表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新世界の生き方  作者: チビーナ
1/6

1

お試し投稿

2032年9月30日 23:00


繁栄に繁栄を重ねた人類は人口100億を超えた。


大規模戦争などの気配も無く、エネルギー事情は資源の残量に不安はあるもの数十年分は蓄えられており


懸念されていた食糧事情等に関しても技術発展と共に生産量も増え、


人類は更なる繁栄が約束されていると言って良い。



+++++


【とある次元の狭間】



「これより人類の今後について話し合おうと思う


 観察者ウェルキムよ、この100年の人類について簡潔に状況を説明してくれ」



薄暗く、幾つかある水晶のようなものから淡い光が当たりを照らしているが

全体を照らすには程遠く、発言者の顔を見ることは難しい。


円形のテーブルに等間隔に並べられた3つの椅子そこの一つから声が発せらていた。



「はい 統括者バルゼン様」



声に反応した別の者が問いに答える。



「先の粛清計画である人類で言うところの太平洋戦争において、


 ある一定の人口削減および目的である欧米を初めとした植民地支配の開放を成すことができました。


 日本の植民地支配の開放宣言が効果的で、周辺諸国の独立運動の良い潤滑剤となりました。


 人口削減に関しては理想的な削減には至りませんでした。


 また、予想以上に日本の復興が早く、小さな列島にも関わらず人口1億を超えております。


 世界の人口も100億を超え、更に繁殖を続けております。


 資源の枯渇が懸念されますが、・・・」



観察者により、現在の世界情勢に関しての報告が淡々とつづく。



◆XXXX

「なぁーんだ。あれだけお膳立てしてやったのに、人類は本当に無能が多いなぁ。


 核爆弾を数十発打てば人口を半分以下にすることなんて、簡単なのにねぇ」



バン!とテーブルを叩く。


「うるさいぞ、執行者ファリス!


 もともと核爆弾の製造方法の伝授など計画に無かった。貴様が勝手に・・・!」



「だってぇー、ちまちまとブロック経済とか?ABCD包囲網とか?


 かったるい事して戦争に誘導するより


 強大な力を与えたほうが確実だと思ってさぁ


 それにウェル・・・執行者は僕だ 最善の手段を現場で行使することは私の役目


 役割を間違えるなよウェルぅ?」



ウェルキムの説教にも全く動じる様子は無い。



「くっ バルゼン様 なぜこのようなものに執行者など!


 人類が己の力で開拓せねば意味はないのだぞ!


 人類は我々と同じように心を宿している!貴様はそれを!」



「心だってさっ ハハハ


 それだけで僕たちと同等に扱うのかよっ ハハハ」



「おほんっ まぁウェルキム落ち着け


 ファリスもあまり挑発するではない」



「はぁ・・・」 「はぁ~い」



「ふむ」


バルゼンはゆっくり立ち上がり窓から下界を眺めはじめる。



「しかし人類は多く繁殖しすぎた


 知力もつき、徐々に世界を認識し始めておる


 今では宇宙開拓にも大きく手を伸ばそうとしている


 このままではいずれ、我々の領域にまで手が届く可能性が高い


 人類は・・・知りすぎた


 生物がこれほどまでに知性をつけるとは、本来あってはならないのだ」



「ハハハハハっ バルゼンさまぁ


 じゃぁ、ヤッちゃうの?殺っちゃうの?」


「ファリス!貴様勝手なことを!


 バルゼン様 人類が多く繁栄し更には多く世界を広げることに関して


 私もバルゼン様と同じ認識ではいます


 しかし、人類には我々と同じ心があり感情があります。


 それを我々の判断で消滅させるなど・・・」



「ほーんとウェルって、人間が好きだよねぇ


 観察しすぎて情でも沸いたの?あんな畜生共にw」


 知ってる?人類ってさ自分より下のものには幾らでも残酷になれるんだよ?


 生きたまま爪や皮を剥いだり、豚の排泄物を食べさせたりさ


 そんな連中を駆除したところで世界には何の影響もないんだよ」



「分かっている!しかしそれだけではない


 人類にはココロ優しき者も多くいるのだ!


 多少の災害を発生させ、それを教訓にし自ら解決の道を作り上げていくのだ!」



「二人ともそこまでだ


 ファリスが言ったように人類には残酷な面が強い」



「でしょ~~」



「だからといって人類は貴重なサンプルでもある


 ウェルキムの言ったように我々に近い心を持っている」



「はい」



「だがなウェルキム、人類の人口増加はお前の好きな人類を自滅に追い込む可能性があることは認識して欲しい


 人間には己と今一度向きあって貰わねば ならんだろう


 人類の大量削減 そして それに抗い道を切り開く術を見ていこうと私は思っている


 大きな事象を目の当たりにすれば、危険因子を遠ざける結果にもなるだろう」



「やったぁ~~人類の大量削減 キター」


「切り開く術を見る・・・バルゼン様どのようなお考えを」



「それはな・・・・」


統括者バルゼンにより、詳細な説明が観察者、執行者に告げられた。


「それ良い!!凄いよバルゼンさまぁ!

 バルセン様直々になんて ハハハ」


「良いな、ウェルキム」


「はい、人類に希望がある限り 致し方ありません」



全てを語り、胸元の空間から黒い水晶玉を取り出したバルゼンは高々と宣言する





「これより人類大粛清を開始する」



 

黒い水晶玉が光輝く



ゆっくりと趣味感覚でマイペースにいきます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