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ゴブリンに転生した  作者: 白兎 龍
第1章 ゴブリン
3/12

第2話 ゴブリンの寿命

第二位階上位

 



 他のゴブチームは、洞窟から向かって正面に進んで行ったので、俺達は右の森に入る事にした。


 それと言うのも、何やら水の音が聞こえた気がしたからだ。



 少し進んだ所で、小さな川を発見した。


 水は見た所よく澄んでいる。



「ふむ……うまい」

「「?」」



 一口飲んでみた所、特に問題はなさそうだ。



 水場の確保、完了。





 日が沈み始めた頃、洞窟の入り口には若ゴブ達が集まっていた。


 手に手に今日の戦利品が握られている。


 軽いパッチテストの後、皆で分け合って食べた。


 小さなりんごの様な物やベリー系、ほろ苦いドングリの様な物に、芋虫やバッタらしき物を腹に納め、今日の食事を終わらせる。


 明日は肉や魚を捕ってみよう。



 仄かに暖かく、安心する寝床に戻って眠りについた。





 明くる日、食料調達に行く前に、軽く情報収集をした。


 今此処に居るゴブリンは俺達の世代と年老いたゴブリンだけらしい。

 大人ゴブリン達は今、近くの村を襲いに行っているとの事だ。


 そして、聞いてもいないのに大人ゴブリンの説明までしてくれた。


 なんでも、俺達の父母世代は今までで類を見ない最高の世代らしい。

 リーダーと何匹かのゴブリンが上位種であるホブゴブリンなどに進化していると言うのだ。


 進化するのの何が良いのか聞くと、衝撃の事実が明らかになった。

 なんとゴブリン、寿命がかなり短いらしい!

 15年生きればかなり良い方で、普通は8〜10年くらい。


 頭が悪い上に寿命も短い。とんでもねぇ種族だな!


 進化するとそこら辺改善されるらしく、ホブゴブリンになると寿命はおよそ50年程、体もグンと強くなるらしい。

 大抵の魔物は、進化する事も無く一生を終えると言うのだから、何匹も進化したと言うのは奇跡の様な事だろう。


 其処まで話した所で、最も年寄りで最も知識豊かな長老ゴブリンは洞窟の奥に向かって行った。


 洞窟の奥では時折微かな人間の女と思わしき声が聞こえるので、繁殖しに行ったのだろう。


 死に掛けの老ゴブだから却って元気なんだろうな。






「らっ!」



 木から飛び降り、下にいる大きなウサギへ向けて木の槍を突き立てる。


 槍と言ってもただ先端を尖らせただけ。

 大きさも槍と言うよりは矢の様な物だ。


 しかし、体重を乗せたその一撃はウサギの首に突き刺さり、見事に一撃で仕留める事が出来た。


 我ながら良い感じに決まったと思う。



「お疲れさん」

「おウ……はぁはぁ……」

「つ、疲レた……」



 獲物を追い回して誘導してくれた二ゴブを労い、早速3ゴブで分け合って食べる。

 生だとか骨だとか関係無しに全てを喰らい尽くした。


 想像以上に美味だったので今後も積極的に狩りをしよう。



「行くぞ」

「お、オう」

「ま、待っテ」



 ……大分お疲れの様だし、木の実やなんかを集めながら進もうか。



 

ゴブリンの寿命


8〜15年。短い。

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