第29話 光り輝く (日記編7)
さらに美羽は真実を知ることになる
私はこんなことを知ってしまっていいのだろうか。
罪悪感だけが残ってしまった。
美羽『このこと...春さんに言ったほうがいいのかな』
『それはやめてくれ』
美羽『ええっ⁉︎』
突然の声に私は大きな声を出して驚いた。
さっきまで部屋の中で話していた人が目の前に来たからだ。
『ごめんよ、驚かして。僕の名前は如月真也。イルミナティカードについて研究していて、未来から来た』
美羽『は、はじめまして』
如月『君とは未来で会っているから、初めましてはなんか変だな。君にもこのことを知っていてほしい』
美羽『いいんですか?』
如月『今回の春のように、過去に戻り強くなっていつか来るその日に犠牲になるという作戦は他にもいる』
美羽『それは誰ですか?』
如月『その人物は、未来から来たわけじゃないんだ。たまたま選ばれた。その名は...』
春さんの事故が偶然じゃなく必然で、作り物だったなんて...春さんに伝えたい。
彼は今苦しんでいる。でも、伝えられない。
私も研究者だったんだから...
美羽さんと別れてから、僕は家に帰ってしまった。
本当はついていくべきなんだけど、死ぬのが怖い。
そして、人を信じられなくなってきている気がする。
楓『春兄、また考え事?』
春『あ、うん』
楓『春兄って昔からそうだよね。何か考えている気がする。思い出してるような...』
春『思い出す...』
優也『春は、昔どんな子供だったんですか?』
春『僕の子供の時...お父さんやお母さん達といっぱい遊んだ覚えがあるかな』
優也『え、それって...いつ頃ですか?』
春『えーと...僕が小6の時くらいまでかな』
優也『何かおかしいですよ。春の親が死んだのは、小5の時のはずじゃ...』
楓『う、うん確かそうだった気がするよ』
春『は...僕の親が...』
楓『春兄、少しおかしいよ?』
僕は2人が何を言ってるかわからなかった。
朱鷺『何を騒いでいる?』
優也『朱鷺姉、春の様子が...』
朱鷺は僕の額を触った。
朱鷺『熱の話か?』
楓『いや、ちがう...これは...』
春『僕のお父さんとお母さんは死んでないよ?』
優也『記憶が...混乱してる』
この時、春の日記は光り輝やいていた
春の変化は日記によるものなのか...




