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前提と現況: 遠ざけたものたち

どれだけマジに生きたとしても、

視点を変えればただの胸糞。

どれだけ正しく生きたとしても、

誰かにとってはガチの悪役。

どれだけ主人公を気取ったところで、

どこかからは首を狙われている。


そういうつもりで、いつ死んでも後悔しないように生きられる在り方を探しています。

間違えても、これは専門的な文章ではなく、ある種のストリートワイズの積み重ねです。

そうであると同時に、変容と実験の記録です。

フェイクを入れています。


〜〜〜〜


欲望を口に出すことには気をつけるようになりました。

なぜなら、本当に怒りを向けた人たちが皆倒れていったからです。

世間様に言えない状態に収束した人、また、失踪したかのような人もおり、手のつけようがない状態になった人もいます。

今はある程度立ち直った人も、自立とは程遠いところで現実逃避をするのが精一杯というところにいます。

彼らに共通するのは、踏ませてはならない線を踏ませてしまう程度に私の危機管理能力をすり抜けてきたというところです。


ケース1: 業界から失踪した人の場合

学生の頃にはすでにある業界でプロとして仕事をしていた知人Aです。

私は数年前から、Aを通じて知り合った人物Zと共に仕事をするようになり、Zと知り合ってすぐ、私は「誰かと協力して何かを成すことの難しさ」についてAに話しました。

Aの口からはZが如何に自閉的で協調性がなく、何を考えているか分からない社会不適合者であるかということを嬉々として話し始めました。シンプルに悪口です。

そしてAは「棠がZと何かをするために紹介したわけではない」ことをアピールし、私とZの関係を終わらせた方が良いと説得し始めました。

私は自ら選んでZと共に仕事をし始めたので、

「私はZを認めている、あなたが認めていなくても構わないが、そのことをわざわざ私に向かって嬉しげに吹き込むとは何事か、私とZのことは私たちが責任を持つのだからあなたの感情的な事情で私たちをコントロールするのは筋違いだ」

と伝え、それから私とAの関係は終わりました。

それから数年経った頃、SNSでAのアカウントを見た時には、プロフィールに「依頼受付中」の文字を残したまま、数ヶ月間更新のない状態でした。


ケース2: 一応大先輩の場合

Zとの活動の中で会ったある先輩Bです。

私とZの2人の活動を応援してくれる先輩でした。

Bはことあるごとに、私とZが向かう先とB自身にどのような縁があるかという話をSNSに投稿していました。

当初、我々は先輩に導いてもらっていると思っていましたが、途中であることに気がつきました。

Bの話には毎度「業界で地位ある人物」「有名人」の名前が出てくるのです。

そして必ず、「自分こそ君たちを最も応援している、背中を押してやる、仲良くしてやる、この業界のやり方は俺が教えてやる」という言葉が添えられるのです。

何らかの満たされ得ない欲求の匂いを嗅ぎ取りましたが、私たちには"それ"を扱うために"それ"の輪郭を捉える能力が決定的に欠けていました。

輪郭も距離も捉えられないうちに、Bはいわゆる「この業界流の言葉遣い」でもって私たちに接してきました。

私たちは表現をする世界にいます。

それゆえ、言葉での表現には細心の注意を払っています。

その「業界流のコミュニケーション」には、細心の注意を払っていれば確実にアウトな判定が下るワードが含まれていました。

言い換えれば、「互いが生きて切磋琢磨するために踏んではならない線を大幅に越える言葉」「本気で殴り合って完全に再起不能になっては元も子もないことを知っている=分別がある=喧嘩をするとはどういうことかが分かっている大人、であるならば使ってはならないことを知っているはずの言葉」をBは使いました。

「その言い方をすることの意味をこの人は知っているんだろうか?」という疑問が私たちの中に芽生え、私たちはそこで初めてBという"先輩"を疑い始めました。

それ以降もBはSNS上で私たちとの仲良しアピールを続け、私たちはBの異常な距離感をその時その時で躱しながらやり過ごしていました。

その後、決定的な出来事が起こりました。

Bはいつも通り、まるで毎日放課後に一緒にゲーセンへ通っている同級生の如き頻度で私に連絡をしてきていたのですが、

ある日私が仕事終わりにメッセージアプリを確認しようとした時、異常な量の通知に気が付きました。

すべてBからです。

既読をつけないよう確認すると、その内容はそれ以前から誘われていたイベントに行ってきたという報告でした。それがものの数分の間にまとめて届いていたのです。

そこで私は完全に何かが切れ、既読をつけるまでもなくBをブロックしました。

その後間も無くしてBは当時の交際相手と破局し、SNSの投稿は「誰も自分を見てくれない」「自分は今これほどまでに弱っている」という内容に変わりました。今ではもう知り合いらしきビッグネームの名前すら出てきません。


私と家族を裏切った人物Cは今、昔と変わらず世間体を気にしながら世間様には言えない自身の犯した罪を隠して独りで暮らしています。

私の悪口を知人Dと話したメッセージのやりとりをDにスクリーンショットさせてDから私へ送らせた知人Eは実家暮らしをしながら、なけなしのバイト代を推し活につぎこんで子供部屋おじさんになりつつあります。そしてそのことを「実家にいづらい」とぼやいています。


この人たちにはそれぞれ、本人に届かない場所ではっきりと憎悪を吐き出しています。

その後ほどなくして、彼らは生温い地獄へ宙吊りになっています。視界に入るのも痛々しいほどなので、各自ミュートしたりしています。

底まで落ちれば腹も括れるのにと思える程度の半端な高さへ宙吊りにした人間が何人かいるというのは、これからの行いをよく考えなければならないということを示唆しています。

ですから私は今、口から出す言葉には細心の注意を払っています。

何でも案外本当になってしまうからです。

私には宙吊りの彼らを引き揚げる義理はありません。なぜならそうした時点で彼らから受けた仕打ちの片付けは済んでいるからです。


何度もわかりやすく「ざまぁ」になるのは何かの理屈がそこにあるからです。

それを突き止めるためにも、「迂闊なことは口にしない」という教訓を持って、振り返らず次へ行くしかありません。

これ、こういう目に遭った人たちが転生者とかだったら今度はこっちがモブなんですが、それはそれでどうぞという気持ちです。

私にとってのモブはその人にとっての主人公で、

それを尊重する気持ちを忘れたらどれだけ善きことを成してきたとしても終いです。

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