第33話 1人の味方(カードの謎編2)
殺された2人はどちらも同じやり方で殺されていた。
銃で心臓を撃ち即死だ。
春『その凶器はどこに...』
僕は単独で動いていた。
他の人といると犯人にされてしまう。
そこで、念のため自分の部屋に戻ることにした。
春『えっ...なんだこれ...』
返り血であろう大量に血がついた銃が僕の部屋の真ん中に置いてあった。
それを拾うと、どこかで見たことがあるような感じがした。
『あの...それって』
後ろから声がした。
バレた。これで僕は犯人にされる。もう終わりだ。きっと他の誰かに殺される。
ならいっそここで後ろの人を...
僕は銃を構え、後ろから声をかけてきた人に銃を向けた
舞阪『ええっ⁉︎ちょっと、なにするんですか!』
春『君も...僕を疑ってるんだろ』
舞阪『春...さん、私はあなたを疑ってはいません。』
彼女の声は僕の濁った心を少しだけ潤せた気がした。
春『ごめん、どうしかしてた。この銃は部屋の中に落ちてんだ』
舞阪『よかった、そうですよね。春...さんはそんなことする人じゃないですから』
彼女は頑張って敬語を使っていた。
僕より年下なのかな?
春『あの、名前と年齢教えて欲しいよ』
舞阪『あっ、私の名前は舞阪姫で、15歳です』
春『あ、僕より年下なんだね。敬語は別にいいよ』
舞阪『はい、わかりました』
彼女なら僕の味方になってくれる、そう考えていた。
だけど、僕にはある人物を思い出してしまった。
牡丹さん...
牡丹さんは良い人だと思っていた。だけど、最終的に裏切られた。
だから、舞阪さんも信じられるか...僕にはわからない
春『君は、2人はなぜ殺されたと思う?』
舞阪『えーと、わかりません』
春『あ、そうだよね。ごめん』
ここにいつまでいることになるんだろう
ここから出ろって行っても手がかりがない。
いつまでもここに残ることなんてできない。
楓が待っている...
春『1回、出口のドアを探してみようか』
舞阪『ですね』
出口のドアは簡単に見つかった。
あいにく1階を降りたらすぐ目の前にあり、楽に見つけることができた。
しかし、鍵がかかっていた
舞阪『あの、ここの郵便受けに何か入っていません?』
春『あ、本当だ。なんで書いてあるんだろう』
挑戦者に告ぐ
ここから出たければ、4人以下になれ。
そうすれば、ここの鍵は開く。
ここを出ればイルミナティカードの謎を教えてやろう
春『これは...やばい...』
舞阪『ど、どうします?』
犯人がもしこれを見て他の人達を殺していたのならば...
でも、どうして...
舞阪『なに考えています?』
春『うわっ、びっくりした!えっと、いろんな事考えていた。』
舞阪『その癖...かわらないね』
彼女は小声で何か言っていた
春『えっ?何か言った?』
舞阪『い、いや、なんでもないよ』
春『この手紙は、みんなに言おう』
舞阪『でも、殺し合いが始まってしまうんじゃ...』
春『本当に犯人はこれを知っていたのかな?』
舞阪『えっ?他に理由が?』
春『いや、俺の考えすぎなのかな...』
頭を使え!
ここはどうするのが正解かを考えろ
一刻も早く楓も元に帰る事ができるのはどっちが早い?
もし、この事を話し他の人らが自滅しあったら...
いや、そんな上手くはいかないはずだ。
俺たちが...殺す
そうだ、それでいいんだ。
春『舞阪さん、わかったよ』
舞阪『えっ?』
春『僕達が、他の人達を殺すんだ!』
舞阪姫にはわかった。
春の目が、変わっている事に...
春が少しずつ違う方向に強くなっていく...




