学園#6
話は1週間前。発表されてからの約1週間だが俺は部活動や研究室探しを1やめ、学外に出て、1つの廃墟を見つけそこでとある訓練をしていた。
廃墟といってもそこまで廃れている様子はなく人が住んでいると言っても信じられるくらいの綺麗さはまだあった。
だが人気はないと言える。
辺りにはものは特になく、風が抜けてとても心地よく剣の特訓を行うにはすごく快適だった。それに人に見られずに集中ができるなどと好都合な所だった。
持ってきた剣は幻魔の剣文字どうり幻を扱う剣である。
魔物というのは知性がないと聞く。
知性のないものには幻は有効であると考察し、幻影を使った剣を開発することにした。
素振りをまず100回し、アップをした後に今まで使えた剣術を試し、鈍っていないことを確認。
「よし、幽玄の型はここまで大丈夫だろう。」
幽玄の型は相手に幻の剣を見せ、本当の剣を見えていないようにするものであり、本来の剣を知覚させてはいけない、切ったと思われてはいけない剣術である。
そういった感じで、特訓を行っていたら、後ろの方から
「ガサッ」という音が聞こえた。
すぐさま振り返ると、弱々しくこちらを見ている。明らかに人ではないものいた。
「何者だ!」
俺がすぐに臨戦態勢に入り、威嚇をした。
「ぼ、僕はここに住んでる。ドワーフのティタです。あなたこそなんでこんなところで剣を振っているんですか?」
ドワーフ聞いたことがあるがまさか魔物が人の言葉を話せるとは思わなかった。
しかし敵意を感じない
こいつは一体なんなんだ。
「お前こそなんでこんなところにいる。人類側こちら何故魔物がいる。」
「い、いえそれはぼ、僕のセリフです。ここはかつて魔物の生息する地です。数年前の戦争でここは人が支配したのかもしれませんが、完全な支配はされてません。」
「つまり、お前はその生き残りか、敵意は感じられないがどうする気だ?俺自体はお前狩る気は無いがそっちが来るならもちろん抵抗させてもらうが?」
「え、え?襲ってこないんですか?人は皆僕たちを見たら切り掛かったり、魔法を飛ばしてくると思ったんですが。」
「俺はお前ら魔物を見たことがないから恐怖がないっていうのがあるのかもしれない」
実際に魔物自体見るのは初めてだしここまで敵意の無い物だとは思わなかったし、別に無駄な争いはする気は無い。
だが待てよ、魔物は知性がないと聞いてたのにこいつはあるぞ?
「おいドワーフ何故お前は知性がある。魔物は知性がないんじゃ無いのか?」
するとドワーフのやつは何を言っているんだこいつみたいな顔をしてこういった。
「知性のない魔物なんていません。人間たちが言ってる魔物を魔族に違いがあるなら魔族とは、人間が魔に堕ちた者のことを言うんです。」
言ってることの意味は分かるが頭が情報についてこなかった。
「魔に堕ちるとはどう言うことだ。ちっとも理屈が分からん。」
「ぼ、僕たちも人間の理屈なんて分かりませんよ。そ、それよりこれから僕をどうするんですか?」
「どうもしないよ、俺はすぐにここから帰る。じゃあなまた来る。」
正直このドワーフはどうでもいい、それよりも魔物に知性があるないとなると話は変わってくる。
そして学園はこれを確実に隠している。学園では、戦地に行ったものがいるんだ魔族、魔物とはなんだ何が違う、あーーー何がなんだか分からなくなってきた。
この学園なんだ?この事は他言していいのか?
まぁペアの夏川には最低限伝える事にしよう。
というわけなんだがどう思う。
「お前の言っている意味が分からん。そもそも学外に魔物なんていないだろう。私だって何回も抜けて外に出ているがまるで見かけたこと無い。」
きっぱりとそう言う夏川彼女は自分が見たことしか信じないタイプなのは知っていたがこの事だけは言わずにはいられなかった。
「まぁ信じられないのは分かるだが、この事を頭の隅には置いといてくれと言っておく。ペアに死なれるのは辛い。」
いくら最初に見下してきた相手でも死なれるのは流石に堪えるものだ。