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こんなはずじゃなかったのに!~魔勇者ってなんだよ!~  作者: へろへろお化け
一章~本当の始まり~
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三話~過去~

「あんたさ、勇者様に目つけてなにするき?」

「本当に調子乗ってるじゃないわよ!」

 アリアがそんな感じで罵倒されているみていて申し訳なかったのでなかに入ろうとしたが止めといた。なぜかと言うと今あのなかには言ってもアリアの評判が下がる可能性があったからだ。なので、ひどくなったら止めることにした。

「調子乗ってるつもりはないし、勉強をみてもらっているだけで特にやましいことは、無いわよ。あなたたちが思っているようなね。」

アリア結構言うな~と思いながらみていたらリーダー格の女生徒がとうとう

「ドン!」

「そういうとこが調子乗ってるっていってるの!父が不倫発覚して子爵位から男爵位に下げられて今は、酒に溺れていて今の立場も危うい。言い様ね!」

「おーい。アリア!図書室来ないから心配したよ。行こー」

 俺は、一か八かで女の口喧嘩(おんなのあらそい)に突っ込んでいった。

「じゃあ、私達は、これで……」

といい女生徒たちは、意味のわかんないことを言いながら逃げていった。

「大丈夫?アリア」

「大丈夫だから!来ないで!どうせ父上のこと聞いて呆れてるんでしょ!」

「大丈夫だよ!みんな過去に嫌なことの一つや二つあるさ!大丈夫そんなことで見捨てたりしないよ!」

「たつき……」

「話したくないなら話さなくていいんだよ」

「ううん。話したい……たつきになら話したい」

「うん。わかった、聞くよ」


「私の父は、すごく横暴で優しくされた記憶なんてとっくに忘れてしまったわ……でも、数年前までは、母を殴ったり作ったご飯を捨てたりくらいだったんだけど……数年前からは、女遊びもひどくなってつい先月女遊びが国にばれて中級貴族だったのが下級貴族に下げられてしまったの。それで父は、へこんじゃって家でずっと酒を飲んでるわ。それでも貴族位を奪われなかったのは、戦争で成果をあげたからなんだけど……今は、下級貴族さえ危ういわ!」


「わかった。じゃあ今からそのバカ親父の目を冷ましに行こう」

「え、無茶よ!あなたが勇者でも戦いのない平和な世界から来たでしょ?それにくそ親父はくそ親父でも、武勲を称えられて貴族位になったのよそれと……」

「何も戦いにいく訳じゃないよ。少し説得しにいくだけだ」

といいアリアのことを説得して一回自分たちの家へ戻ってから学校で集まることにした。

 俺は、アリアが入ったあと入ったのだが酒の臭いがきつすぎて息をまともに吸えなかった。その光景をみてアリアが

「口で息をすれば大丈夫よ。」

となれた感じで俺にアドバイスをしてくれた。

俺達は、廊下を歩いて行き、リビングに出るとものすごい量のお酒のビンが散らばっている。貴族だから金だけは、たらふくあるのだろう。そうするとアリアの父が手元にあった空き瓶をアリアの顔目掛けて投げてきた。それを俺が受け止めようとして手を出して受け止め、胸ぐらをつかむ。

「おい!どうしてこんなことしてんだよ!大事な娘だろ!」

と俺が言うと俺の手を叩き払い

「こいつを勝手に扱おうが俺の勝手だろうが!なんたってこいつをここまで育ててやったのは、俺なんだからよ!」

「わかった。なら俺がアリアを買い取る!親が売りに出せば買い取ることもできるだろ」

 普通の父親なら「バカなこと言うな!」とか期待してたんだけどこのバカは、

「いくら出せる?」

何でこいつが貴族になったんだよ。と思いつつ

「500金貨出せる」

 俺は、これを準備するために一度王宮に向かったのだ。国王に頼んで借りたのだ。前世?の情報と交換条件で。

この世界では、金貨一枚=一万、大銀貨一枚=五千円、銀貨一枚=千円、

大銅貨一枚=五百円、銅貨一枚=百円くらいだだからこの場合俺は、五百万でアリアを買うといっているのだ。それにさすが王様話を持ちかけたらポーンと出してくれたのだ!

それを聞いたこのバカは、

「600だ」

「わかった」

この国、というかこの世界がまだ発展途上で親権の書類みたいのがひとつもないから奴隷とか結構簡単にすることができるのだ。あと、600でも大丈夫だったのは、もともと盛られることを予測して少なく設定していたのだ。

「じゃあ金は、ここにおいとく。数えてくれ」

「わかった」

そういうとメイドさんとお母さんと馬鹿(おとうさん)で金貨を数え始めた。そして五分くらいで数え終わったそうで

「よし、じゃあこれに署名したら連れてけ!」

 最後まで最低だな。そんなことを思いながら署名した。この国は、正式な契約さえすれば奴隷を買うことも売ることもできるのだ。

「私が玄関までお送りしますね」

ずっと無言だった母親が言い出した。そして、玄関で

「あなた勇者様でしょ?ならもうあいつもおしまいね。アリアを連れ買って下さってありがとう。」

ここでやっとアリアも気がついたようで

「やだ!お母さんも一緒に行こうよ!」

「子供は、簡単に売り買いできても妻は、そうは、いかないのよ。それにあの人凄い、脱税してたし、税金も領地の人から吸い上げてたから死刑。良くても牢獄行きでしょうね」

と少し寂しそうに言った。だが同時に少し嬉しそうにも聞こえた。

 隣を見るとアリアは、ぼろぼろ泣いていた。こんなに簡単に死刑が出てくるのは、命が軽いからだ。前の世界よりもずっと。だからこの手は、できるだけ使いたくなかったのだ。

「お母さん、死なないでね!死んだら許さないから!」

と泣きながら言ったのだ。俺もできるだけ罪を柔らかくするため尽力しようと思った。

「ええ、アリア。元気でね」

それ以上、二人とも何も口にしなかった

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