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Variety of Lives Online ~猟師プレイのすすめ~  作者: 木下 龍貴
7章 森の暮らしと危急を告げる使者
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ウェンバーのわくわくグルメツアー

 

 ログインすると、そのままウェンバーの家に向かった。家の前には笑顔のウェンバーと頬を膨らませたミミレルが待っている。それだけでどんなやり取りがあったのかがわかるな。


「よう、今日は2人一緒か」

「…」

「カイ、今日はいい天気だね!今日は僕の知っている穴場で最高に美味しい食べ物を見つけよう!」


 ウェンバーの尻尾を見るだけで、テンションが最高潮なのがわかる。ちらりと横を見ると毛の逆立った尻尾が見える。


「ミミレルが怒っているように見えるんだが」

「…」

「うん?それは仕方ないよ。あそこはミミレルにはちょっと危ないからね。それに、今は北は危ないから」


 北は危ないか。確かに南や東に比べると、北や側や森の深部になる西側だとモンスターが強くなるからな。そんなところに妹は連れていけないか。それにしても、もう少し機嫌を取っておいてほしいのだが。


「…」


 ミミレルはこの世のすべてが不満、みたいな顔をしている。つまりは、この妹もまた、食欲の権化ってことなんだろう。

 その後は2人でお土産を多めに持ってくるとミミレルを説得し、採集が終わったらウェンバーの家で一緒に調理をするという約束をすることで落ち着いていた。


「約束守ってね」

「任せておけ」

「それじゃあ行こう!」


 ミミレルと別れた後は、マナウスの森を北へと進んでいく。相変わらずの敵検知能力だな。ウェンバーの指示通りに動くだけで、敵との戦闘が起きずに進むことができている。


「そういえば今回は何をするんだ?秋の食を満喫させてくれるって言ってたけど」

「そうだよ。今日は秋満喫グルメツアーをするんだ!


 ウェンバーがそういうとアナウンスの音が響く。


『ウェンバーの秋満喫グルメツアーをクリアせよ』

 ウェンバーと一緒に秋のグルメツアーに参加して食材を集めよう。

 ※イベントアイテムを獲得するとパーティー共有インベントリに収納されます。

 ※パーティ共有インベントリには人数分のアイテムが最初から収納され、リキャストタイムごとに使用することができます。

 イベントアイテム

  ハムラの甘露の収集        0/20

  リーリムの実の採集        0/40

  ジャイアントホーネットの蜜の収集 0/20

  パム鳥の卵の採集         0/30


 使用可能アイテム

  石     1/1 リキャストタイム10秒

 

 思ったよりも採集量があるな。しかし、北では特に何事もなくパム鳥の卵を集めることができた。2人でスニーキングをしながら、森の茂みに隠してある卵を集める。俺たちの能力特性とマッチした内容だったな。

 特徴的だったのは、採集エリアが特殊エリアになっていることだ。イベントアイテムである卵が、通常のマナウスの森では見つからないようにするためだろう。

 卵の採集を終えるとそのまま西へと流れていく。とりとめのない話をしながら進んでいくと、深層近くまで進んだところで特殊エリアの入り口が見えてきた。


「ここか?」

「うん、ここはちょっと虫が多いけど、季節ごとに美味しい食べ物があるんだよ。でも、秋が一番種類が多くて美味しいんだ」

「いや、美味しいのはわかったから、これから何をするのかを教えてくれよ」


 しかし、ウェンバーは入ればわかるよと言い残し、とっとと特殊エリアの中に入っていく。


「クエストだし、入らないわけにはいかないんだよな」


 特殊エリアは先ほどのエリアと同じように特に変わったところのない森の中だった。虫が多いって言っていたが、今のところはなにもいないな。これならさっきと同じように隠れてアイテムを集めれば行けそうだ。


