プロローグ
処女作です。
のんびり書いていくのでお付き合いいただければ嬉しいです。
生まれ変わったら…なんて、そんな幻想を夢見たこと、誰にだって人生に一度はあるんじゃないかな。
例えば好きな子に振られた時、テストの点数が悪かった時、昇進試験に落ちた時、上司に怒られた時…。
そりゃ生きていれば色々あるさ。嬉しいことよりも辛かったり悲しいことのほうが多い。
そんな時、生まれ変わったらいいなーなんて考えたって悪いことじゃないと思うわけだ。
結局は嫌なことがあった時の現実逃避でしかないことは、十二分にわかっているけれど。
それでもストレス社会における現代において、少し逃げ場がないと潰れてしまうくらいに心の弱さがある自分を自覚しているからこその妄想。
そう。
あくまでもそれは妄想であり、ちょっと違う自分を味わってみたいなーなんていう小さな…とても小さな夢みたいなものなわけで、本気で今の生活を捨てて生まれ変わりたいなんて思っている奴なんて、それほど多くない。
だって、よく考えれば次の人生が妄想のような幸せいっぱいかどうかなんてわからない。
例えば犯罪者の子供に生まれて迫害を受けるかもしれない。
例えば戦争真っ只中の地域や治安が最強に悪い場所に生まれて命の危険が身近な生活かもしれない。
今よりもずっとまずい状況になることだってあるわけだ。
だから、妄想でいいんだよね。
きっと、小説とか映画でドラマチックな人生を主人公が駆け抜けているのを見て、自分を置き換える程度で、私はいいって思うんだ。
―…異世界転生とか、私は望んでなかったよ!
残虐なこと、男女のあれそれなことは基本的にナシを考えていますが…念のため、R15にしておきます。