第50話 幻獣!グリフォン
だいぶ遅れました!
すいません!
ただただ謝罪しか出てこないです!
なんかもう執筆活動が遅すぎて変なテンションです!
改めてすいません!
グリフォン。
鷲の上半身に獅子の下半身を持つ魔物。
グリフォンは、妖狐の上位種である九尾と並んで幻獣として畏れられる存在である。
この世界は普通の魔物の他に、高い知性と一晩で街をも滅ぼすことのできる力をもつ幻獣。神にも対抗できるとまで言われる神獣が存在する。
神獣は本気を出せば大陸を一晩限りで滅ぼすことが可能なんだとか。神獣たちも自分の住処を失いたくないからやらないけども。
幻獣だとさっき言ったとおり、グリフォンや九尾、あとはペガサス、ドライアドもここに分類される。
神獣はドラゴンやフェニックス、麒麟などが分類される。有名どころだと、これしか思いつかないが、過去に一回国1つを壊滅させたと言われる、セルリアンクロウは何故か俺の記憶にも印象強く残っている。
普通、神獣が人や自然に危害を加えるようなことはない。あってもせいぜい村や街ぐらいで、国という大規模な地域を丸々壊滅させたというのは、どんな伝承を読んでもこの神獣のみ。
神獣が大陸を滅ぼせるという言い伝えも、このセルリアンクロウが国を楽々と落としたからである。じゃなきゃ神獣の強さなんてそうそう実感できるものじゃない。
閑話休題。
今はサーカスに出てきたグリフォンに集中しよう。
観客の熱気に歓迎されたグリフォンは、大きな翼を羽ばたかせ、まるで空を歩くかのようにサーカスの中を優雅に一周してから、静かに中央へ降り立った。
「さあ、これから我がサーカスのスーパースター、ヴィンにはこいつらと戦ってもらおう!」
そう言いながら腕を左へあげた司会者の視線の先を見ると5体のトゥアベアが会場内にのしのしと歩いてきた。
どこかからか叫び声が聞こえたが、観客たちは誰1人として逃げ出すようなことはしない。
なぜならサーカスとはそういう物だからだ。最初の人によるパフォーマンスは前戯であり、メインはこの魔物対魔物の戦闘パフォーマンスなのだ。
この世界は魔物という危険生物が蔓延っているため一般人が町の外へ出ることは珍しい。中には一度も町の外に行かず生涯を終える人だっているぐらいだ。
なので一般人からすれば高ランクの魔物を見れるだけでも珍しく、見に行く価値があり、ましてやそれらが戦う姿を安全に見れるなんてイベントがあれば誰だって見たくなるだろう。
この世界のサーカスとはそういうものなのだ。
さて、安全であると言われてもグリフォン、トゥアベアから溢れ出るオーラが抑えられているわけではない。
1対5が睨み合う会場はさっきまでとは打って変わって緊迫し、静まり返っている。
誰かがゴクリと生唾を飲み込んだ。
誰かの汗がスイレンの鼻先にピチョンと当たる。
「キタナッ⁉︎」
静寂を打ち破るそんな声とともにグリフォンたちの戦闘は始まった。
先に攻めたのはトゥアベアだ。
2匹のトゥアベアがそれぞれ4本の足を全力で動かして左右からグリフォンへと急接近していく。
会場はそんなに広くない。すぐにグリフォンの元へたどり着き、勢いを止めないまま突進してみせる。
しかしグリフォンはそれを軽やかに飛んで躱し、2体のトゥアベアはこれまた全力でブレーキをかけるも、勢いを殺しきれず互いにぶつかりあってしまう。
一方飛んで後ろに下がったグリフォンだが、そこにも1体のトゥアベアが迫って来ていた。
そのトゥアベアはグリフォンの背後に迫り、左前足を思い切り振り下ろすが、グリフォンは右の前足を軸に身体を反転させてそれを華麗に躱す。
だがトゥアベアの連携攻撃は終わりではない。
今攻撃したトゥアベアがすぐさま体制を立て直し、再度攻撃をしかけ、残った2体とぶつかり合った2体が四方に広がってグリフォンの逃げ場をなくす。
とうとう追い詰められたグリフォンは大きな翼を威嚇するように広げ、反撃を開始する。
グリフォンは攻撃を仕掛けて来たトゥアベアを前足で突き倒し、前方の2体に向けて翼を羽ばたかせる。4本足で立っていたトゥアベアだが、その風力に耐えきれず少しずつ後ろに下がっていってしまう。
そして2体はついに、いつのまにか設置されていた檻にまで押し込まれてしまった。
さらにグリフォンは今突き倒したトゥアベアも前足で軽々と持ち上げ、檻の中へ放り投げる。
サーカスのスタッフが檻に鍵をつけるのを確認したグリフォンだが、その隙をついた残りのトゥアベア2体にあと少しまで背後へ迫られていた。
しかしグリフォンが2枚の翼を下から上へ動かす動作をすると、少し離れていたはずのトゥアベアはまるでアッパーをかまされたかのように真上に軽く浮き、後ろへ倒れた。
最後の後始末だが、トゥアベアをそれぞれ檻に放り込む、その作業さえ丁寧に優雅にこなして、このショーは終わりとなった。
「如何だったでしょうか。本日のサーカスはこれにて終了とさせて頂きます。あと数日間は我々もここでサーカスを開いております。次は是非お父さん お母さん、兄弟 姉妹、妻 夫 恋人 友人をお連れになってお越しください。我々【娯楽の影】一同、皆さまの再来をお待ちしております」
そんな言葉でサーカスショーが締めくくられると、観客たちは思い思いに硬貨を中心に放り投げる。
「なるほど気持ちでいいのか」
『とか言って本当に気持ちだけじゃないよな?』
「まさか。ちゃんと渡すよ」
*
ツツツ……。
壁に指を沿わせると、凸凹が少ないので指が痛くならない。
「うん。我ながらいい出来だ」
今俺は、お昼の用事も終わり、もうやることもなくなったので教会に帰って来ていた。
ところが、結局ここでもやることがないので壁の確認を始めたところだった。
「どうせならもっと強度を高めようか」
壁は元の状態に復元しただけである。ただここから強度をあげるとなると……別の物質で薄くコーティングするか?
