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イルミナティカード  作者: nagisariku
第4章 三枝家と八坂家
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第18話 前と今 (三枝家編5)

八坂家に何があったのか...

いつも日曜日は遅くまで起きていたが、今日はいつもより僕は早く起きた。


朱鷺『今日は早いのね』


優也『だって今日は春さんの家に集まる話だったよね』


そう、今日は春さんの家に6人で集まるつもりだった。だから今日は早起きした。


朱鷺『...まだ眠そうね』


優也『だっていつもこの時間だったらあと3時間は寝てるよ』


朱鷺『真面目で優等生なあなたがそこまで寝ているなんて誰も思ってないでしょうね』


優也『僕は別に真面目じゃないって。真面目なら...朱鷺姉がだよ』


朱鷺『私?それより今日は時間がないのよ。午前中バイト終わったら春の家に行くから。先に行ってきて』


優也『わかったよ朱鷺姉』


朱鷺『優也...あなたは強い。だからあなたは大事な人を守れる人になりなさい。』


優也『え?急にどうしたの?』


朱鷺『なんでもないわ、じゃあね』


そう言って。彼女は出て行った。


優也『今の朱鷺姉の言葉...昔の朱鷺姉みたいだった。』


僕は朱鷺姉が少し変になってから支えてきたつもりだ。

でも急にあんなこと...前にも言われたような...


優也『いつだったっけ?父さんたちがいなくなる前だっけ...』


そう言っているうちに集まる時間になったので僕は家から出た。



春『あれ?朱鷺さんは?』


優也『バイト終わってから来るので、1時くらいになると思います。』


美咲『じゃあ、待つ?』


美羽『どちらでも...』


楓『じゃあ、それまで春が美咲さんや朱鷺さんとどうやって出会ったか知りたいな!』


春『別にいいけど?』


美羽『私も気になります!』


優也『是非聞かせてください!』


楓がこんな風に笑えるようになったことを僕は嬉しく思っていた。

あの日から中々家族以外とは笑わないようになり、今は戻ってきたけどまだ少し時間がかかりそうだ。


春『そうだ、優也君と朱鷺さんについて知りたい』


優也『朱鷺姉と僕ですか?』


美咲『そう、2人とも大変だったんじゃないの?』


楓『私達にはおじいちゃんがいたけど、優也君達は2人きりだったんでしょ?』


美羽『少し不謹慎ですよ...』


春『あ、ごめん』


優也『いや、いいです。話しますね僕達の家族が死んだ理由を...』


それは

僕が小6、朱鷺姉が中3の時でした。

僕達の両親は会社を立て、そこで社長をしていました。

中々良い会社で安定していた。

あの日が来るまでは...


楓『あの日?』


優也『あの日は...少し暑い日でした...』


学校から帰ってきたら急に、朱鷺姉に病院に行くよ!って言われ病院に行きました。

そこには僕達の両親の焼けた死体が...


春『どうしてそんなことが⁉︎』


何者かに会社に放火をし、物凄い被害が合うことになりました。


優也『その犯人は...春田さん達と同じ犯人です。』


そして、親を失った僕達は親の遺産で節約し生活していきましたが、それも限界がありました。


美羽『お金はいっぱいあったんじゃないんですか...?』


優也『それが...』


当時は子供で何も分からずに色んな人に励まされました。

親族と名乗る人、親のクラスメイト、親友、学校の先生。

その人らによって僕らのお金は一気になくなりました。


そして、その日から朱鷺姉がおかしくなり始めたんです。


春『朱鷺さん⁉︎』


朱鷺姉はお金のためにバイトし始めました。

でも、中学生じゃ中々雇ってもらえず、やっとの事で働けたもののブラックでほとんど給料がもらえませんでした。


楓『そんな...』


多分朱鷺姉は心身ともに限界が来ていたんだと思います。

それから前までは優しい性格から、変に色んなことを考えるようになったり、キツくなったりしました。


美咲『そんなことが...』


優也『でも、そのおかげで頭が回るようになり、助けてもらった場面も多いですが...』


春『僕も...何回も助けられた』


朱鷺姉がおかしくなる前までは口癖として、『大切な人を守れるような男になりなさい』

と言われていたんですが、おかしくなってから『自分だけ守りなさい。味方は自分だけよ』と厳しくなっていきました。


楓『大学は...どうやって入ったんですか?』


優也『頭が良いので、特待生として大学に入りました。』


春『そんな大変なことがあったんだね...』


『ピンポーン』とチャイムがなった


優也『噂をすれば...ですかね?』


春『見に行ってくるね』


外には誰も【いなかった】


優也『え?誰もいない⁉︎』


春『うん、カバンが一つだけ落ちていたんだ...』


美咲『これは...』


優也『朱鷺姉の⁉︎』


楓『中見ていい?』


優也『いいですよ...』


中には財布、携帯、封筒が入っていた。


春『この封筒ってまさか...』


そう、イルミナティカードが入っていた。


その絵には女性が刺されている絵と男性が2人死んでいる絵、もう1人の男性がそれらを殺したと思われるナイフを持っている状況の絵だった。


優也『これって...』


春『朱鷺さんを助けに行かないと!』

朱鷺は誰に連れて行かれたのか...

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