「それじゃあ簡単に説明するね。ここの虫たちは美味しい食べ物をたくさん食べているからすごく元気なんだ。数も本当に多いから、倒すのは難しいかも」

「はい?」


 あまりにもざっくりとした説明に呆けていると、理解していると勘違いしたのかウェンバーの説明は進んでいく。


「それで、虫たちをよけながら食べ物を集めるんだ。最初は大変だと思うから僕が食べ物を集めるね。カイも余裕があったら挑戦してみて!」

「色々突っ込みたいが、まず虫はどこだよ」

「え?いっぱいいるよ?」


 だめだ、話がかみ合ってない。おそらくすでにかなりの虫がいるみたいなんだが、俺の気配察知を使っても何も反応がない。何かしらの条件で出現するタイプか、単に俺の気配察知スキルより強力な隠密系スキルを持ってるかだな。

 そんなことを考えていると、ウェンバーはこちらに向かって手を差し出してきた。


「こういうのは見てもらったほうが早いかもしれないね。ちょっと石を出してみて」

「これか」


 特殊インベントリから石を取り出す。同時にインベントリ内でリキャストタイムのカウントダウンが始まったが、時間もわかっている。気にせずにウインドウを閉じて石を手渡した。

 ウェンバーはそれを無造作に放り投げ、石は少し離れた茂みの中に落ちる。その瞬間、寒気からか体が震えたように感じられた。


「キシキシキシキシ」

「カチカチ」


 虫特有の音ともに巨大な虫たちが姿をあらわす。そう、巨大なのだ。大小さまざまなだが、小さくても俺の膝くらいまではある。巨大昆虫たちは獲物を探し、そして一斉にこちらを向いた。


「いやいやいや!ちょっと待て!」

「さあ始めよう!秋の収穫祭(ハーヴェスト)!」


 マナウスの森の中、俺の悲鳴にも似た怒声とウェイバーの楽しそうな声が響いた。

 ウェンバーは嬉々として走り出し、追いつけないと判断したのか、巨大な虫型モンスターは俺をターゲットに動きだす。膝丈ほどのサイズのダンゴムシが丸まると砲弾のごとく跳び始め、同じくらい巨大な蜂がライフルのように針を飛ばす。


「なにこの異種昆虫最強決定戦」


 虫同士でも争い始めたため、茂みに隠れて人心地つこうとすると、後ろからかすかに草を踏む音が聞こえた。反射的に茂みから転がりだすと何かを振るう音がし、俺のいた茂みは半分の高さに剪定されていた。その鎌の切れ味良すぎでは?


「隠密暗殺系ビルドの巨大カマキリは卑怯すぎるだろ!」


 あれは近距離戦をすると確実に詰むタイプだ、離れるしかない。再び森の中を走り始めると、気づけばそこかしこに蜘蛛の巣がかかっている。しかも、現在進行形で数を少しずつ増やしていた。蜘蛛は何かしらの方法で意思の疎通を図って連携をとっているのだろう。蜘蛛同士近づいて巣を作り、時には糸で巣を合体させて大きくしている。


「あれ、黙って見てたら要塞化して詰むんじゃないか」


 危機感は募るが、現状は回避以外にできることがない。隠密のスキルをフルに活用して少しでもヘイトを抑え、攻撃のタイミングに合わせて跳び、捩り、何とかかわし続ける。

 俺が必死に逃げる中、ウェンバーは暢気に採集を満喫しているようだった。楽しそうな声がここまで聞こえてくる


「あ、リーリムの実見つけた!やっぱり二人だと速くていいなあ」

「くそったれ!ウェンバー、お前絶対後で泣かす!」

「え?なんて言ったの?聞こえなーい!」

「お前俺より耳いいだろうが!」


 敵の数が多くて捌けなくなってきたところで、目くらましに爆発系の魔法石(マジックストーン)を炸裂させる。虫たちが俺を見失っている間に近くの木にしがみつき、必死に登る。パッシブの登攀スキルを入れてなきゃ今の死んでたな。


「いいね、さすがカイ!その調子だよ!」


 いっその事MT(モンスタートレイン)であいつにモンスターを押し付けてしまいたい衝動に駆られる。しかし悲しきかな、隠密系のスキルレベルとリアルスキルのどっちでも負けているから一生俺を追いかけ続けることになるのだろう。


