第49話 酒場!謝罪って大事だよね
皆さんお久しぶりです。かめねこです。
だいぶ休んじゃいました。すいません。やっと新しい生活リズムが安定してきました。
皆さん忘れてしまっていると思うのであらすじと人物紹介を……。
<あらすじ>
ゴーレム倒したあと、近くの街の教会で働き始めた。
次の仕事はかべの修復と言われみんながピクニックに出かけるのを待っていた。
前回はここで終わりました。
<人物紹介>
ソルト……主人公。お金稼ぎと自身を高める旅の途中。
スイレン……妖狐のフリしたきつn「逆だろうが!」
クリア……この街の教会の一番偉いひと。貴族を嫌う。
シスローネ……包容力とお茶目さを併せ持つお姉さん。
フルリア……天才少女。超級魔道書をソルトに貰った。
他に思い出せないことがあったら聞いてください。
本編スタートです。
「今日は昨日ほど食わせないからな!」
『嘘だろ⁉︎』
みんながピクニックしに町の外に行ったのを確認して、ちゃちゃっと壁直して、少し早めのお昼にしようと今は広場に来ている。
「そんなくだらない嘘つかないし。今日は室内で落ち着いて食べたいな」
『しょうがない量は我慢してやる! 我は肉が良いぞ!』
「はいはい」
そうだな……お、あそことか良いかもな。
ちょっと渋い感じの、騒がしくないところがいい。
「あそこにいくぞ」
『おい、あそこって居酒屋じゃないか?』
「…………」
まぁ、酒を飲まなくちゃいけないなんてルールないし。
居酒屋なのに静かとは……昼間だからか。あれ? 居酒屋って昼間やってたっけ。……まぁそういう店もあるか。
「何止まってんだ。行くぞ」
『は⁉︎ 変えないのか⁉︎』
別にスイレンに指摘されてムキになってるわけじゃないからな。
ただ別にどこでも同じだから変えることないかな〜って思ってるだけだからな。
ギィ……と扉を引きあけて入ると、思ったより人がいて驚いた。
えーと、どこ座ろう。
少し悩んでいるとスイレンがトコトコとカウンター席の方へ歩きだしたので、俺もそれについていくことにした。
「よっこいしょ。すいません、メニューください」
「え…あ……は、はい」
少し高めの椅子に座り、近くで突っ立っていた青年にここのメニューを注文する。おそらく給仕係だろう。
気遣いで水が出てくる店ではなかったので、何をするわけでもなく、テーブルの下で手遊びしながら周りの声に耳を澄ます。
「あいつが例の……」
「赤髪と狐。思ったよりガキだな」
「なんでもそろそろ指名手配されるらしいぞ」
やはり噂になってるか。
赤髪って目立つもんな。
てか指名手配って……。ありえないと思うけどなぁ。されたら困る……。
「……今のウチに捕まえておけば金が手に入るんじゃねぇか?」
「は? おいやめとけって!」
「俺も乗った。金は山分けだぜ」
「人違いだったらどうすんだよ!」
「じゃああなたはそこにいなさい。私もやるわよ」
「俺ぁ止めたかんな!」
とまあそんな声が聞こえて来たので後ろを振り返る。
ガタイが良い男とチビな男、それと魔女っぽい格好をした女。後ろでは心配そうにモヒカンの男が……モヒカン⁉︎
一番ヒャッハーっぽいやつが常識人とは、世も末だな。
いやこの場合は世も末の逆?
