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遥か高みの召喚魔帝  作者: 黒井泳鳥
一月編 後編
624/656

624話

 と、いうわけで冬休みは激動の日々が過ぎましたとさ。

 ちちのクラスメイト、煙魔母えんマッマは歩幅はまちまちだけど一歩先に進んで。おまけというか無理矢理というか勝手にというかリリン母様もまた進んでしまった。

 いやあの人本当勝手にどんどん強くなるから困ったモノだよね。一番困ってるのはアノンだろうけど。今自分がやってるように強くなっていくといずれシステムと同じ土俵に上がっちゃうから。そうなると味方なら強力。敵なら最悪ってわけ。

 まぁでも、自分側の手勢が強くなるのは望むところみたいだけどね。近いうち大きな陣取り合戦をするつもりみたいだし。その下準備として戦力増強は必須だから。

 だから人類も少しずつ妨害を押し退けて扉を開き始めてるのよねぇ。そのうちどれだけ使い物になるかわかんないけど。

 ま、そのあたりはまた時が経てばわかることかな。今気にすべきことじゃない。

 今気にすべきはコロ姉だね。父たちの繋がりのお陰でシステム側の残り火は顔を隠しているけれど。完全に消えたわけじゃない。

 というか、消さないほうが良いと個人的には思ってるけどね。

 だって、《《白》》の力の手がかりだし。システムとアノンしか現状確認、認識できていない力。

 いや、私の予想が正しければ準ずる力は使ってるんだけどさ。そも、白は言い換えれば無色とも取れるわけで。私たちの次元の低さ故に観測できてないだけだと思ってる。仮説だけど。

 でも、コロ姉が《《白》》をモノにしたら私たちも認識できるようになるかもしれない。だから、消さずに取り込んでほしいんだよね。リスキーだとは思うけど。

 恐らく、神誓魔法師とかいうシステムに侵された輩のうちの一人……お分かりの通りクレマン・デュアメルとかいうおじさんがコロ姉目当てにアクション起こすだろうからその時なにかしらきっかけが起これば良いよねぇ。

 存在への干渉。情報や概念世界からのはなくても物理からの干渉はたぶんあるだろうし。良い刺激になれば良いなぁ。

 逆が起こったら目も当てられないけど。そんときは母たちになんとかしてもらえるだろうから心配はしてないけどね。

「灰音? いったいなにを一人でしゃべってる? 既に遅刻なんだぞ。送るこちらの身にもなってくれ」

「いや、なんでもなーい。……って、寝坊はそこの姉のせいでは? 何故に私が怒られているのか。そこんとこ説明頼むよロゥテシアまっま」

「連帯責任」

「理不尽……。はぁ、良いけどさ」

 さて、《《傍観者諸君》》に語れるのはここまで。

 さぁ、新学期。父たちの今年度最後の山場。

 期待はお勧めしないけれど。ま、ほどほどに楽しんでくれたまへ。

「くかぁ~……」

「……」

 焼かれなくなって安眠できるのはわかるけど、この気の抜けた面はどうにかならんかね? 妹として恥ずかしいよ。

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