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短編集:語らい  作者: 睦月芽楼
8/13

レッツ!森林浴!~俺は一人でゆっくりしたい~(その2)

文字数が膨らむ。

語らいが出来ない。


これは作者の作品構成に問題があります(

あらすじ

・山の中で寝た

・起きたら逆さづりだった

・「光よっ!」

あらすじ終わり



薄暗い森の中で閃光が放たれる。

視界を焼くほどの光と共に、家に閉じ込めてきた天使さんが俺の元に駆けつけてくれた。

普段見たこともない、眩い輝きの剣と光を描いた盾を持ち、軽鎧に身を包んだ彼女はとても頼もしく見えた。


「説明は不要!今お助けいたします!」

と、俺を縛る白いものへと、剣をもつ手をかける。

べちゃり。と嫌な音がした。

「これは……!?手がくっついて離れません!」とお約束のようにドジを踏む天使さん。こんな状況でなければなかなか可愛いのだが・・・

力任せに引きはがすつもりか、盾を持つ手をくっついてしまった手に添えて一気に引っ張る。

無論剥がれるわけもなく、振り子状に吊るされている俺がゆらゆらと揺れて、俺のタイムリミットまでの猶予を削るだけだった。


「おい、大丈夫か?」他人の心配をしている場合ではないが一言声をかけておく。

「大丈夫です。私にお任せください!」どこから来るのか解らない自信のある一言と共に、剣を足元に落とす。

盾を手放し、剣を手に取る。切っ先の向く先は・・・俺!?

「ちょちょいタンマ!いきなり斬るのだけはやめて――」「お覚悟!」


ズバッ! っと軽快な音を立てて、俺を吊るしていたつるが切断される。

はじめからそうしてくれたらよかったのに。と思いつつ落下する。

が、これも上手くいかなかった。なぜならば、


「みぎゃ!?」


と素っ頓狂な声を上げた天使さんが俺の下敷きになってしまったのだ。

『粘着質の白いもの』で簀巻きになった俺の下に。

結果、彼女は・・・

「お怪我はございませんか?まだ少々身動きが取れないでしょうが、何とか致しますのでお待ちください。」

俺にぴったりとくっついて身動きが取れなくなってしまっていた。

幸い俺にくっついたのは鎧の部分らしく脱げばある程度の動きは確保されるだろうが、初めにくっついてしまった腕が鎧を脱げなくしてしまっているらしい。


万事休す。そう思ったところでゆっくりと3方向にあった気配が近づいてくるのを感じた。

それぞれが独特な音を立てて近づいてくる。


一つは、何か重たいものが地を這うような音をして。

一つは、針のような細い物で地面を突くように繊細な音で。

もう一つは、太い物が地中から抜け、刺さり、蠢く奇怪な音をしている。


天使さんも気配に気づいたのか、動きを止め周囲の様子をうかがう。

そして、人間よりも優れた五感でいち早く近づく気配の正体を悟ったのだろう。急激に慌ただしくなり、ほとんど身動きできない状態でくっついた俺ごと起き上がり上空へ羽ばたこうとする。


「いきなりどうした?このままだとうまく動けないんじゃ――「今は一刻も早くこの場を離れます!神の御使いたる私にもあの3体の相手は同時にはできません!」


ふわり、浮遊感。

風に浮くような、風になるような不思議な感覚と、重力から解き放たれるような錯覚と共に天使さんは俺ごと不安定ながらも飛行を始める。

「教えてくれ!一体何が近づいていているんだ!?」

「人為らざる者達です。」「そんなことは状況で解る。固有名詞で教えろ!」「では、彼の者らは―――」

と、会話の途中で急激に地面へ叩きつけられた。

二人で小さく嗚咽を漏らし、何事かと自身の体を見る。

天使さんの足に、先ほどまで俺を吊し上げていたつるが絡みついているのが目に入った。


直後、3つの人為らざる存在が目に入る。

「半人半蛇の魔物ラミア、蜘蛛となった人アラクネ。そして大樹の精ドリアード。貴方様はこの3者に目を付けられていたようです。」


嗜虐的な笑みをするラミアとアラクネ。こちらを憐れむようで、また侮蔑するような不思議な笑みをしたドリアード。


よく解らないが、恐ろしいことになっているようだ――

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