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こんなはずじゃなかったのに!~魔勇者ってなんだよ!~  作者: へろへろお化け
一章~本当の始まり~
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一話~知らない国で~

 俺達は、異世界へ飛ばされた。しかも、個々別の国に。俺が飛ばされたのは、トナリア王国半年後の集合場所だ。そして今俺は……魔方陣の上で魔法使い十人ほどに囲まれている。


「陛下、この方が我が国を救ってくれる救世主勇者様でございます。」


 言葉が分かる。たぶん神様が翻訳してくれているのだろう。

 一人の魔法使いがそう言ったら、王様がこちらに来て膝をついてこう言った。


「こちらの都合で勝手に呼び出してしまい本当に申し訳ない。だが、こちらもあなた方を呼ばねばならないほど追い込まれているのだ。どうかお助け願いたい。」


と丁寧にいったあなた方といっているので他の人たちもこの世界についたのだろう。

俺も王様に合わせて


「私達は、そのために参りました。必ず、世界を救って見せましょう!」


俺は、今までにないくらい喉をはり、そう叫んだ。次の瞬間


「「「「「「「オオー!!」」」」」」」


と騎手たちが歓声を挙げて喜び、王様に関しては泣いていた。


 俺は、場が少し冷めたあとに王様に尋ねた。


「この世界には、ステータスを表示できるものはありますか?」


「表示できるアイテムはないが、ステータスと言えば出てくるぞ。他人に見せることは、できないがな。」


そう聞くと俺は、ステータスと言った。その瞬間……


「申し訳ないが見してもらう。」


 騎士がそういい、数人係で俺を取り押さえた。そうすると騎士がひらいてある画面を見てきた。


「陛下!大罪スキル等の危ないスキルは、ありません!」

「何ですか!これは!」


と俺が言ったあと王様が


「すまんな。その騎士は、スキル鑑定でステータスが開いているときならランク関係なく見ることができるのだ。」


と言われ、王様がてを上げて、騎士たちが俺を解放する。

 大丈夫であろう。神様がこっそり隠蔽してくれたからな。その代わり『睡眠』と言う。怠惰の代わりになるスキルをつけてくれたのだ。それに、事前にステータスのことも知っていたため、わざとやったことだ。これで疑われることは、ないだろう。


「勇者様のスキルは、B級のレアスキルが多数あります!」

「なんと!それはすごい!教えてくれるか?勇者殿」

「僕のスキルは、『裁縫A』『柔軟A』『睡眠A』『身体強化B+』

『記憶力増強B+』『気配察知B』『思考強化B』『鑑定B』です」

「素晴らしい!だが、睡眠というスキルは、聞いたことがないな。まぁ大丈夫だろう。今日は疲れただろう。ゆっくり休んでくれ」

A級の柔軟と裁縫は、触れないでくれた。ありがとう!

「おきずかいありがとうございます。ではお言葉に甘えて」


 俺は、そう言うとメイドさんに案内されて部屋に向かった。

「勇者様のお部屋は、突き当たりの大部屋でございます。」

「大部屋?俺一人ですよね?」

「はい。勇者様には、一番豪華な部屋を用意するようにいわれてましたので。」

「それで大部屋なんですか?」

「はい。」

 俺は、少し呆れつつも有りがたく大部屋を使うことにした。

 今日は、もうやることがないので少し早いが寝ることにした。


後日


「おはようございます。国王様。」

「うむ。昨日は、良く眠れたか?」

「はい。とても寝心地が良かったです。」

「そうか。やはり大部屋にして正解だったな。」

 あんたが言ったんかい!

「あなた、良くあんなだだっ広い部屋で眠れたわね。」

 ポニーテールの美少女がフレンチトースト?を食べながら話しかける。

「でも、凄く綺麗でベットもフカフカでしたよ!」

「そう。良かった。」

「そういえば紹介がまだだったな。娘のコアとミスアだ」

「ミスア・ナトリアよ。」

 ポニーテールの娘がそう言う。

「コア・ナトリアです。」

 髪を下ろしている美少女がそう言う。

「ミスア。明日からたつき殿が学校へ行くからもてなしてあげなさい。」

学校ってなに?俺は、不思議そうな顔をする。

「分かりましたわ。父上。」

「ああ。そういえば、ミスアが生徒会長なことをいっていなかったな。」

そこじゃない!