「あ、そこ危ないよ?」


 俺に向かって木魔法で作った槍のようなものが飛んでくる。かろうじて避けると、槍は後ろに迫っていた蜘蛛の頭を貫いていた。


「危ねえ、死にかけたんだが!むしろこの後死にそうなんだが!」


 ウェンバーの魔法をよけるために限界まで体を倒したことで、俺は枝から足を滑らせてしまった。そう、またあの地獄絵図に飛び入り参加だ。


「え?うん、がんばれ!」

 

 その明るい笑顔に全力パンチをぶち込みたい。

 まあ、ウェンバーはこっちの限界をみてフォローを入れてくれている。おかげで死んでないのだから感謝が必要なのだろう。しかし説明不足のまま地獄絵図に放り込んでくれた怒りで相殺だ。


「おい、そろそろ採り終わったか!」

「もう少し!」


 今度は巨大なクワガタが左右から飛んでくる。クワガタはそのままダンゴムシ砲弾と激突し、ダンゴムシをポップコーンのように弾き飛ばす。すると、今後はクワガタとダンゴムシの戦争がそこかしこで始まった。かと思えば、後ろでは数匹の蜘蛛が協力して巣を張り、蜂を絡めとっている。そのまま食事に夢中になっていると、音もなく進んできたカマキリが腕を振るい、細切れにされてしまった。カマキリは悠然と食事を始めるが、立ち止まっていると突然足元がすり鉢状に陥没する。カマキリは甲高い鳴き声を上げて必死に走るが、徐々に滑り落ちていく。

 なにあの初見殺し蟻地獄。ここでは立ち止まることも許されないのか。あ、あっちでクワガタも引きずり込まれてる。


「蟲毒も真っ青な昆虫大戦争だな」


 どうやらこの特殊エリアでは人間(プレイヤー)は最弱種、完全に捕食される側に立たされているようだ。少なくとも、俺の強さじゃ数匹倒せたところで数に押されて死ぬだけだな。しかし、やりようはある。


「1匹のクワガタは5匹のダンゴムシと拮抗する。蜘蛛は蜂に強くて、その蜘蛛はカマキリが苦手で、そのカマキリを美味しく頂ける蟻地獄が最強か」


 情報をまとめている矢先、カマキリを捕食していた蟻地獄の頭を蜂の針が貫いた。蜂のライフルなら安全圏から一撃で倒せる、と。でも、威力がある分リロードが長いな。


「なるほどそっちは循環が成立してるのか。あとはこの石だけど、つまりはそういうことだよなあ」


 観察を続けたことでいろいろなことがわかってきた。

 大前提として俺は立ち止まらずに逃げ続けないといけない。その上でクワガタとダンゴムシの接敵数を調整しながら、蜂に追われたら蜘蛛の巣に案内して、蜘蛛の巣が増えたらカマキリを誘導して、カマキリに狙われたら立ち止まるようにして、蟻地獄は出てきたら蜂に始末してもらえばいいわけね。しかも各個体の総数を適切に調整し続けないとどこかで膠着状態が崩れて盤面が崩壊する。この状況を維持するために、石を使って10秒ごとのヘイト管理を徹底しろということか。うん。


「無理ゲーすぎぃ!」


 叫びながら走り出す。

 あ、やばい。あっちで蜘蛛がプチ要塞築き始めてる。それに気づいたのか、少しずつ周囲の蜘蛛が集まり始めている。


「おいカマキリ、仕事しろ!」


 蜘蛛優勢に傾き始めた情勢をひっくり返すため、インベントリの石をカマキリの頭に投げつける。そのまま結果も見ずに走り出す。時折後ろで風切り音が聞こえるが、気にしたら負けだ。一瞬でも立ち止まると死ぬので、蜘蛛の巣要塞の隙間を見つけて滑り込む。これでカマキリが要塞に突っ込むことだろう。


