学園#8
1日目の夜
「ここら辺でちょいと狩りに行こうぜ?」
本来の目的でも狩り、生き残るにしても自力を上げるために魔物と戦わなくては試験ではなくなってしまう。
生き残るって意味では戦わないってのも作戦なのかもしれない。
「にしても何百っている生徒にも1回も会わないのってこの森は大きいんだな。」
「狩りに行くのは反対はしないが、あんたはあまり前衛でも暴れないでいてくれるかしら。」
「何故だ?俺自身魔法あまり使えないからこその剣なんだがそれを封じられると困るもだぜ?」
彼女の思考は、いまだに理解はできない。しかし俺自身が楽になる分には構わないか、
「どういう考えかは分からないが、了解した。」
そうして俺たちはかなり大きくなった地下室から地上に出た。
すると夜の森、辺りは昼よりさらに暗くなっており、近くにいる夏川を認識するのも難しくなるレベルである。
「おいおい暗すぎるだろ流石によなんか灯りでもないのか?魔法とかで」
この暗さで確かに剣を振り回すの仲間がいる以上危ないっていうのも一理あると感じた。
「ライト!」
ライトという魔法は光魔法であり、S~GまであるランクのFランクのものであるが、俺たち自身の視界を明るくするには十分であった。
「すごいなこのライトは、俺たちの視界はもう平気だな。」
しかしその光こそが大きな落とし穴であった。
人が光を求めるのと同じで魔物も光を求めてこちらに来るのが分かった。
「くるぞ!」
俺は魔物から来る視線に感知し、夏川に知らせた。
「分かってるわよ。いいあくまでも私が魔法で片付ける敵に突っ込んでいかないこと。分かった?」
「あ、あぁ分かってるただお前に接近してきたやつは俺が処理するからな」
初の2人の戦闘が始まった。
数は正直数え切れないくらいだが夏川の初手範囲攻撃魔法(炎獄) ……ランクA
おいおい初手からAランクの魔法かよ、そんなふうに思っていた俺だがその魔法の火力を目にした。
夏川から放たれた炎は大きく炎の壁ができ、俺たちに侵攻してきている魔物たちはたちまちその業火の炎によって燃やされている。
「半端ないなぁ、、、、てかそんなの近づける魔物いないやろ〜」
俺はあまりの暇さに変なツッコミを入れてしまった。
「えぇ範囲魔法よ、この間のあんたには使っていない魔法の種類よ、だからまだ私はあんたには負けていないことを今ここで証明したわ。」
あくまでもこの間の模擬戦を気にしており、俺自身に見せつけるかのように(炎獄)を見せつけてきた。
いやいやそんな魔法やばいでしょ。対処のしようがその壁に入らないことだが、まぁ俺自身に剣の種類によってどうにかはなりそうだ。 あえて夏川には言わないが。
「お前気にしてるのね。」
せめてものの煽りだけを入れた。
「私の魔法障壁を同学年のやつに破られたのは初めてだった。本当にお前の持っている剣はよく分からないわ。」
「まぁ数少ない俺の武器だ、企業秘密だ!」
「しかしまぁなんだ、この炎は森なのに自然には引火しないんだな。」
「当たり前でしょ。炎って言ってもこれは魔力なんだから本質的には違うのよ。そこらへんの放火魔と一緒にはされたくないわね。」
いや、放火魔とまではいっていないんだがな。
ここまで楽になるとは魔法とは恐ろしいものだ。そう感心していたがらそんなのはものはすぐに打ち消された。
あたりを高い炎の壁で覆われているが、上そう天井は無いため、木を使い上手に真上から襲ってくる武装した猿が飛んで来た。
「おい、この魔法を今すぐ解除しろ!上から敵が来た。」
「え、あ、了解」
唐突に俺は大きな声を出したため夏川は驚き、この炎の壁を消した。
ギギィーー!と叫びながら片手斧を振り下ろしてきた。
俺は魔法剣では無い通常の剣を抜き相手の斧に合わせた。
「結構重いな。」
ただの猿とは思えないパワーがあった。
そして猿は鍔迫り合いの中俺に蹴りを入れようとしてきた。
その蹴りを読んでいた俺は後ろに飛んだ。
「夏川!近くに寄ってくる魔物は任せた。」
「あんたに言われなくてもやるわよ。それにその猿は私とは相性が悪そうだしね。」
この猿に魔法は感じない。とりあえず無効の魔法剣じゃなくおそらくこの剣で行けるはずだ。
強化魔法を足と腕にかけ、足は2倍だ。
強化にも負荷が掛かるがそうはいってられない。
そしてここで俺の突進系剣術
「スティンガー!!!」
突進系の中では基礎の技ただの突きを自分の足で加速させ速さの分だけ威力が増す
そして俺の足には2倍の強化をしているため相手の猿には完全に不覚を取ることに成功した。
猿の喉元に貫通させ、その後剣を下に切り下ろし猿を真っ二つに切り裂いた。
「猿をやった、夏川手が空いてるなら光を閉じてここを離脱するぞ」
「それには、賛成だけどなんであんたが仕切ってるのよ!!」
我ながら、完璧な指示だと思いながらもこの先の試験にさらなる不安を感じた。
明らかにあの猿は…