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遥か高みの召喚魔帝  作者: 黒井泳鳥
一月編 前編
441/656

441話

「……? なに?」

 カゴの中身を見てたら小首をかしげられた。かしげたいのはむしろこっちと言いたいとこなんだけどな。なんだそのラインナップはと。

 でも、んなことにいちいち突っかかるのもどうかと思うわけ。

 なのでさしあたり……無難なとこいくか。

「いんや。明太マヨなんだと思って。梅とか昆布とかじゃないんだ?」

 カナラは特に好き嫌いはないけど偏ってはいるからちょっと意外なんだよな。

 だってこいつ、俺と会う前は桃と酒だけ口にするとかざらだったらしいし。長いときは数十年とかなんとか。

 だから、カナラにとっては馴染みの薄い明太マヨに手を出すのは普通に意外なんだよ。

 いや、それを言ったらチョコバーとかもなんだけど。まぁまずはね? ジャブからってことで。

西洋風ハイカラなのはぎょうさん口にしたけど、おにぎりさんはよう食わんおもて」

 明太子は韓国から日本に来て~とかだから少なくとも西洋ではない気がしないでもないけど。

 マヨネーズも元はスペインとかだっけ? 伝わったのはアメリカからとかだけど日本のは別物ってレベルの味に変えられたような。

 どっちも半分くらい日本のと言えなくもないんだが……言った方が良いのかなこれ?

「つな~とか。あらびきそーせーじ~とか。あとてりたまとかとも迷ったんやけど……。あんまたくさんやとかさばるし……」

 じゃあ芋焼酎はどうなんだよ。一番デケェだろそれ。

 それになにより俺たちはかさばるとか気にする必要ないだろうに。

「荷物はアッチに置けば良くね」

「……はっ!」

 やっと気づいたか。俺たちにはゲートで荷物だけ別のとこに置いてけるって特典があるって。

 やっぱどっか抜けてんねぇおばあちゃん。

「だからもうちょい気になるのとか選んできたらよ」

「そう……やね。うん。そうしましょ」

「やれやれ」

 って、カナラを見送ってる場合じゃない。俺もなんか選ばないと。

 つってもなに食お? その辺の欲がなくなっちまったからな~。代わりに性欲はここ数ヶ月人並みに戻ってるけど。

 うん。我ながら謎肉体。謎欲求。

「……」

 いつものごとくアホなこと考えながら物色してたんだけども~。特に食いたいものは……ないな。

 いっそ食わないのもありっちゃありなんだけど。そうなるとカナラがうるさそうだし、適当に買ってはおかないと。

「これでいっか」

 結局選んだのは菓子パンとサンドイッチ。カナラの逆張りだわな。和系はカナラの飯のが美味いし。

 あとはカナラと一緒にホットスナックでも買えば良いだろ。

 それと飲み物は……あ~緑茶はカナラの入れたのが美味すぎて飲む気失せそうだからオレンジジュースにしよ。

 ……あれ? なんか胃袋掴まれてない? 気のせい?

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