29話 荒木と東堂
いつも読んでいただきありがとうございます。
中間テストも終わり、
元の生活に戻り始めていた。
谷本は成績は芳しく無かったが、勉強する気も無かったので、危機感もなかった。
荒木愛が話し掛けてきた、
「谷本テストどうだった?」
谷本は良い訳ないみたいに、首を振って答えた。
「そうか〜まぁ、そこに力を入れて無いもんね。谷本は…」
「荒木はテストどうだったの?」
「私はそこそこだよ!」と、笑った。
荒木が
「愛ちゃんとは会ってるの?」と、谷本の手元を見ながら聞いた。
「あぁ、テスト前に一緒に図書館に行ったよ。」
「へ〜仲良いね…それは、お姉ちゃんも一緒?」
「そりぁ、保護者的な感じだし、こないだみたいに1人でこっち来る事はもう無いんじゃ無いかな…、めっちゃ怒られてたし。」
「へ〜…可哀想…」と笑った。
「こないだはありがとうね、感謝してるよ。」
「うん。お礼を期待してるわ。」
そうだよな、何かお礼考えないと。。
谷本は、カバンを持って部活に向かった。
LINEには、東堂からの連絡が毎日届く、
あれから、
いろいろ相談相手になってくれていた。
多分東堂の方が、大変な状況なのに
テストの事や、部活の事
くだらない話しまで、連絡していた。
ただ、東堂からの問いかけが多いと、
返信が遅れて、翌日の送受信で若干の会話のブレがあった。
まぁ、それはお互いに理解していたので、
問題なかった。
美織との事も、キスした事以外はだいたい共有していて、早く告白しろと毎回最後に『早く告れ!』と書いて来る。
分かってるよ…
部活終わりに、スマホを見ると美織からLINEが入っていた。
---------------to谷本くん
谷本くん、今日もランニングする?
話したい事があって、
初めて会った所で待ってる。
何時頃に来れますか?
---------------
谷本はスマホの時間を確認して、
---------------to伊東さん
あと30分で行くよ。
---------------
谷本は急いで、学校を出て家に向かった。
家に着いたら、ランニングウェアに着替えて
美織との約束の場所に向かった。
谷本は走りながら、
今日、告白するべきか考えていた。
〝 早く告白した方が良いよ、美織は可愛いから取られちゃうよ ”と、東堂の言葉が頭から消えない。
同じくらい、愛ちゃんの顔も浮かんできて今の関係性が壊れてしまう事も怖かった。
何よりも、美織からの話したい事とはなんだろう…?
恐怖心もあるが、キスした事実もあり…
少し期待感も混じっていた。
ただ、自分から言うべきだと変な義務感が
頭を混乱させた。
10分くらい早く着いてしまって、
谷本はガードレールに腰を預けて待っていた。
時間より、早く美織も到着した。
「早かったね、伊東さん」
そう言って歩み寄った。
「谷本くんこそ、早いね。」
「ごめんね、急に呼び出してしまって。」
美織が謝りながら指さして、
「少し歩きながら話せるかな?ここ家が近いから、誰かに会ってもイヤだから。」
「どうしたの?」
「私、谷本くんに嘘着いてた…」
ここまで読んでいただきありがとうございました。
引き続き次回もお楽しみ、いただけると幸いです。




