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第2編第6部

第65章 久しぶりの休日


新暦348年2月1日。その日は学校も軍関連も休みの祝日だった。

「何もないって言う事は、ほんっとに暇だな」

ベットでごろごろしている、スタディンが言った。すでに午前10時になっており、日は完全に登りきっており、外は結構暑くなっていた。そんな時、下から誰かがスタディンとクシャトルを呼んだ。

「ちょっと〜、手伝ってくれる〜?」

「はーい」

由井さんの声だった。スタディンとクシャトルは、すぐに階段を降り由井さんのもとへと走って行った。


「ネギを庭から取ってきてくれる?」

「どれがネギ?」

由井さんのお願いに、クシャトルが言った。

「なんだか、ニョーンって伸びてるやつ。お願いね」

スタディンとクシャトルは、庭に出て、なんだかニョーンと伸びている草を何本か切り取った。


「これでいい?」

「ええ、それで合ってるわ」

由井さんは、お礼を一言いい二人から切り取ったネギを受け取り、水に浸した。アクを取るためだと言っていた。

「さて、お昼を食べる時には呼ぶから、それまで上にでもいてなさい」

「アダム達は?」

「おつかいを頼んだの。もうすぐ帰ってくると思うわ」

その言葉どおりに、アダム達はすぐに帰ってきた。


「ただいま〜」

「おかえり」

テレビをみていたスタディンがアダムに言った。

「なんだ、起きていたのか」

「寝ていれば、いずれは起きるものさ」

「何かっこつけてるの。早く片付けるの手伝ってよね」

イブが、スタディンに言った。

「へいへい」

渋々と言う感じでスタディンが立ち上がり、もたれていたクシャトルが床に転がった。

「クシャトルは?」

「寝てる。もうちょっとしたら起きてくるだろう」

スタディンは、気にせずに買ってきた物を冷蔵庫に入れた。


クシャトルが起きたのは、昼食の準備が完全に整ってからだった。

「あ〜、おはよう」

「やっとお目覚めか。早くここに来い。昼食の準備が終わったところだ」

スタディンが呼びかけると、すぐに立ち上がり椅子に座った。


15分も経たないうちに、昼食は終わった。片付けをしていると、お隣から回覧板が回ってきた。


中身は、町内会の会費だった。廃品回収についてとか、万引き、置引きに注意するようにと言う事も書かれていた。由井さんは一読してから、はんこを押し、スタディンに横に持って行くように頼んだ。


インターホンを押して、反応があってから言った。

「すいません、回覧板です」

「ちょっと待っててね」

右隣から回ってきたから、スタディンは左隣のパッチさんに回した。

「はいはい、どうもありがとうね」

パッチさんは、受け取るとそのまま家の中に入っていった。


「渡してきたよ」

スタディンが家の中に入ると、達夫さん達が学校から帰っていた。

「あ、お帰りなさい」

「今日は早かったね」

「祝日は、いつもこんなもんさ。それと、これも作っていたからな」

「それなに?」

達夫さんは上質紙をぺらぺらとこちらに振った。

「学年末テストのマスターだ。これを使ってテスト用紙を刷る事になる。スタディンとクシャトルは軍の仕事の時は通信制になるからな。あまり勉強ははかどらないんじゃないかな?」

「そんな事ないですよ。ちゃんとできていますからね」

「そうか、そうか。それはいい事だ」

達夫さんは何かうなずきながら言った。スタディン達は一端部屋に戻ることにした。


2時間後、大体午後3時ぐらいになった。部屋に戻って昼寝を決め込んでいた子供達はひとり、また一人と下に向かった。おやつを食べるためでである。昼と夕御飯の間に設けられたこの間食と言う習慣は、子供にとって楽しみの一つになっていた。なぜなら、おやつを食べる事によって夕御飯までのエネルギーを摂取する事ができるからであった。しかし、この家でおやつを楽しみにするのは、また別の理由もあった。

