表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

発達障害と格闘する日々

少女と劇団

作者: 星山亜美

私は悩んでいた。うまくいかないことが多すぎて。知能は高いんだけど、人間関係はうまくいかない、いわゆるアスペルガーである。そんな私には幼い頃からの知り合いがいる。ダウン症の少女だ。少女はいつも笑顔を振り撒いていた。私より辛いことは多いであろうに。見せないだけなのかもしれないけれど。特にあの劇の時はいつも楽しそうである。彼女はとある劇団員なのである。

その劇団には色々な障害者の方が所属していて、車椅子で演劇をやってる方もいる。でも、皆が生き生きしていて、幸せそうだった。それに対して私はどうだろう。いつも辛いことばかり考えてるような気がするのだ。私は劇団の手伝いをしよう、と思った。

けれどタイミングが悪かったのか、あまり手伝いをしても役にはたてなかった。居てくれるだけでありがたい、とはフォローしてくれたけれど、なにかモヤモヤした気分になった。自分に出来ることは何?と色々考えてた時期なのでけっこう項垂れてしまった。

私は劇団員になることにはどうしても抵抗感があった。人見知りが激しく、うまく役になれないのでは、と考えてしまうからである。

少女を見ると、彼女なりに役を頑張っていて、とても生き生きしていた。なぜここまで明るくなれるのだろう?と考えた。

演劇が楽しいからなのだろうか。お客さんに自慢したいのだろうか。少女が光だとすれば私は影…どうしても対照的にとらえてしまうのであった。

自分に出来ることはなにか、必死で考えた。

でも、ある時気づいた。少女と私を比較しても意味はない、少女には少女の魅力があり、私には私にしか出来ないことがあるのだろうと。

劇団員にはならなかったけれど、劇団は色々なことを知る良い機会にはなった。私は私にしか出来ないことを探そうと思う。そしてまたいつか、ときどき劇団の手伝いをして何かを見つけようとおもうのだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