「これでここは大丈夫、次はどこだ」


 石のリキャストが終わり、インベントリから取り出す。視線の先にはクワガタに群がるダンゴムシ。あの数はあいつじゃ捌けない。

 手近な大樹にとまっているクワガタに石を投げつけ、位置関係を調整する。こいつをあそこにぶち込めば少しはもつだろう。

 石を投げつけたら確かにヘイトを稼げたようだ。こちらに向かいやすいよう、ゆっくりと位置を調整している。


「早く飛べ!じゃないと俺が死ぬ!」


 クワガタが飛び立つ瞬間、アクロバットを起動して近くの木を蹴り高く跳び、クワガタを避ける。直前までいた場所はすり撥状に凹み、蟻地獄が顔を出していた。獲物を探していた頭にはすぐさま蜂の針が撃ち込まれる。

 


「ちくしょう、順序ミスった!」


 蜂の針で蟻地獄は一撃で死ぬのは流石に脆すぎるだろう。それに蟻地獄とカマキリとクワガタはほかに比べてリポップが遅いように感じる。何かしらが絶滅して環境が変わると対応できるかがわからない以上、環境の維持は絶対条件だ。戦況に合わせて蜂を蜘蛛の巣に絡めとってからカマキリの誘導だな。


「なにやってるんだダンゴムシ!」


 戦略を練り直し、視界の外で響く着弾音に振り向くと、なぜかダンゴムシ軍団は蜂のライフル部隊に対して喧嘩を売っていた。蜂は余裕をもってダンゴムシ砲弾を躱せて、蜂の針ライフルはダンゴムシの装甲を貫通することができていない。


「あの争いは不毛すぎる」


 ただ、この状況が続くとクワガタを抑えるための手数が足りなくなり、蟻地獄がのびのびとカマキリを食べ始めてしまう。


「ああ、もう!」


 石を取り出す。この状況で頼りになるのが石ってなんなんだ。こんなどこにでも落ちてるものを取り出すためにリキャストをガン見することになるとは。


「ん?ヘイトを稼ぐだけでいいなら銃でいいのでは?」


 試しに銃を構えてクワガタに撃ち込んでみる。発砲音の直後、一瞬森からすべての音が消えたかのような静けさが訪れた。

 VRでは流れることのない冷汗が流れたような気がした。


「あ、お邪魔しました、こちらは気にせずごゆっくりどうぞ~」


 魔法石を周囲にばらまき、アクロバットを起動してパルクールをしながら登攀スキルを併用して木を登る。魔法石が発動すると岩の壁を生成し、そこに大量のダンゴムシと蜂の針ライフルが着弾する。俺の登った木の幹にはクワガタが突っ込み、あっという間に幹がへし折られる。


「これは無理ぃ!」


 倒れる木の先で待ち構え、最後のとどめとばかりにカマキリが大きな鎌を振り上げる。

 これが鉄砲を撃ったからなのか、武器を使ったからなのかはわからない。しかし、虫たちはいっせいに俺のもとへと殺到し、足の遅い待ち伏せ専門の蜘蛛以外はすでに揃っている。

 大量のダンゴムシが次の弾になるために丸くなる。その足場が唐突に凹んだ。カマキリとクワガタはそのとばっちりを受けて一緒に滑り落ちている。


「カイ!」

「おう!」

 

 遠くからウェンバーの声がし、反射的に手を伸ばした。手首に伸びてきた蔓が巻き付き、一気に引かれて虫の密集地帯を脱出した。


「この方法面白いね!魚釣りみたい!」

「誰が餌だ!…でもまあ食いつきの良さだけは保障できそうなのが嫌だ」

「じー」

「二度とやらないからな!」


 このチャレンジで分かったのは武器を使ってはいけないってことだ。その上、この辺には手ごろな石なんて落ちていない。俺に許されたヘイト管理のアイテムはインベントリの石だけだ。


「やってやろうじゃないか!」


 その後は何度も虫たちの数を調整を行い、スタミナがきつくなると一時的に木に登って小休止を入れた。本当に死にそうなときはウェンバーがフォローしてくれるが、おそらくそのたびに進捗が滞っていくのだろう。慣れてきてからは助けてもらうこともなくなってきており、共有インベントリの中身を確認する余裕も出てきた。そろそろだな。


「ウェンバー!」

「終わったよ!それじゃあ帰ろうか」


 ウェンバーが答えた瞬間、森の中に野太い鳴き声がこだました。これまでの虫特有の甲高い鳴き声とは違う、巨大な獣特有の声だ。ちらりとウェンバーを見ると、これまでになくうきうきとした笑顔をしている。