「では、いただきまーす」

「はいはい」

大人も子供達と一緒に食べていた。なぜなら、この家のおやつは常に由井さんの手作りだからである。毎日考えるのは面倒と思うが、それでもやり通してきた。


自家製アイスクリームを食べている時に、なぜか師団長が来た。

「こんにちは、師団長」

「おお、スタディン、クシャトル。君達は一体何を食べてるんだ?」

「アイスクリームです。師団長もいかがですか?」

「いいのかな?」

由井さんが師団長に対して言った。

「ええ、どうぞ。上がってください」

「では、お言葉に甘えて」


一時間後、なんやらかんやら話し合った後、師団長は帰って行った。

「とりあえずは、上に戻ってるね」

「あ、そのまえに、コロの散歩、よろしく頼める?」

「自分達が?」

「そうよ」

「分かった、じゃあ、行ってきます」

半そで、半ズボンと言う格好でスタディンとクシャトルはコロを散歩に連れていった。


近くにある、あの公園にある、ドックランで、コロのリードを離して、走りまわせた。

「喜んでるのかな…」

「さあ、私には暑そうに見えるけど…」

シベリアンハスキーであるコロは、暑いのが苦手であったが、それでも、走るのも好きらしい。スタディンが呼びかけるまで、ずっと走りっぱなしだった。スタディンが投げたボールを追いかけたり、どうやら顔見知りの犬と挨拶をしたりしていた。


30分後、家路についた時、急にコロが立ち止まった。

「ん?どうした、コロ」

コロは、数秒立ち止まり、不安げな顔をしていたが何事もなかったかのように再び歩き出した。


「ただいま〜」

スタディンが帰る頃には、周りはもう暗くなっていっていた。再び、家の境界線の中でコロが立ち止まった。

「どうしたんだ?コロ。さっきも立ち止まっていたけど…」

コロは何も言わずに、そのまま家の中に入っていった。スタディンとクシャトルはコロの行動が分からなかった。


「おかえり、スタディン、クシャトル。さっき師団長から二人に電話が入って、ちょっと話したいことがあるからすぐに第2師団の師団長室に来て欲しいって」

「なんだろ」

二人は顔を見合わせた。


第66章 警護任務


「こんな時間にすまないね、こっちも君達の家から帰ってすぐにこの任務を言われたから」

「で、何の用なんですか?」

軍服を着て師団長室にいたのは、師団長、スタディン、クシャトルの3人だけだった。

「実はな、明日、急に大統領が第2師団を訪問する事になった。そのための警護がいるんだ。君達は、警護任務をした経験、と言うよりも敵兵に対して銃を片っ端から撃つような感じだから適任だと思うんだが…」

「つまり、邪魔するやつらはなぎ払えと、そうおっしゃられるのですね」

クシャトルがいった。

「まさしく、その通りだ。今回、この大統領の訪問を一般人が知る事になるのは、明日、第1師団近衛部隊の大統領専用航空機がこの師団に着陸してからになる。それまで、この師団の警備システム及びこの情報は極秘扱いだ」

「警備システムについては自分達は知りませんし、大統領がくると言う要人警護の辞令もまだ受け取っていません」

「では、今日はこれまでだ。すまないな、せっかくの休日だったのに」

「いいんですよ。自分達も何かがある事ぐらい、分かってるつもりですから」

そして、スタディンとクシャトルは師団長に明日の午前8時半にここに来るといって、部屋から出た。


翌日、午前8時半、スタディンとクシャトルは約束どおりに師団長室に入った。

「失礼します」

「やっと来たか、時刻ピッタシだな」

「警備体制はどうなっているでしょうか」

「今回、大統領が訪れるのは海軍部、陸軍部、空軍部、宇宙軍部の順だ。君達には宇宙軍部の時、案内役兼警備をしてもらいたい。無論、船の中に入れても構わない。特に大統領は、最新式の船であるベル号に非常に興味を示されていると聞く。それを憶えといてくれたまえ。それと、これが宇宙軍部のコースだ。まず第1ドックを通り、中央施設を視察、次に第34ドックに止まっているベル号の内部視察、最後に第2師団四軍統合棟、つまりこの建物を視察してもらう。それで、宇宙軍部の警護は終了。空軍部から引き継いで近衛部隊に引き渡す。分かったか?」

