第11話 説明!この世界のスキルとは
「え?」
俺が下働き用雑魚寝部屋の部屋を開けて、一番最初に目に入ったのは...
「.........! ヒッ...!!」
「ご、ごめんなさい!!」
着替え中の女の子だった。
ヤバい。まさかこんなベタな展開になるとは思わないよ。......でも可愛かったな。
栗色の髪を肩まで伸ばし、きれいにそろえていた。年齢は十代半ばらへんに見えたな。
そんなこと考えていると
ガチャ...
その女の子が出てきて謝ってきた。
「あ...。その、ごめんなさい。まさか人がくるとは思わなくて...。ごめんなさい」
「いや、こちらこそごめんなさー」
「では!」
...嫌われたかな? うーん可愛かったのに残念...。いやでも5歳だしセーフにならない? まぁ、これから仲良くなれるように頑張ろう。
とりあえず、荷物でもおこうかな。
そう思ってドアを開けて入るとあることに気づいた。
部屋が...とてつもなく汚い。さっきはあの子の着替え姿でわからなかったが改めて見てみると、蜘蛛の巣がはっていたり、ところどころシミができていたりしていた。
あの子よくこんなところで着替えてたな。
まあいいや、そんなことよりも掃除しよう。さすがに汚すぎてここでは寝たくない。
「スキル[清掃] [清掃技・清掃道具召喚]」
俺がもらった[清掃]スキルはとても便利なスキルで、道具を持ってなくてもきれいにできる。
俺はまだレベル1だから普通よりもちょっときれいになりやすい道具が出てくるだけだけど、レベル10になると道具を使わずに掃除できて、レベルMAXだと一瞬でそこがキレイになるらしい。
掃除してるし、スキルについて復習しよう。
まずスキルには種類があって、ノーマルスキル、レアスキル、恩恵スキル、の3つがある。
ノーマルは練習を半年間行ったりすれば普通に修得できる。レベルは20でMAXレベルだ。
レアスキルは生まれつきのもので、普通には修得できないがすごい能力が多い。だがこの前の母さんからのプレゼントみたいなのでもらうこともできる。レベルは10でMAX値。
恩恵スキルは普通もらえない。これは神の加護などで特別にもらえるスキルだ。俺が転生でもらったものもこれに入る。これにレベルはなくて、他の人にあげることもできない。
レベルはそのスキルを使えば使うほど上がり、どれも上がれば上がるほど <技> という便利なものが使えるようになる。さらに、持っているだけでレベルが高いほど、その行動により高い補正がついてくれる。
レベルを上げると次のレベルになるまでさらに時間がかかる。スキルによってレベルの上がり具合は違うがノーマルスキルは通常一生をそれだけにかけてもLv.13にしかならないと言われている(ちなみに、この世界の寿命は最高で100歳)。レアスキルだともっとかかるが、レアスキルはあるだけでも便利だから必死に上げようとしないのが普通。
「フゥ~。終わったー」
なんということでしょう。蜘蛛の巣がはり、暗くなっていた壁がまるで光っているかのようにきれいです。チリやホコリだらけだった床はきれいになり、そのまま寝ても問題ないぐらいに生まれかわっています。
『スキル[清掃]のレベルが2に上がりました』
お、レベルが上がったか。
普通、2、3時間やっただけじゃレベルは上がらない。
しかし俺には恩恵スキルがあるのだ! その名も[技術成長率増加・最]。
このスキルはGPを3割も消費して手に入れた。これはスキルの成長速度が400倍にもなるとんでもスキルだ。そのおかげで1年かかるものを1日ほどやればレベルが上がるようになっている。
これで使ったGPは合計7割。ついでに残りも紹介しよう。
.........ん? 誰にだ?
......まぁいっか、復習の続きってことで。
他の恩恵スキルは[技術上限解放]と[技術希少一定化]、それと[技術合成]をGPでもらった。あともうひとつ、この前の誕生日でもらった赤い宝石をさわったら[不死鳥の加護]がついた。
じゃあまず[技術上限解放]だが、これはスキルのレベルのMAX値がさらに上がるってものだ。ノーマルなら100がMAX値になる。
次に[技術希少一定化]は、レアスキルもノーマルスキルと同じ扱いになるというもの。つまり、レアスキルも練習すれば普通に手に入り、レベルMAX値もノーマルと同じ、レベルの上がり安さもノーマルと同じになる。
[技術合成]は持っているスキル同士を組み合わせて新しいスキルを作れるというもの。これを使うにはスキルを5レベル分ずつ使うけど、俺が持っているチートでそれが簡単にできてしまうのでだいぶ使えるスキルだ。
そして最後に、[不死鳥の加護]なのだがこれが規格外にチートだった。その能力が、火属性魔法の威力が4倍になり、炎の形を自分の思うままに操れるようになる。しかも火属性は完全に無効でたとえマグマの中にいても死なないどころか泳げるらしい。さらに、すべての状態異常も無効という、だいぶすごい加護だった。
これらをふくめてまとめると
{ノーマルスキル}
・剣術 Lv.25
・清掃 Lv.2
・洗濯 Lv.1
・調理 Lv.1
{レアスキル}
・魔物支配 Lv.1
{恩恵スキル}
・全世界図書館
・完全言語理解
・全属性魔法
・亜空間収納箱無限
・技術成長率増加・最
・技術上限解放
・技術希少一定化
・技術合成
・不死鳥の加護
っていうのが今の俺のスキルの状況だ。
ちなみに、自分のスキルの状況は頭の中で見れる。......増えたら大変そうだな。
よし、ゴミも捨てたし、明日から頑張ろう。
あ、でも下働きってあと何人かな。今日の夜には全員くるらしいけど、怖い人が来たらどうしよう。下働きの仕事ってなにするの? 奴隷みたいに使わないよね?
ああ! 不安要素多すぎ!!
いつも読んでいただきありがとうございます。
だんだん設定の軸ができてきました。
もしわからないことがあったら感想で聞いてください。できる限りお答えします(小説中に書いてあることにはお答えしかねます)。
これからもこの作品をお楽しみください。