「2つの意味で嫌な予感しかしないのだが」


 ウェンバーと関わった時の、さらに言えば食材がかかっている時の俺の直感は大体当たる。尻尾は千切れんばかりに振られているし、おいしい食材を見つけた目は爛々と輝いている。


「まさかとは思うけど」

「うん、あいつはナイトソードディアーっていってね。ソードディアーよりもすっごく美味しいんだ!ラッキーだね!」

「食えるかどうかを聞いたんじゃないんだが。まずナイトソードディアーってなんだよ」


 突っ込みを入れる間にナイトソードディアーが姿をあらわす。鹿って鳴き声じゃなかったからそんな気はしていたが、体高で3メートルはあるな。角は枝分かれした剣のような形状をしている。水晶のように透き通り、軽く当たった木の枝が音もなく切れていく。


「角が剣になっているから気を付けてね。ブレードマンティスよりも切れ味いいから」

「オーバーキルも甚だしい。一体この森はどうなってるんだよ」


 おそらくこの虫たちの中で一番硬いであろうクワガタが、顎を広げて飛び込んでいく。ナイトソードディアーがうるさそうに首を振ると、クワガタはばらばらになって消えていった。


「は?」

「よし、それじゃあ行こうか。今日は焼肉もできるぞ~!」

「いやいやいやいや、ちょっと待て!」


 笑顔で突撃するウェンバーという光景は先ほど見たばかりだ。激しい既視感を覚えながら、振り返る。そこには砲弾と化したダンゴムシが跳び交い、蜘蛛が複数匹で捕獲ネットを作って飛ばし、カマキリが空を飛んで敵を切り刻みながら肉薄し、蜂はフォーメーションを組んで狙撃の体制を整えて3段撃ちを始め、クワガタが連携をとりながら重戦車として轢き殺す。そんな地獄が広がっていた。


「これが終わったら、絶対にウェンバーを一発殴る!」


 結果からいうと、昆虫たちのヘイトというヘイトをナイトブレードディアーに押し付ける疑似レイドのような戦いを選び、1時間以上かけて討伐することに成功した。敵と敵と敵の三つ巴の軍勢コントロール型のレイドとか、本気で勘弁してほしい。運営許すまじ。

 とはいえ、ナイトブレードディアーの肉はこれまでで1番美味かったし、集めた素材で作ってくれたフルーツ盛り合わせのハニーパイはもまた、最高の味だったことは言うまでもない。豪華な料理の数々ににミミレルも満面の笑みだ。最後は近所のコボルトも集まり、盛大なパーティーが開催された。コボルトとの交流は一気に進んだようにも感じられるし、なにより楽しいひと時だった。

 とはいえ、俺は今日という日を忘れることはないだろう。少なくとも、今後もう2度と、ウェンバーと一緒に食料系の探索はしないと誓うことになった。


こぼれ話~当時のメモから~

今回の内容はリゼルバーグにて、季節関係なくクエストとして誰でも受注することができます。

春は山菜、夏はフルーツ、冬は雪中熟成肉を集めますが、やることは大体同じです

ちなみに、エリア内のモンスター総ポップ数はパーティー人数で決まり、参加人数はレイド規模まで増やせます。その場合、蜘蛛なら秒速で要塞を構築し、蜂ならリキャスト無視できるだけの隊列を組んで無限射撃してきます。

正直なんでこんな設定を残してあったのかが一番の謎ですね笑

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― 新着の感想 ―
[一言] む、む、む…ムリぃーーー!!! 拙者、虫の腹側わしゃわしゃムリ侍!このクエスト、無理ぃぃイィい!!! ゆるせふのは丸まって脚の見えなくなったダンゴムシと腹側を見せない条件でテントウムシだけェ…
[良い点] 読んでる分にはめっちゃ面白かったです! でも自分だったら絶対このクエスト受けないようにしますー攻略情報出てたら読んで避けるレベル! でも載ってないんでしょうねえ、最前線ですもんねえ。 大変…
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