34話 真実への好奇心
いつも読んでいただきありがとうございます。
部活が終わっても、
東堂からのLINEは届かなかった。
送ったLINEの内容に腹を立てたのかな?
ちょっと浮かれた内容だったかと、
なんども文章を読み返していた…
帰り道、スマホを見ながら歩いていると、
学校の門近くで、江藤しのぶ が、
待っていた。
「しのぶちゃん…どうしたの?」
「私、どうしても気になってしまって、
先輩、朝、彼女さんとの昔の関係性について、
覚えてない…って言ったけど…」
「それは、中学生の時は付き合って無かったって事ですか?」
あまりにも真剣に聞いてくるしのぶを見て、
谷本は自分の過去を話そうと思った。
「しのぶちゃん…
僕は中学の卒業式の日に交通事故に遭って、
頭を打った事で一部の記憶を無くしてしまったんだ…」
「僕が無くした記憶は、中学以前の友人の記憶」
しのぶは少し驚いた表情をして、
「えっ!それじゃあ彼女さんの記憶も無いんですか?」
「どんな関係性だったかは、覚えてなくて…
それで、わからないって…言ったんだ、」
少し沈黙が続いた…
「しのぶちゃん…駅まで送るよ、電車でしょ?」
「ハイ、ありがとうございます。」
二人は駅まで、歩きながら話した。
「記憶は回復するんですか?」
「わからない…ただ、もう過去を知りたいとは思ってないよ」
「無くした記憶の中に、違和感もあって…時々、
夢に見るんだ、でも目が覚めた時…忘れてしまうから…」
「実は、こないだ、自分の知らない自分の話しを聞いたんだ…全く記憶に無いのに、自分の行動が自分以外の人には残ってる…」
「確かに、過去なんて忘れてたい事ほど、
記憶に残ってますよね…」
「そうなんだ…」
谷本はしのぶを見て苦笑いするしかなかった。
「それじゃあ、また明日!!」
谷本は、しのぶを駅まで送り、
来た道を引き返しながら考えた…
美織から聞いた、中学の卒業式の事件の話し。
僕は美織を助けに戻ったなら、
先生に事情を聞かれたはずだ…
その後、事故に遭うまでの行動を追えるかもしれない…。
さっき過去は〝知りたくない”と、
言ったけど、本当は真実を知りたい。
来週にでも、中学校に行ってみるか…
ここまで読んでいただきありがとうございました。
引き続き次回もお楽しみ、いただけると幸いです。




