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遥か高みの召喚魔帝  作者: 黒井泳鳥
アノン語る幕間 原初壱花、その一生
602/656

602話

「いや~よく射止めたもんだよ才君」

「は、はぁ……そっすか……」

「私たちからすれば祖母のようなお方が結婚とは不思議な気持ちもあるが……あ、この話は聞いて……」

「ますね。大丈夫っす」

「それは良かった。もし隠していてそれをバラしたとなれば……」

「その年で尻叩きだろうなぁ……大ばあちゃん〆るとこはきちっとしてはりますからな」

「うんうん。しかしいらぬ心配とわかれば話の続きよ」

「結婚が不思議というか複雑な気持ちって話ね。でも、あの見た目だと……」

「見た目だけなら違和感ないな」

「ここだけの話、やんちゃだった時分わいらも風呂に突っ込まれて洗われたこともあってだね」

「大女様は白装束だっけど……透けたりするわけで」

「そもそも体を素手で全身洗いにかかる人だから……」

「性の目覚めってやつをあの人でした親戚も少なくない」

「そんなあの方と君は――」

「この話やめません? いや本当に。誰も得しないですって……」

「いーや気になる」

「で、どうなんだい? 大女様との夜は」

「なんなら具合も――」

「言えるわけないっすよ……」

(さっき秘密バラしたらヤバイとか抜かしつつもっとヤバイ内容聞きに来やがるなこのおっさんども)

 彼女の顔面を堪能したあとは色々と内緒話を聞けそうな彼が標的になっちった。

 下世話な内容で子供とご婦人方に聞かせられないけど、青少年以上ならまぁ気になる内容ではあるよね。

 ちなみに若い子らはちゃんと脇で聞いてるよ。自らの手を汚さず妄想の種を頂こうって腹だね。ふふん。姑息。

 で、彼女に助けを求めたいところなんだけれど。

「それで? 旦那とはどうなんですか大女様?」

「仲良くしてらっしゃいますか? 若いと激しいでしょうけど飽きも早いのでは?」

「甘やかしたりしてはいけませんよ? ちゃんと女の扱いも教えませんと」

「なんなら」

「やめいやめい。余計やお世話やよ。毎日愛し愛され不満なんてなぁんも――」

「「「毎日シてらっしゃるんですねぇ~!」」」

「……こ、こん子らはぁ~」

 こっちはこっちで下世話な話。

 しかも大層盛り上がっておられる。

 もちろん若い女の子たちも聞き耳は立ててるね。女なんてそういった話はある意味男性以上に好きだもの。

 普段カマトトぶっててもエグい話はむしろ女の領分って昔から決まってんだ。へへ。

 で、大きな声で姦しいわけだから男にも聞こえてるわけで。

「ほう? 毎日?」

「お盛んじゃないの」

「で、どうなんだい?」

「具体的にどうしてるんだい?」

「本当……勘弁してください……」

 ってな感じでしばらく捕まってたんだけれど、彼がガチで困ったタイミングで男どもは彼女に制裁されたのでした。

 女性陣はそれを引き際と見定めてそれからは普通に雑談に興じることに。

 ま、これからは会いに来る頻度が増えてその度に聞き出そうとするんでしょうけどねー。

 お茶しよつって女の秘密のおしゃべりってやつさ。

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