第13話 自分自身の力 (旅館編final)
旅館編のfinalです
春『犯人が...分かってきたよ』
須佐『ほほう、君の意見を聞かせてくれ』
春『まずは犯人の凶器についてだけど』
牡丹『それは、持ってこれなって結論になったんじゃぁ』
春『それじゃ、ダメだ。犯人はイルミナティカードを使って凶器を入手したんだよ』
咲『な、なんでそんなことわかるのよ!』
春『そうしないと、持ってくるなんて無理だからさ。大きい刀なんて』
牡丹『...ということは犯人は薬物と刀の持ち主ってわけですかぁ』
美咲『でも、なんで犯人は仲間の犯人を知ることができたの?』
春『...鍵。』
朱鷺『...そう。わかったのね』
須佐『かぎってなんだ?』
春『犯人は、マスターキーを手に入れたんだよ!』
牡丹『...イルミナティカードでですかぁ?』
美咲『それを使えば、夜に侵入して誰が何かわかることができるのね!』
春『そう、1日目の夜がうるさかった原因がそれだ。』
須佐『でも、犯人はどこの部屋で集まっていたのかわからない』
春『僕の隣の部屋がとてもうるさかった。そして、僕の部屋の隣は園野春香さん。僕たちを襲った人だ。』
須佐『君、すごいね。最初見た時弱っちい子だと思ったけど、こんな推理ができるなんて』
美咲『犯人はわかったの?』
牡丹『美咲ちゃん、あなた銃を落としたって言ったけどまだそれの証拠がないよぉ』
美咲『そ、それは...』
咲『そ、そうですよ!あなたはまだ疑われているんですからね!』
須佐『いや、全員が疑われていると思うんだけど...』
咲『でも、不為牡丹さんの言う通りだと思います。光野さんがとても怪しいです』
美咲『そ、そんなの...』
春『美咲さん...』
このままじゃ、彼女が危ない。
何か...
夜会は1日目の夜に犯人全員が集まって行われた。
犯人は犯人が何人いるのかわかっていたのか?
でも、僕の部屋には誰も来ていない。
ほとんど寝れない状態だったから。
僕が寝付いた頃には隣の部屋はうるさくなかった。
それなら、僕の部屋にきていないことになる。
部屋の並びからすると、犯人が大体わかる...のか?
春『...⁉︎犯人ではないという証拠があるよ』
須佐『なんだ、答えてみろ』
春『1日目の夜、犯人はマスターキーを使って犯人の仲間を探し出した。そして、犯人は自分の仲間が分かり、園野春香さんの部屋で行われた。』
牡丹『それで、どうしたんですかぁ?』
春『でも、僕の部屋には来なかった。僕は隣の部屋が静かになるまでは、起きていた。うるさくてねれなかったから』
須佐『だから?』
春『ということは、僕の部屋以降の人は部屋を調べられていないことになるんだよ!』
美咲『ど、どういうこと?』
春『園野さんの部屋まで行ったところで、犯人は自分の仲間を全員集めることに成功したんだよ』
朱鷺『...あらかじめ犯人の数を知っていたのね』
春『そう、そして、園野さんの所で犯人は全員集まった。だから、それより後ろの人は犯人ではないことが証明されるんだ』
須佐『園野さんより後ろの部屋の人...』
春『それは、僕、御説咲さん、光野美咲さん、田中彩さんだよ』
牡丹『じゃあ、ここにいる3人は犯人ではないってこと⁉︎』
彼女の口調からして余裕がないように見えた。
もっと揺さぶって...正体を見破ってやるんだ
須佐『ということは、犯人だと思われる人物は、僕と八坂朱鷺さんと不為牡丹さんというわけになるね』
咲『この中に2人の犯人が⁉︎』
春『僕の考えがあっていると...』
咲『あ、でも春香さんはあなた達が犯人かもしれなくて、攻撃したという可能性は?』
春『えっ...』
美咲『え、春...答えれないの?』
春『そ、それは...』
美咲『ま、まって!私...言いたいことがあるの』
春『な、なに?』
美咲『田中彩さんが朝いないってなったときあったじゃないですか』
須佐『それが?』
美咲『その時須佐さんが大声で『どこだ!』って言ったじゃないですか』
咲『はい』
美咲『その時、須佐さんはまだ見つかっていない『田中彩』さんの名前は出していないんですよ。でも、その時園野さんは...『みなさん朝からうるさいです。彩さんがどうしたんですか?』と言ったのが聞こえたんです』
牡丹『まだ田中さんの名前を出していない時に?』
美咲『うん、そうなの』
咲『じゃあ、犯人はその時春香さんは殺すつもりでいて、うっかり春香さんは口を滑らせたんですね...』
春『これで、園野さんは犯人ではないと...断言できる』
朱鷺『お手柄ね』
口を滑らすか...そんな所に落ち度があったなんて...
