてはて、そこではどんな生活が待ち構えているのだろうか―――…?
【波乱の予感?】
(いえいえ、それは気のせいです。)
(誰に向かって話してんの?琢磨。)
コレからあとがきはキャラのプロフィールなどを書いていきたいと思います。
まずは、この物語の主人公から。
名前:東条院琢磨
性別:男
誕生日:5/23
血液型:AB
身長:168cm
体重:58kg
基本的温厚で誰にでも優しいが、苦労人でツッコミ体質。
スポーツなど身体を動かす事が好きで活発的。
喜怒哀楽が激しい。
金髪碧目。髪の毛は短髪。
その他は、後々…。