「良く分かりました。ベル号の内部視察はどれほどの時間を取ればいいでしょうか」

「全体で、30〜45分。その中で自由に取ってくれたまえ」

「分かりました。軍関係者はもう大統領が来る事を知っているのでしょうか?」

「ああ、昨日、あまり関係がない者に対してはメールを回した。ただ、君達のように直接大統領と接する機会があるものに対しては、口頭にて説明をした。以上だ。さあ、準備をよろしく頼んだぞ。大統領が来るのは本日正午だ」


12時、空軍飛行場に一機の大統領紋章を付けた飛行機がおり立った。それこそが第1師団隷下近衛部隊所属大統領専用飛行機だった。その時、第2師団内にいた全ての人がその飛行機に対して平行に整列し大統領が降りて来るのを待った。


停止してから、3分後。大統領が姿を見せた。その時から、師団内は厳重なる警護が始まった。儀仗隊、音楽隊による歓迎式典の後、実際に視察が始まった。


宇宙軍部に来るのは1時間以上も後の事だったので、それまでの間に多少の整理が行われた。道順も再び確認され、いつでも受け入れる事が出来る体制が整えられた。


「現在、大統領閣下は空軍部よりこちらに移動中」

「了解、引き継ぎ手続を簡素化するためこちらも受け入れ態勢を整え済み」

「了解」

そして、その情報を受けた後、数分もしないうちに大統領が宇宙軍部に到着した。


「また会ったね、スタディン将補、クシャトル将補」

「憶えておられましたか」

「当たり前だ。去年度のあの事件、未だに忘れる事ができない。その後も、国のためにいろいろと尽くしてくれていた。さて、そんな事よりも宇宙軍部ではどんな事をしているのか見せてくれ」

「承知しました。では、こちらへどうぞ」


そして、順調に視察は終わり、何事もなく近衛部隊に引渡しを終わらす。そんな瞬間、向こう側から誰かが走りよってきた。

「天誅!」

と、一言言ってから銃を撃ってきた。しかし、そのわずかな一言を言う間にスタディンとクシャトルは、ちょうど大統領とその狙撃者の間に立つようにして光輝剣で銃弾を防いだ。

「早く閣下を安全な場所へ!」

「後は頼んだ」

近衛部隊に連れられて、大統領はどこかに姿を隠した。狙撃者は近くにいた兵に、どこかに連れて行かれた。光輝剣をしまった時、ふとクシャトルの肩に銃弾が埋まっている事に気が付いた。

「おい、クシャトル、お前、痛くないか?」

「え?なにが?」

「さっきの銃弾がお前の肩に入っている。血があまり出てないのはなぜか知らないがな。おい!そこのやつ!救護班を呼んでくれ!さっきの銃で撃たれたようだ」

「分かりました!」

すぐにかっとんで行った。


1分たたないうちに救護班が走って来た。

「将補殿はご無事ですか!」

「ああ、だが、銃弾が肩に入っている。いま、寝かしているところだ」

クシャトルは、こちらに顔だけを向けた。その顔は、ただ、何も言わなかった。


「大丈夫ですか?」

狙撃者は捕らえられ、大統領は安全な所に連れて行かれて何も案ずる事はなかった。そして、クシャトルは救急車に運ばれていった。


第67章 病院にて


手術室の扉の上にある赤ランプが未だに不気味な光を放っている。クシャトルがこの病院に運ばれてから30分たった時、外では晴れているのにもかかわらず、雨が降り始めた。ゆっくりと雨粒が窓をつたっていった。瞬間的に光が止んだ。扉が開きストレッチャーに乗せられて眠っているクシャトルがいた。