僕は彼女に助かったよ。
口を滑らす...あれ...こんなことあった気が...
田中彩さんの死体が見つかった時、牡丹さんと僕だけが遺体を見つけた。
須佐さんは遺体を見たくないから離れて、美咲さんは銃に集中してた。
『セメントで隠されているなんて...』
須佐さんのこの言葉が引っかかる。
どうして彼はそれを。
犯人だから?そうやって死体を隠そうとしていたから?
でも、あの時なぜ牡丹さんは死体をわざわざ隠したのに見つけたのか...
朱鷺『人は...あえてすることがあるのよ』
春『八坂さん...?』
朱鷺『あなたも少しずつ分かってきているのね。あと少しよ...』
僕は発言した
春『犯人が1人分かりました。』
須佐『誰かね?』
春『口を滑らすって言葉で思い出したんですけど、セメントで死体は隠されているなんて僕と牡丹さんしか知らないことを、なぜ須佐さんは知っていんですか?』
牡丹『何のことですかぁ?』
春『死体は見たくないと須佐さんは言ったから、死体は見ていなかった。でも、セメントで隠されているなんて僕たちは言ってない。それを知っている理由...それは犯人だから。それを計画した。』
須佐『僕はそんなこと言った覚えはないよ』
しらばっくれるなんて...
朱鷺『私が聞いていたわ』
須佐『おまえっ!』
咲『須佐さんだったんですか...』
須佐『ぼ、僕は...』
春『終わりだ、須佐さん!』
朱鷺『なれない人が犯行をするのは、無理があるわ。いつか心がおれる。その時が今来たのよ』
咲『そして、残りの犯人は?』
春『僕にたくさん色仕掛けを仕掛けてきた、牡丹さんだ!』
牡丹『わ、わたし...?』
須佐『まった、田中彩さんが死んだ時君が閉じ込めれていた部屋の扉は開いていた。』
咲『そ、そういえば...まさか推理するふりして⁉︎』
春『僕はあの時刀なんか持っていない、ていうか、僕の役目は普通の人間だから。』
美咲『私、その時の様子見てないけど刀は持っていた感じがしたの?』
咲『たしか、刀は大きいので持ち運ぶのなら、普通気づきます』
朱鷺『じゃあ、彼の部屋を開けたのは別の人物になるわね。』
咲『市川さんが死んだ時、あなたの部屋に置いてあった刀はどうなるんですか?』
朱鷺『犯人なら置かない...隠すわ』
牡丹『そ、そんな...』
春『僕は僕の部屋を開けた人物を知っている。この目で見た。それは、牡丹さんだ!』
美咲『見てのね。』
春『そう、僕の顔を見てニヤニヤ笑いながら。今になって気づいたけど、僕のことをたくさん誘惑して最後に裏切るつもりだったんだよきっと』
牡丹『わ、わたしは...』
須佐『ぼ、僕の犯人じゃない!』
美咲『反論はあるの?』
彼らは黙った。
そして、彼らは消えた。
春『ど、どこに⁉︎』
美咲『きっと正体が完全にばれたら、消えるって役目だったんじゃない?』
こうして、僕たちは何とか犯人に勝つことができた。
朱鷺『あの、ちょっときて』
僕は八坂さんに部屋に来てと呼ばれた。
春『どうしたの?』
朱鷺『何でわたしを信じたの?』
春『だって、八坂さんは裏切るような人じゃないと思うから』
朱鷺『そう...私が犯人だって言ったらどうする?』
春『えっ?...』
朱鷺『冗談よ、あなたはがんばったわ』
僕は初めて自分の力と仲間の力を使って事件を解決したという実感が湧いた。
朱鷺『現実に戻ったら、私とあなたと彼女とで会いましょう』
春『なんで?』
朱鷺『このカードについて言いたいことがあるから』
こうして、彼女の電話番号をもらった。
これで、楓や那月、以外から女の子の連絡先を美咲さんと八坂さん2人からもらえるなんて僕は進歩したなぁ...と感じた。
いつの間にか現実に戻っていた。
久しぶりに楓の顔が見れる。
こんなに嬉しいものだとは思えなかった。
春『楓ー?』
だが、彼女の姿は見つからなかった。
まだ7時だから朝練にも行ってないはず...
リビングに一つの封筒が落ちているのに気づいた。
春『これって...』
その封筒はいつもイルミナティカードが入っている封筒だった。
その宛先は楓だった
春『まさか...楓の⁉︎』
いつもの楓の『おはよう』が聞けない朝ほど辛いものはない。
いつも通りの朝は...遠そうだ。
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