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プロローグ
僕は自分の過去を知らない。
なぜなら過去の僕がそれを望んだのだから。
『解離性健忘』
ストレスなどで発症する記憶障害の一種。
いじめなどや、上司からのパワハラなどで起こることがある。
僕は全てを忘れた。家族、友人、初恋の相手すら忘れてしまった。
だがそれは無意味ではなかったはずだ。
無くなったおかげで僕は助かったのだろう。
いや、それはただの言い訳に過ぎない。
たとえ嫌な思い出だろうとそれは自分の歩んできた道
それが無ければ人間は不安で仕方がない。
心の底から何度もこう思った。
「死にたい。」
人間は記憶がなければ不安で生きて行けないのかもしれない。
「続きまして新入生代表からの挨拶です……」
少し前から溜め込んでいた小説を書き出そうかなと思います。不定期なので気になったら見てみてください。