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記喪転我意 (きそうてんがい)―Lost Memory―  作者: Spumante Rock


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35/48

35話  23点目の沈黙

いつも読んでいただきありがとうございます。

土曜日の朝

谷本は美織の家に、愛を迎えに来ていた

「おはよう谷本くん」

美織が先に出てきた、

「私も今から部活に行くから、途中まで一緒に行こ!」


そう言って

愛を読んだ

「愛〜谷本くん迎えに来たよー!」


「分かってるよー、今行くから」

そう言って、体操服を着て出てきた。


「じぁ行こうか。」

3人は駅の方に向かって歩いた。

「谷本くん、今日はゴメンね、無理なお願いを聞いてもらっちゃって…」


「いいよ、全然

愛ちゃんが居る方が勝てる気がするよ。」


そう言って愛に視線を向けると、

愛が恥ずかしそうに笑った。


「じゃあ、頑張ってね!私は駅に行くから…」


「あぁ、明日に繋がるように頑張るよ。」


そう言って、美織と別れ

谷本と愛は、戸陽高校に向かった。


--------戸陽高校--------


「今日は谷本の妹さんが、マネージャーサポートに入ってくれるから、みんな宜しく」


谷本は、永野、野村、八戸には、事前に事情を説明していた。

マネージャーの齋藤あかりも、多分気づいていると思うけど、何も言われなかったから、

気を使ってるんだろうと、分かった。


「愛ちゃん、宜しくね!」

チームの仲間も、皆んな優しくしてくれるから、

愛ちゃんも上機嫌だった。


ボールを拾って選手に渡したり、

マネージャーらしい仕事を、手伝ってくれた。


午前中の試合は、

危なげなくストレート勝

戸陽高校の主力は2年生だったが、それを感じさせない強さだった。

とくに谷本は、圧倒的に打点が高かった。


谷本はこの大会で、

注目される選手になっていた。


みんなとお昼は、一緒にお弁当を食べた。

永野が小声で、

「愛ちゃんは、中学ん時の同級生の伊東美織の妹なんだろ?なんで谷本が連れて来てるんだよ、」

「まぁ〜、いろいろあって…」

「付き合ってる?」

「そう言うわけでは無いんだけど…」

谷本は言葉を濁した。


愛はチームにすっかり溶け込んで、

楽しそうだった。


戸陽高校チームの2回戦が、いよいよ始まり

序盤は好調、第一セットを取り

第二セットも順調に得点を積み重ね、

22-12とリードしていた。

谷本に注目が集まり、戸陽高校の試合を見に周囲の観客が増えていた。

「あの4番、めちゃくちゃ飛んでねぇ」

「すげ〜」

そんな声で、騒ついていた。

そんな中、谷本にトスが上りスパイクを決めた。


「23点目!あと1点でマッチポイント!!…」

と、思ったとき、

谷本がコートに倒れていた。


「大丈夫か?!谷本」

チームメンバーが全員駆け寄ってくる、

着地した時に、相手選手の足を踏んだらしい。


トスがネットに近い時、

選手の足が、相手コートに入ってしまう事もある、谷本の場合

対空時間が長い分、こういうリスクが起こりやすい。


「一旦コートの外で、対処しましょう。」

谷本をベンチに運んで、

メンバー交代して、試合を進めた。


「谷本くん大丈夫?」

齋藤あかりが声をかけた、「左足を捻りました。」


バレーシューズとソックスを脱がして、

アイシングを初めたが、

「先生!病院に行った方がいいです、腫れが酷い」


谷本の足首が、腫れ上がり始めた。


その後、

試合は25-20で、2回戦も勝利した。


先生が、

「よし、明日に駒は進めた。今から谷本を病院に連れて行くから、谷口!!あとクールダウン頼むな!」

「それから愛ちゃん、今日はありがとう!」

「齋藤!愛ちゃんを家まで送り届けてくれるか?」


「後片付けは、全員で手分けして

明日の準備に備えるように。」

と、的確に指示を出して車を取りに走った。


「愛ちゃん、ゴメンね後から連絡するから」

と、谷本は愛ちゃんに声をかけて、先生の車にのり、病院に向かった。


選手はクールダウンがあるので、

齋藤と愛は、先に帰り支度をはじめた。

「愛ちゃん、帰ろうか?」

「はい!」


「谷本くんの妹ではないよね…?」

「…」愛は頷いた。

「別な分かってたから、大丈夫だよ…お家はどこ?」と、優しく聞いた。


「あっちのほうです、だいたい15分くらい」

と、愛は答えて道案内した。


「寸くん、大丈夫かな?」

愛がポツリと呟いた。


「あの腫れ上がり方を見ると、明日はもう試合には出られそうにないね…」


「齋藤さん…は、寸くんと同じクラスなんですよね?」

「え、…そうだよ。」

「寸くんと仲良いんですか?」

「どうかな…良いとは言えないかな…?」

少し間を空けて、

「ちょっと前に初めて、話ししたくらいだから…」


「愛ちゃんの事でね。」

そう言って、笑った。


そんな話しをしながら一緒に並んで歩いた。

「ありがとう、」家の前に来て

「もう大丈夫だよ!家ココだから。」


「そう、良かった。また遊びに来てネ!」


齋藤あかりは、小さく手を振って振り返ると、

美織がそこに立っていた。

ここまで読んでいただきありがとうございました。


引き続き次回もお楽しみ、いただけると幸いです。

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