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遥か高みの召喚魔帝  作者: 黒井泳鳥
最終章
628/656

628話

「な……っ。や、やっぱり制止は効きませんでしたか……」

 ってことは来る可能性はあると思ってたんだ。ハメたんじゃなくてよかったよ。疑ってなかったからされてたら困るところだわ。

「そ、それで……。本日はどのような――」

「うん。良い。実に良い。体の大きさもだがそれに反した……魅力的だ(ブラァヴォ)

「ぅぅ……っ」

 舐めるような視線は最後に胸に止まって、それにコロナが怯えてるな。胸を隠すように俺にしがみついてきてプルプル震えてら。

 俺、はじめて感じてるわ。こいつが女として男に怯えてるの。俺にはすっぽんぽんでもなんぼのもんじゃいって感じだし。まぁ、人見知りだから隠れたりはするけども。

 これは成長と取るべきか、単に相手の問題か。それにしても、う~む……やわらかい。そして、痛い。手の力は抜いてくれ。せめてマナを込めるな。

「どうして隠れるんだい愛しい君(マシェリ)。可愛い顔を見せておくれ」

 それって恋人の呼び方では? 気が早いぞおっさん。

 と、心中でつっこんでる場合じゃないわ。

「あの、すみません」

「ほら、恥ずかしがらずに」

「やぁ……」

「この通り嫌がってますんで」

「ふふ。顔を隠すと髪がよく見える。私に似て実に美しい白髪。やはり君もこちら側なんだね可愛いベベちゃん」

「……?」

 こちら側ってどちら側? あ、神誓魔法師ってこと?

 確かに髪の色は近いけど、御伽とかも見てると瞳の色が……って、今はどうでも良い。

「あの、嫌がってるんで――」

「うるさいな」

「……!」

 ヤバッ。

「にゃーにゃー!」

「ちょっ!? なにやってるんですか!?」

 いった……。マジで痛ぇ……。コロナがしがみついてたってのに投げ飛ばすヤツがあるかぁ? 影で剥がしといたけど、一歩間違えばコロナだってケガするんだぞ。なに考えてんだよこのおっさんマジで。

 しかも、触れられたときの違和感……なんだこれ。部屋に入る前はマナもまぁそこそこあるなーくらいだったのが、さわられた瞬間はね上がりやがった。

 アレクサンドラからも注意されてたけど、これがこいつの魔法ってわけか……。

 なるほど。リリンよ。確かに場合によっちゃ俺たちの天敵だよこいつは。

 でも同時に、攻略法もわかったぞ。

「やっとちゃんと見れたよベベちゃん」

 あ~。俺がどいたもんな。そんで吹っ飛んだ俺を心配して身乗り出してるから顔と胸はよく見えるだろうよ。

 にしても不味いな。このままじゃ。

「うぅぅぅぅぅぅ……っ! あぁぁぁあああ!」

 ごめん。コロナ。

「ふぅむ。中々個性的。でも、熱いベーゼだね」

「……ぅ? ん~?」

 ふぅ……。首傾げてるってことはなんとか間に合ったってとこか。

 コロナのヤツ。本気でおっさん殺そうとしやがって。俺が抑えなかったらお前の本気がバレてたとこだぞ。

 つっても、鎧のほうは出しちまったけど。ソファは壊れちまって、お陰で学園長室が散々だよ。

 ……さぁて、止めたは良いけど。このあとはどうするかな。

 おっさんの力の性質上。相手の知識がそのまま力になる能力だから今のコロナを軽々止めたのはわかる。

 けど、このあとコロナに触れようモノなら……止めるために俺がちょっと無理する必要があるが……。さすがに。

「ミスター・デュアメル。これ以上は私も見過ごせません。それに、ルールを重んじる貴方が未成年に暴行とはいかがなものかと」

 ほぅら。一番おっかないのが出てきた。

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