とか思ってるうちにその三人が俺の狭いとは言えないパーソナルスペースに侵入してきた。
「何か用ですか?」
「いいか坊ちゃん、ここは坊ちゃん見たいに小さい子が来て良い場所じゃないぜ」
ガタイの良い男が愛想の良い笑顔でさらに近づいてくる。
「だってこういうことになりかねないからなぁ!!」
男はそう言うと腕をグワッと広げて俺を捕まえようとしてきたので、テーブルの上に飛び移って躱す。
「これ借りるね。危ないから離れた方がいいよ」
「ぇ、おう」
隣で食べていたおじさんのナイフを拝借し、遠ざかるよう助言する。
バランスを崩した男に変わり、今度はチビが両手に短剣を構えて襲いかかって来た。
右、左と交互に迫ってくる斬撃をナイフで一つ一つ受け流す。
「あぶね⁉︎」
「オラオラオラ‼︎ だんだん後ろに下がって行ってるぞ! 大人しく俺らに捕まった方が身のためだぜぇ!」
いやー。このチビの斬撃無駄が多すぎて逆にムズイ。下手したら一発で死んじまう。チビの方が。
ほんと丁寧に受け流さないと……。
「おぅらっ!」
「よっ」
後ろから拳が飛んで来たので横に躱すと、その拳はチビの額に直撃した。
「イッテェー⁉︎」
「あ、ワリ」
チビは額を押さえ、のたうちまわっているが、あの勢いを前頭部に受けたならしばらく起き上がれないだろう。
「あなた達なにやってんのよ!」
「いや、こいつ意外に強い」
「もう良い! 離れて!」
男が俺から離れたのを確認すると、女は魔法を放って来た。
「闇魔法 麻痺」
凄いな。あらかじめ詠唱しておいたのか。
この詠唱保存は結構な使い手じゃないとできないことだぞ。
「な、なんで動けるのよ⁉︎」
俺に状態以上は効かないからな。
[不死鳥の加護]の効果だ。状態異常(睡眠、疲労、怪我以外)効かないからな。
しかもこの前[無睡]スキル手に入れたからな。睡眠耐性もまだ完全ではないけど持ってる。
俺に闇魔法は効かないぜ。
ちなみに状態異常無効のくせに光魔法のパワーアップ系はちゃんと使える。
「オラ!」
魔法が失敗したと分かった瞬間、男はまた俺に殴りかかってきた。
それを男に近づきながら屈んで躱し、さらにその屈伸を利用して飛び上がり、バランスを崩した男の顎に膝蹴りをかます。
その一撃で十分の威力があったらしく、男は追撃の必要もなく気絶してしまった。
「え……」
女が驚いて呆けている間に素早く近づき、押し倒し、ナイフを喉元ギリギリに突き立てる。
体勢は俺が女の鎖骨らへんに座っている形なので、腕を動かせば俺をどかすことも可能なのだけど、完全に戦意喪失したようだ。
「あれ? 可愛い」
「……っ⁉︎」
俺が急に褒めた女は怯えた顔を一層青くした。
ただ俺は思ったことを思わず声に出してしまっただけなのに。
この女は魔女っぽい帽子を被っていたが、それが落ちたことで見えた顔が案外タイプだったのだ。
…………ん? 青い顔?
異世界ものって普通こういうのはむしろ顔を紅くするところじゃないの?
可愛いって言われたことで恐怖のドキドキを恋のドキドキと勘違いしちゃったみたいな……。
『この状況でそうなる奴は相当可哀想な知能の持ち主か、能天気か、マゾか、バカぐらいだろうな』
「最初と最後同じじゃね?」
『この状況なら普通“殺される! と思ったらこんな状況で可愛い⁉︎ 私一体全体なにされるの⁉︎ ぞぉぉ……”って思うだろ』
「お前、裏声で私とか……似合わなすぎてキモい」
『急な悪口⁉︎』
スイレンと無音で喋ってたら、つい女のことを忘れてしまっていた。
女は相変わらず真っ青だ。
「そんな怖がらないでよ。健全な幼児はそんな酷いことしないって」
『お前が幼児? 違和感しかないぞ』
突っかかるのはそこじゃなくて健全の方だろ。
…………いや、健全だけどね!