「お父様。たぶんお聞きしたいのは、そこじゃないと思いますよ?」

 ありがとう!コアさん!

「ん?ああ。そうか。まだ、学校の事を言っていなかったな。たつき殿には、

明日から王立の六学年制の学校へ行ってもらいたいと思っている。」

 学校か~正直行きたくないな。でもな~いかないと困るだろうしな~

「分かりました。明日からよろしくお願いします。」

「うむ。」

 俺達は、一時間ほど話した。明日から行く学校が国内最難関だと言うこと。ミスアが学校創立以来初めて、五年生で生徒会長になったということ。王族には、固有スキル拡大音声があること。そのため、王宮から国民に向けて挨拶をすることができること。お母さんが公国というところに行っていて今は、王宮にいないこと。だけど毎日手紙を送ってきてくれるほど筆まめなことなど、いろいろな事を沢山話した。

「たつき殿。いい忘れておったが今日は、勇者召喚の祝祭日になった。そのため、今日は、国民の前で挨拶してもらう。」

「へ?」

「服は、そのままでいいぞ。」

「本当に言ってるんですか?」

「ああ。あと、三十分後だな。」

「なにも考えてませんよ?俺」

「大丈夫だ。儂らも考えておらん。」

どこが大丈夫なのかいってみろ!おい!

「言葉なんて、なんて国民の前に立てばいくらでも出てきますわ」

出てこねーよ!

「じゃあ、たつきあと三十分皆でお喋りしてましょ?今からじゃいくら考えても同じよ。」

はー。俺は、心の中で人生最大のため息をした。

「そうだね!お喋りしよう!もうどうにでもなれー!」

「流石勇者!」


三十分後


 おい!お前等。その手に持っているメモ用紙は、なんだ!

「第一王女、コア・ナトリア様の御挨拶!」

 司会の人が大声で話す。

「今日は、お日柄も良く……」

 固有スキルで拡大した声でメモを見ながら話す。

「皆さんもお身体には、お気をつけください。」

「コア様ー!」「コア様ばんざーい」

 大量の黄色い歓声が飛び交う。

「第二王女、ミスア・ナトリア様の御挨拶!」

「みんな~盛り上がってるか~!」

 ミスアがDJのような挨拶をする。

「「「「「おーーーーーーーー」」」」」

 それに国民もそれに答える。

「今日は、私たちの挨拶のために……」

 こちらもメモを見ながら挨拶をする。

「今日は、楽しい時間をありがとうございます!」

「本日の花!勇者様の御挨拶!」

 司会の人がノリノリで此方に振る。

 おい!花とか言うな!恥ずかしいだろ!

「勇者様手を」

 ふざけたミスアが言う。この固有スキルは、スキル保持者に触れるとスキル保持者がスピーカーがわりになるらしい。

「皆さん。本日は、私のためにこのようなお祭りを開いていただき心から御礼申し上げます。皆様のご期待に添えるよう、精進していきますので、どうぞよろしくお願いします。」

 王族の人達が「それだけ?」と言う目で見てくる。そうだそれだけだ!

「「「「…………」」」」

 やっちゃったな~滑ったわ~

「「「「「うおーーーーーー」」」」」

「勇者様ー!」「頑張ってください!」「抱いて~」

 一つ変なのが聞こえたが気にしないでおこう。

「国王様は、喉の調子が優れないそうなので、御挨拶は、なしになりました。それでは、これにて式典を終了する。」

 逃げてんじゃねーか!


城内に戻ってきた。


「ちゃんと考えてるじゃん!」

「国民の皆さんは、私たちの挨拶を、楽しみに待ってくださっているんですよ?適当には、出来ません。」

 もっともだ。だが、

「じゃあ俺にも伝えろよ!」

「だってそっちの方が面白いじゃない!」

 そんなこんなで異世界生活二日目が終わった。

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