休憩
4月6日火曜日
「じゃあ、行こっか。」
「うん、そうだね」
最近春馬くんのお世話になりっぱなしだな、なにかやってあげられることは無いだろうか、
男の子が喜びそうな事をするとか?うーんそうだ!あれにしよう。
教室の中はいつも通りの雰囲気が流れていた。
「そうだ玲奈さっき何か言おうとしてたけど、なんだったの?」
「あぁ、それなら、昼休みに屋上に来てくれないかな、」
「了解、じゃあ昼休みに、」
「ありがとう、待ってるね、」
それだけ言って玲奈は席に戻っていった。
「おはよ、斎藤。」
「あ、おはよ、古賀くん。」
「昨日見せ忘れたんだが、これすごくないか?世界に一つしかないんだぜ!」
「あぁ、サイン入りの四巻か、良かったね、古賀くん。」
「あぁ、俺はこれを家宝にする予定なんだ。」
「家宝って...」
喜んでる古賀くんを見ると何だかこちらも嬉しくなってきた。
さぁ授業頑張るぞ!
そして迎えた昼休み
ギーッと金属がきしむ音がなるドアの向こうには玲奈が座っていた。
正座をしているようだが足は痛くないだろうか。
「来たよ、ってなんで手をトントンしてるの?こっちに来いってこと?」
「うん、これはあくまでお世話になってるお返しだからね、目を閉じて。」
「え、うん、」
素直に目を閉じると、玲奈はゆっくりと僕の体を倒し、何かの上に頭を乗せた。
「目、開けていいよ。」
すると、目の先には玲奈の顔が横向きに見えた。
膝枕かな?
「玲奈、これは一体...」
「シッ、目をつむって、少しの間だけ寝ていいよ。」
言われた通りに目をつむり、寝る準備に入った。
「斎藤いるー?」
「あ、古賀くん、シー、春馬くん寝てるから。」
「そうか、って次は膝枕かよ!」
「最近疲れてそうだったからね、少しくらい休まないと」
「まぁ、俺の目から見ても斎藤は疲れてたな、」
「古賀くん、悪いんだけど、誰も来ないようにしてくれるかな?」
「あぁ、そう言うことなら任せとけ。」
「ありがとうね、」
「ひとつだけいいか?」
「神崎さん斎藤の事どう思ってる?」
「ん...ん?」
あれ?あれれ?もしかして僕玲奈の膝で寝てた?ホントに言ってるの?後から恥ずかしい奴だよね、
「あ、春馬くん、起きた?」
「え、あ、うん。」
「少しは休めた?」
「ありがとう、少し疲れがとれたよ。」
「そう、ならよかった。」
ずっと居てくれたんだよな、やっぱりいい人だな、
「じゃあ、教室戻ろ?授業始まっちゃうよ!」
「うん、行こっか。」
「おぉ、これはこれは、いつぞやの斎藤くんでは無いですか、」
「あ、坂本さん来てたんだ、」
「うん、昨日は熱出しちゃって...だけどもう大丈夫!」
どうりで見ないと思ったわけだ...しかしこの学校で唯一ハルマ・ルイの招待を知っている人間だ。
「坂本さん、例の件宜しくね、」
「うん!任せておきなさい。」
話のわかる人で助かるな、皆に知られたら大騒ぎだ。ここは坂本さんに掛かっている。
「斎藤くんよ、MINE交換をしようじゃないか。」
「了解、えーと坂本さんはこれか、追加したよ!」
「ありがとう、斎藤くん。」
「そうだ、私が書いている小説をみてくれないかな?」
へぇー小説を書いてるんだ、どれどれ...
「これは...勇者始めました。~どうやら俺のスキルはチート級だった!~じゃないか!」
「そうなのだよ、斎藤くんの足には及ばないけど、最近少しずつ人気が出てきたの~!」
「坂本さんが書いてたのか、なかなかいい作品だと思うよー!!」
最近流行り出してきた[ゆうはじ]が坂本さんの作品か....スゴいな、
「でね、斎藤くんに頼みたいのが、[はじゆう]と[ドラゴン戦記の]異世界コラボ何だけど、」
「ほうほうそれは....いいかも!」
よし、帰るか、玲奈はえーっといたいた、
「玲奈、今日はカレーにしよう!」
「おー!春馬くんのカレーかー、早く食べたいな、」
「膝枕のお返ししなきゃだからね。」
「フフッ私は斎藤くんが居るだけでいいけどね、」ボソッ
「ん?何か言った?」
「なんでもないよ、早くカレーにしよ、ね?」
「神崎さん斎藤の事どう思ってる?」
「どう思ってるか、私は斎藤くんと一緒に居るのが好きだし、ずっと居たいと思うよ。」
「多分今の私は斎藤くんの事が好きなんだと思う。」
「そっか、まぁ応援してるぜ、」
「ありがとう、古賀くん。」
どうもこんにちは、神崎玲奈です。
春馬くんってばすごくすごく寝顔が可愛いの、
でもね、白ノ先生は寝顔に自信がないみたいなの。
これからも私達をよろしくね!