第11話 血眼 (旅館編3)
春に潜む黒い影...
残り30時間...
僕は残り少ない時間の間に捜査をした。
犯人の死ぬ前の状況などがわかってきた。
でも、わからないことが一つだけある。
カードが示した、真っ暗な光景...それは真っ暗じゃなくて、血で真っ暗になっているかもしれないけど。
春『いつの間にか、この未来から回避していたのかなぁ...』
でも僕は犯人が誰か少しずつ分かってきている。
春『だけど、あんなこと1人で出来るのか...』
そう考えている時、後ろで物音がした。
春『誰⁉︎』
それは、黒いマスクをかぶって、刀を構えていた。
春『それは...市川さんを殺した武器⁉︎どうしてそれを持っているんだ』
黒マスクの人物は声を出さずに斬りかかってきた。
『ボサッとしてないで!』
また1人、人物が来た。
それは...
朱鷺『やっぱり、カード通りだ。早く逃げて!』
春『八坂さん⁉︎どうして』
朱鷺『カードに出ていたの。あなたが刀で斬られるところ。今の私にはあなたは死んではいけないから!』
春『き、君を置いて逃げれないよ。』
朱鷺『大丈夫、私には包丁がある。』
彼女は食堂から包丁を持ってきていた。
春『もう二度と...《あんなこと》はしたくない。だから、僕も戦う!』
僕は黒マスクの方へ走り出した。
『っ...』
黒マスクは斬りかかったが...
春『こんなの、楓のバドのラケットのフリより遅いよ。』
僕は、そう言ったが、右腕がかすったが、黒マスクの体に抱きつき、押さえつけた。
朱鷺『ありがと。そいつは動けない程度に倒すから』
春『こんの...抵抗するな!』
黒マスクの人はポケットから、とある薬を取り出し、それを飲んだ!
朱鷺『まずい!』
春『えっ⁉︎』
『くはっ...ぐはっ...』
その人物は血を口から大量に吐き出し、口と目だけ間マスクの間から、血を吹き出した。
春『う、うわぁぁぁあ!』
朱鷺『そんな...証拠隠滅か...』
僕の目の前は真っ暗になった。
目覚めると、隣には八坂さんと美咲さんがいた。
美咲『だ、大丈夫⁉︎』
春『えっと...なんとか...』
朱鷺『光野さんが、私達に言いたいことがあるらしいよ』
春『言いたいこと?』
美咲『私の役目を手伝って欲しいの...』
朱鷺『役目って?』
美咲『私の役目は...犯人を全て探し出すこと。それができなかった場合、死ぬの』
春『そうだったんだ...』
美咲『だから私切羽詰まってて、春にも変な態度取ったりして...余裕がなかったの、ごめんなさい。でも、あなた達が操作していることを知って、手伝って貰いたかったの』
春『いいよ、美咲さん』
美咲『わがままでごめんなさい...でも、私は死ねないの。』
春『それは僕も同じだ。』
朱鷺『3人で、謎を解きましょう』
僕はどれくらい寝ていたのか見るために、腕時計を見ると、驚愕した。
春『や、やばいよ!』
美咲『どうしたの?』
朱鷺『残り時間のことね...少し焦ってるわ』
残り時間まで...あと20時間
次回旅館編完結です