「今は眠っていますが、もう少しで起きるでしょう」

「じゃあ、大丈夫なんですね?」

スタディンが念を押すように執刀医に聞いた。

「ええ、ただ弾を摘出する時に、大量の出血がありました。輸血をしましたが、当分の間は恐らく、貧血の症状が出ると思います。1日は様子見と言う事で、入院をしていただきその後、リハビリを兼ねての通院となるでしょう」

「とりあえず、弾はなんだったんですか?」

「それは警察の方と話をする際に、同席していただければ教える事ができると思います」

「で、警察の方は?」

「ここにいる」

後ろを振り向くと、警察の制服を着ている厳しい顔つきの人が立っていた。

「スタディン将補、お会いできて光栄です。私は、清見町警察署署長の竹居一彦です。大統領暗殺未遂事件の捜査をしています」

「イフニ・スタディン将補です。自分が見たのはごく一瞬ですし、その上、閣下をお守りしようと無意識的な行動に走っていたので、あまりあの時の事を憶えていないんです」

「そうですか…思い出す事ができたら、どうぞこちらにお電話下さい」

彼はそう言って、名刺を一枚スタディンに渡して、医者から銃弾をもらってそのまま帰った。


「とりあえず、労災がおりる事になったから金銭面は大丈夫」

「そう…なんで毎回毎回、私がこんな目に会うんだろう」

「さあ、それは自分も分からないな。でも、とりあえず生き残れてよかったと思うけど」

「そうね、そう考えときましょう」

クシャトルは、とりあえず個室に入院していた。

「個室だから、誰にも邪魔をされないけど、なんだか哀しいね」

「いつものようなあの騒がしさがないから?でも、時には静けさもいいもんだと思うけどね」

個室にいたのは、スタディンとクシャトルだけで、他には機械が置かれていただけだった。


「とりあえず、軍には休暇届けを出したから学校側を午前中だけ行って、その後病院でリハビリをすればいい。腕は動かないのか?」

「直接神経が圧迫されていたみたいでね。感覚がわずかにあるぐらい。神経系の修復には、結構な時間がかかるって、生物の授業で聞いたわ」

そう言って、大丈夫なほうの腕で動かない腕を叩いた。

「お〜、クシャトル。怪我をしたって?」

「あ、パッチさん」

「久しぶりだな。スタディンも」

「久しぶりって言ったって、昨日回覧板渡しに行きましたけど…」

「あれ?そうだった?まあ、いいや。とりあえず腕の具合はどうなんだ?」

パッチはお見舞いの品として、フルーツ盛り合わせのバスケットを持ってきた。

「それと、暇だと思ってこんなのもって来た」

それは漫画本だった。

「なんですか?」

スタディンが興味を示した。

「昔の漫画だよ。家の物置を掃除している時に見つけてね。結構古いけどそれはそれで大丈夫だと思う。ほら、黄ばんでないからまだ大丈夫」

「そんなもんですか?」

「そうだ。じゃあ、帰るから」

そして、パッチはすぐに帰って行った。


夜、雨音を聞きながら、ベットを並べて眠っていた。その時、ゆっくりとドアが開き誰かが入ってきた。赤い点がクシャトルのちょうど頭に当てられた。スタディンはドアが開いた時点で目が覚め、ポインターが頭に当てられた時に腰から銃を取り出した。その姿が見えない敵に対して、スタディンはポーインターの発射源のあたりに向かって言った。

「手を挙げろ!」

相手は慌てたようで、とにかくこっちに向かって銃を撃ってきた。スタディンは、冷静に相手の銃を狙って撃った。銃ははじけとび、相手はどこかへ走って逃げた。その間、ずっとクシャトルは眠っていた。


