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記喪転我意 (きそうてんがい)―Lost Memory―  作者: Spumante Rock


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50話 引き金の記憶

いつも読んでいただきありがとうございます。

戸陽高校に生田由依が来ていた、

朝比奈高校の制服に首からベッドホン

背中にギターを背負った、小柄な女の子が

堂々と正門から体育館に向かって入ってきた。


目立っているが、

不審者ではないと誰もが分かった、

そのまま、体育館に向かい

最短距離で、谷本を発見した。


体育館の手前のコートで、バスケ部

奥でバレーボール部が練習していた。


「すみません、バレーボール部の谷本寸さん

呼んでいただけますか?」

と、バスケ部女子に声を掛けた、

不思議そうに由依を眺める部員の中から、

「谷本先輩に用事ですか?」と、

一人の部員が声を掛けてくれた。


江藤しのぶだった、

「どんなご用です?」

「ちょっと急用で…」

そう言って、由依は谷本に向かって

手を振ってみた…


「あっ、今呼んでくるんで…

ここで待っててください。」


そう言って、

バレーボール部のコートに向かった。


「谷本先輩!また新しい彼女作ったんですか?」

皆んなに聞こえるように、

少し大きな声で、呼んでみた。


谷本は、「変なこと言わないでよ、どうしたの?」

しのぶは入口を指差した。


手を振る由依

「由依ちゃん!!」谷本が叫ぶと、


しのぶは、

「あーやっぱり浮気じゃん、

美織さんに言いますよ!」


「違う違う…美織の友達だから…」

そう言って、


「ちょっと外れます、」そう言って、

由依の所に、走って行って体育館を出た。


「どうしたの?美織になんかあった?」

「何もなかったら、来ない…」

二人は学校の、ピロティ横の階段に座った。


「何?由依ちゃん1人?」

「私がなんでここに来たかわかる?」

「わからないよ…さっぱり?」

由依が、谷本に質問した。


「あなたは、何をしたのか自覚がないの?

森田千恵を知ってる?」

「あっ…森田の事、由依ちゃんがなんで知ってるの?」

「やっぱり、知ってるんだ…」

「知ってるも何も…」


由依の顔を見て、

「この前、呼び出されたんだ…喜田ってやつに、

着いて行ったら、森田千恵がいた。」


「なんで呼び出されたかわからないの?」

「わかってるよ…」

言葉を濁した…


由依が

「私は由依から、全部聞いたわ

中学の卒業式の日、美織に何があったか…」


「え?…」


谷本の様子が変わったのを、由依は気付いた…

「谷本くんは誰に聞いたの?」

谷本は由依の顔を横目で見た。


「実は、昨日…森田千恵が朝比奈高校に来たの、」


谷本は顔を上げた…

「それで、美織の前に現れたの…

私は美織と一緒にいたんだけど、美織は震えてしまって…」


「美織はどうしたの?」谷本が由依に尋ねた。


「今日は学校に行けなかった…」

「由依ちゃんは、美織から聞いたの?」

由依は頷いた、

「いつ?」

「昨日の夜、美織の部屋に泊めてもらったの…


そうしないと、美織が壊れてしまいそうだったから…」


谷本は少しの沈黙の後、

「由依ちゃん、ありがとう」


「僕が蒔いた種かもしれない、実は

足を怪我した次の日、中学校に行ったんだ…。」


谷本は由依に全てを話した…

学校で聞いた情報に喜田から聞いた話しを

由依に話した…


しばらく由依は、黙って聞いていた。


「結果的に…谷本くんの行動が喜田を動かし、

森田を動かしてしまったって事よね?」


「…」

谷本は何も言えなかった…


「谷本くんに悪気があったとは思わない…

でも、余計な行動だったと思う。」


「失った記憶のせいで、過去に興味を持つのも理解できる。」

谷本は不安そうな顔で、地面を眺めていた。


「僕はどうすればいいのかな?…」


「無意識と無自覚で引いた引き金でも、

当たれば人は殺せる…」


「死んだ人は生き返らない…

でも、美織はあなたが好きだと思う。」


「美織が好きなら…谷本くんが出来る事は1つしか無い…。」


由依は谷本の肩に手を置いて

「美織を信じるしか無いよ…。」


谷本はしばらく…

階段から立ち上がる事は出来なかった。

ここまで読んでいただきありがとうございました。


引き続き次回もお楽しみ、いただけると幸いです。

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