ため息を一つついてから女からナイフを離す。
「っはぁはぁはぁ」
女はずっと息を止めていたようで、全力で呼吸している。
「大丈夫?」
「あ、んたの……せいっ、でしょ……!」
それもそうだが。
ふと気がつき周りを見渡すと、男2人が倒れ、女1人が幼児に押し倒されている、異様な光景だと今更ながら気づいた。
「ここではもう食べれないか」
そう呟いた俺は、一度女から降りてカウンターに戻りナイフと迷惑料として銀貨20枚(2万円)ぐらいを置いて再び女のもとに戻った。
「ま、まだ何か用なの⁉︎」
「いや、だって謝罪してもらってないし。お店への迷惑料は払ってあげたんだからせめて謝罪と感謝の言葉ぐらい送らないと。常識じゃない?」
「大の男2人を倒す奴に常識とか唱えられても……」
細かいことは気にするなと、無言の圧力をかけてしっかりと言わせる。
「ご、ごめんなさい。ありがとうございます」
「うん。どういたしまして。……それともう1つ」
「まだなにかあるの……」
お礼だけ聞いたら立ち去ろうと思っていたが、気が向いたのでお節介を1つ。
「お姉さん綺麗だし才能あるんだから、こんな弱小パーティーにいない方がいいよ」
「……余計なお世話よ」
なんか事情でもあるのかな?
まぁ5歳が差し出がましかったな。
俺はスイレンを連れて店から出た。
『は⁉︎ おい⁉︎ 我の飯はどうするんだ⁉︎ まだ食ってないぞ! おい!』
「いいから出るんだよ」
ここでやっぱり食べたかったとか言って戻ったらカッコ悪いだろうが。
*
店を出てしまったので、昨日と同じく食べ歩きに変更された。
「……なんか、ちゃんとした料理食べたい」
いや、屋台のものも料理ではあるんだけどね?
なんていうかスプーンとかフォークとか使う、煮る焼くだけじゃない料理のこと。わかる?
『お前のせいだろ』
「いや、そうなんだけど……だって売られたケンカは買うでしょ?」
『お前は目立ちたいのか目立ちたくないのかはっきりさせたらどうだ』
「いや、どっちでもいいんだけど。嫌なのは悪目立ちだけだよ。べつに俺が悪くないんだから目立っても大丈夫だろ?」
スイレンは一応納得したようで、肉巻きにかぶりついた。
それとも肉巻きが食いたくなっただけか。
「なんか昨日より人が多いな」
『サーカスが来てるからだろ』
ああ、やっぱりあのテントはサーカスだったのか。
この世界にもサーカスはあるんだな。
異世界のサーカス。……魔法とか使うのかな?
「少し見に行こうか」
俺はスイレンを連れてサーカスのテントに入る。
どうやらチケット制ではないようだ。
中に入ってみるとそこにイスや柵なんてものはなく、たくさんの観客がひしめきあっていた。
しかし、一般人も常識はわきまえているようで、ショーに使われる最低ラインと、控え室から中央へと繋がる道は開けている。
真上からみるとちょうど鍵穴の形に見えるだろう。
ただ、身長の問題でショーが全く見えず、伝わるのは観客と演者の息の揃った熱気だけ。
ここまで来たのに見ないで帰るのは癪なので隙間を見つけてスルスルと最前列へと向かった。
ようやく最前列についた時、観客はワァッと今日一番の盛り上がりを見せた。
中央へ視線を向けるとそこには一匹の魔物が凛とした態度で現れていた。
「グリフォンか……」
思い出せましたか?
ちなみに作者も思い出せてないところがあります。
そのために読み返そうと思っても最初の頃がまだまだ未熟すぎて読んでいて自分でも恥ずかしくなります。
こう思うとだいぶ作風が変わりましたね。
ちなみに同時連載をしていたもう片方は投稿を控えさせて貰うことにしました。しばらくはこっちに集中させてもらいます。
それと投稿日はバラバラになります。できる限り1週間のうちに投稿します。
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