朝、警察にその事を話すと、銃を預かって署に戻って行った。

「え〜、そんな事があったの?」

「いや、完全に眠っていただろ」

「うん」

はっきりと言い切ったクシャトル。

「はっきりだな…」

「そこが私のいいところ」

「どうなんだか…」

ドアが勢い良く開かれて誰かが入ってきた。

「クシャトル!襲われたって!?」

「突然の来訪者…どうしたの?委員長」

彼女は、空軍中佐である金津夏木だった。金津は、クシャトルと同じ、文系の道を選んでいた。

「昨日は、自分がどうにかしたけど、さて、明日からはどうするかな…」

「あ、そうそう。学校側から、こんなの預かってるよ」

金津が渡したのは、公欠届けだった。

「それに、期間、理由、その他必要事項を書いて私に渡して。担任印とか必要な物をもらってくるから」

「はーい」

とりあえず鉛筆を持って、紙にさっさと必要な事を書いてすぐに渡した。

「じゃあ、渡してくる」

「よろしく〜」

金津は、そのまま家に帰った。


それからちょっとして、医者が巡回して診察した時に、退院許可がおりた。

「結局、自分は学校に行く必要があるようだね」

「じゃあ、私は家に帰ってる」

「あ、ちょっと待ち」

「ん?なに」

「これ、持って行っとくべき」

それは、銃だった。

「それだったら、私も持ってるけど…」

「いや、これの方がいい」

スタディンは無理やり押し付けるような形で渡した。

「…じゃあ、これ、借りるね」

そして、クシャトルは、由井さんに付き添われながら家に帰り、スタディンはそのまま学校に向かった。


スタディン達が家に帰ると、警察車両が何台か来ていた。スタディンが一番近くにいた警官に聞いた。

「どうしたんですか?」

「スタディン将補。実は、クシャトル将補が襲撃されたようなんです」

「また…で、無事なんですか?」

「ええ、彼女達は無事ですが襲撃犯達の方を皆殺しにしたようで…」

ちょっと首を動かすと、スタディンは、救急者に乗せられている犯人達の顔を見ることが出来た。彼らの眉間には正確に貫いている弾痕がつけられていた。どうやらクシャトルが撃ったようだった。

「現在は鑑識が作業中なので、立ち入らないで下さい」

「分かりました。ではちょっと外で待っときましょう」


半日がたったころに、ようやく鑑識の作業が終わったようだった。

「もう、深夜帯だ…ねむい…」

そのまま眠ってしまいそうな格好だったが、それを我慢して家の中に入った。

「あ〜あ、こりゃ大変だ」

激しい銃撃をしていたようで、大半は外から中へ狙って撃たれたものだった。しかし、目標人物にはかすりもせずに、逆に狙った相手に殺されたと言う事らしかった。

「しっかし、よくこんなに弾があったな」

壁には弾痕がそれこそ元々の壁が分からないほどに重なり合っていた。

「どうやって、クシャトルは撃ち返したんだ?」

アダムが言った。

「単純よ」

クシャトル本人が出てきた。

「お兄ちゃんから借りたこの銃に、ちょっと細工が施されていたの。それを利用しただけ」

「どんな細工?」

「単純に言えば、敵と味方を識別して敵と判断されたものに対して攻撃を加えるようにプログラムされているんだ」

「……まあ、なんとなく分かった。だが、どうやったらそんな事ができるんだ?」

「それは、秘密だ。公開したら真似をされそうだからな」

「まあ、そんな事言うんなら別に構わないか」

アダム達はそのまま無事な家の2階に上がって行った。


その後、何事もなく月日が流れていった。


第68章 3学期期末考査


そして、3学期末となり、学年末考査が行われていた。クシャトルはあまり腕が動かなかったので保健室受験となった。


あっという間に、テスト期間が終わり、そして3学期も終わりが近づいた。何事もなかったと言う事は、一番いい事だとスタディン達はそのつかの間とも言える平和を味わっていた。

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