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プロローグ:始まりは知らぬまに

 

 兵器『零』

  神をも凌駕する力をもった超兵器。

  そしてその力を用いた大戦‘リザヴェクル’

  多くの人が死に大地の半分が枯れ果てたという。

昔々のお話・・・。












 

  

 「なんなのよ、ここは!!」

 「遺跡だろ?」

 「そんなことはみりゃぁわかるわ!私が聞いてるのはこの膨大なトラップのことよ。」

 みると手には矢が握られている。

 「さっきだって天井に押しつぶされかけたし、落とし穴はそこらへんにあるし鉄球が飛んでもくるしそれに壁から矢も飛んでくるし。」

 「守るためにはこのぐらい警戒すぎるほうがいいだろう。」

 「ゼロ、あんたねぇ・・・私が怒ってる本当の理由わかってる?」

 「ん?なんだ。」

 私はこのとき殺意をいだいたことを一生忘れなかった。

 「おまえが私を盾にしていることだよ!今だって矢が出ることを知ってて突き飛ばしたんだろ!」

 ゼロの胸倉をつかみ私は割れんばかりの大声で叫びその声は遺跡の中を反響し鳴り響いた。

 「そうだったか?最近物忘れがひどくてな。」

 こいつと組んだのが間違いだったと今になってから気づく私。ああ前のパートナーのミハロさんが懐かしい。引っ張ってってくれて頼れる兄貴!って感じでやさしかったし、いつも気をつかってくれてたしなー。昔を懐かしむ私をよそにスタスタと歩いていくゼロ。

 「ちょっと待ってよ。」

 慌ててゼロを追いかけた。

 「お前が奇声を発したせいで、また新たなトラップが発動したみたいだ。」

 「奇声って誰のせいだと思ってんの!っていきなり走りだすなー」

今まで歩いていたのに急にゼロは走りだしてた。 ふと、気付くと後ろから何か足音が聞こえてくる。それも走ってるような。もしかしてこれは・・・

ゆっくりと後ろを振り返る。  

  「やっぱり・・・。」

振り返り見たものは、血に飢えた獣。姿は犬のようだが鋭い牙には赤い血が塗られている。ぞくにいう魔物だ。人を襲いその血肉を喰らい生き永らえるモンスター。人間としては会いたくないものである。

 「おい!早く走れこんな狭い場所では戦いにくい。」

言われて気付いたが確かにいまいる通路での戦いは好ましくない。第一狭過ぎる。これではすぐに囲まれ袋だたきになるのがオチだ。命令されて、動くのは癪に障るが致し方ない。

 私とゼロは通路を走りぬけて出た広間らしき部屋は細部まで丁寧に造られ美しく、歴史を感じられたが鑑賞している場合ではない。振り向き犬のような魔物の数を確かめる。全部で10匹ぐらいだろうか。

 「10匹か。5匹ずつだ。」

 「了解。」

 私達は二手に分かれノルマである数を倒しにかかる。

 私は腰につけている短剣を引き抜きかまえ、間合いをとりつつきりつけていく。1匹、2匹と次々と仕留めるなか気づくと魔物の姿がなかった。

 「遅いな。」

 うっ、

 「お前が早すぎるんだよ!」

 こいつ、ゼロは武術それに魔術を得意としている。今も私が2匹倒している間に8匹倒していた。この国では珍しい黒い髪と目を持ち、眼鏡をかけた顔は冷淡という言葉がよく似合う。動き易そうなローブを纏い腰につけている鞄にはたくさんの魔道書を持っている。そして私はセシリア・カラーズという名前でどこにでもいそうな容姿に青みがかった銀色の髪は長くとも短いとも表現できない中途半端な長さ、瞳は青色だ。服装は短めのパンツに白っぽいコートを羽織った簡単な感じで短剣を腰、太ももに一本ずつ所持している。

 「この部屋か?」

 私は壁を指でなぞり確認する。

 「ええ。この造り間違いないわ。入り口がどこかにあるはず・・・あった!」

 私が彫刻に刻まれた文字に触れると文字は光を放ち、壁であったそこは奥へとつづく道に姿をかえた。

 「ここにあるのか・・・いくぞ。」

 「はいはい。」

 姿を現した道に足を踏み入れ奥を目指す。不思議なことに明かりがまったくないにも関わらず、ふんわりとした光があたりを包みこんでいた。先ほどの広間と同じ造りになっておりおもわず見惚れてしまいそうになる。

 10分ぐらい歩くと私達の目的であった部屋についた。球状な部屋の中央には巨大なクリスタル。そしてその周りにはクリスタルを守るかのように魔方陣が描かれている。

 「始めるぞ。」

 ゼロは魔方陣の近くにしゃがみこみ手をそえる。すると描かれていた魔方陣は光の粒となりまわりの明かりと同化していった。守っているものがなくなったクリスタルにふれると私達は遺跡の入り口に飛ばされ、まっていたのは私達の担当であるポープス先生。

 「よくやったわぁ。まあ、あなた達なら大丈夫だと思っていたけどねー。」

 「当然だあのくらいで失敗するはずがない。」

 「ふふ、自信家ねぇ相変らずゼロちゃんは。」

 「ゼロちゃんはやめてください先生。私聞いていて気持ち悪いです。」

 「いいじゃないの。ねぇゼロちゃーん。」

 ポープス先生はそう言うとゼロの腕に抱きついた。

 「どうでもいいんですけど僕は早く学園に帰りたいです。」

 「そう?じゃあ帰りましょうか。どれくらいの人が受かってるのかしらね。」

 そして私達は学園『ジュリア』に帰った。

 今、私とゼロは学園の卒業試験に挑んでいたのである。みごと合格ラインである遺跡の中にあるクリスタルに触れることが出来たのだが試験中の様子も合格に関わってくるためまだ受かったかどうかはわからない。合格者の発表は卒業式にて発表され、そこで呼ばれたものだけが今回の卒業者として認められ学園を卒業する。ちなみにこの試験は毎年行われる訳ではなく一年に何度もあるときもあれば、数年間一度もないこともある、気まぐれ試験だ。しかも毎回試験内容が違い試験者同士で戦うこともあれば今回のようにチームで挑むこともある。よって卒業率は低い。入園希望者は毎年数多くいるが入園するための試験も倍率が高く、入れたとして卒業できるのはほんのひとつまみの人間だけであるがゆえに重宝されており、エリート職の地位が約束されるほどだ。

 私もそんな学園を卒業するため頑張ってきたんだ。絶対受かってみせると。


 



 




 でもまだ知らなかった・・・




 










 この時にはもう動き出していたんだ。












 運命の歯車が











 ゆっくりと・・・

 初小説です。連載物ですので頑張って完結できるのよう努力していきます。人の欲や弱さ、エゴについてを表現できたらいいなぁと思っております。けれどシリアスばかりは書くつもりはありません!!半分くらいはギャグ風になっていく予定です。

 ここまでお付き合いくださりありがとうございました。

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