でも別の物質ってなに使えばいいだろうか。
下手に大袈裟にやって終わる前にみんなが帰って来たら洒落にならないか。やっぱり余計な手は加えなくていいや。
『帰ってきたぞ』
「よかった」
やんなくて。あと暇な時間がなくて。
「……なんか暗くね?」
迎えに近づくと協会のみんなを取り巻く空気が何故か淀んでいた。
はしゃぎすぎて疲れた様な感じではない。
悲しそうな、怯えてそうな……。
「何かあったんですか?」
「ソルト……」
答えたシスローネさんは怯えの表情はより一層濃くなった。
「何ですか? 壁はちゃんと直ってますよ?」
「違うの」
「?」
「……その、ね…………?」
なんだと言うのだろう。もごもごしてないで早く答えてほしい。
「シスター! やっぱり私が言う」
後ろから覚悟を決めた様な顔をしてフルリアちゃんが出てきた。
「……ソルト、実はね……」
フルリアちゃんも言いづらいらしく、俯き黙ってしまった。
「どうしたの? 言ってごらん?」
「魔道書無くしちゃったの」
「…………」
魔道書って超級の?
俺が一晩かけて書いたやつ?
「ご、ごめんね。わざとじゃないんだけど、」
「いいよ」
「え?」
フルリアちゃんは驚いた顔を向けてきた。
「あれはもう君にあげたものだしね」
「嘘を言わないで!」
急な大声を出したのはクリアだった。
「嘘ってなんですか」
「そんなこと言って、どうせあとで高額な請求をしにくるつもりでしょう!」
「そんなことしませんよ」
「そして払えなかったらかわいい子供たちを連れて行ってしまうのでしょう!」
「しませんってば」
マザー・クリアは俺を毛嫌いしてはいるが、決して理不尽に追い出そうとしたり、言いがかりをつけたりという頭の悪いことはしなかった。
それが今はどうだろう。
まるで若くなったように、子供になったみたいにギャーギャーと騒いでいる。
子供やシスローネさんもこんなマザー・クリアは見たことがないようでとても驚いていた。
このままじゃ話にならない。一旦冷静にさせないと。
「クリアさん、落ち着いて」
クリアの腕を少し強めに掴んで抑制を試みるが。
「落ち着けですって⁉︎ 私たちに手を出してきたのは貴方達貴族でしょう!!」
そう言って払いのけられてしまった。
俺は体重は軽いのに少し力があるせいで、腕から手を離すのが遅れてしまい、横によろめく。
それだけなら良かったが、たまたまそこに大きめの石があり、躓き、頭から転んだ。
そうすると下は硬い地面な訳だから、幼い子供の軟い皮膚なんて簡単に切れてしまう。
「痛!」
怪しまれたら困るのでここで光魔法は使わないが、普通に痛い。
我慢して立ち上がると頭から頰にかけてツーと何かが流れる感触があった。
「ソルト! 血!」
そうシスローネさんが言うと、今まで呆然と見ていた子供たちが1人、またひとりと泣き出してしまった。
クリアは俺の血や子供たちの泣き声で熱が冷めたのか、怒鳴ることをやめたが、それでもただただこの状況を眺めているだけだった。
忙しくて、頭に浮かんでいるネタも書くことに移れないです(落ち着きました)
短編小説と同時進行しているってのもありますが、1日30分〜1時間ぐらいしか小説に関する時間を取れず、書くスピードが遅い作者ではなかなか更新できない状況にあります。
……言い訳です。結局作者の能力を上げればいい問題ですね。はい頑張ります。
これからも頑張るので「面白い」「続きが読みたい」「更新スピード上昇期待!」と思ったらぜひブックマークと評価ボタンをポチッとお願いします。
追伸:忘れてしまった設定があったら聞いてください




