六話~魔王~
「数値どのくらいなんだ?」
先生が首をかしげる。
「いや~俺の能力寝れば寝るほど強くなるのであんまわかんないっすね」
戸惑ってしまい普段使わない語尾を使ってしまった。
「この輝きからして魔王と同じくらいあるんじゃないか?」
「魔王ってどれくらいなんですか?」
俺は、少し深刻な感じで言った。
「たしか……魔力は、五十万を越え力は、百万を越えた。って聞いたな」
良かった~化け物じゃなくて。ん?でもたしか~ってことは、
「今は、いないんですか?」
宮廷魔術師レベルの人が敵の情報をおろそかにすることはないのだ。
「ああ、今は……というか150年前に死んだからな」
「え?じゃあ今進行してきてるのは?」
「魔王じゃなくて魔族だな」
そういえば神様も魔王とは、言ってなかったな。思い込みって紛らわしいよね。
「魔王とは、その血を受け継ぐものにしか名乗ることを許されない称号だからな」
「そうなんですねー名乗ったらどうなるんですか?」
「名乗る度、体力全体の五割を削られる」
「えぐいですね。あと気になったんですけど魔王と血縁関係の人は、いないんですか?」
「ああ、子を作る前に死んだらしい。まぁこちらとしては、好都合だが」
「今の状態で魔王に攻められたら確実に全滅ですもんね」
「ああ、本当にいなくて良かった。では、授業を再開するぞ」
そんな感じで授業は、終わり。
三時間後□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
時間は、夜になって今までは、行っていなかった王宮の中にある図書館でアウス、アリア、コアと俺で勉強している。俺がアウスに教えて、コアがアリアに教えてコアが俺に聞いて時々俺がコアに聞くって感じだ。勉強しているとアリアが
「そういえばたつきっていくつなの?」
といい俺も行っていなかったのを思い出す。
「今年で14だよ」
「俺らより年下かよ!」
「年上かと思ってた。」
「すみません。私もです。」
「てことは、私たちって……」
「「「年下に勉強教わってたんだ……」」」
この三人がかぶってるの見るの始めてだな~と思いながら
「俺のもともといた世界は、勉学がすごく進んでいたから」
と、一応フォローしておく。
「まぁわたしは、たつきに教わるの好きだから別にいいけど……」
とアリアがボソッと小さい声で言った。
「なんて?」
一応お決まりの台詞を言っておく。二人も聞こえてないふりをしているらしい。がコアは、顔を真っ赤にして横にうつむき、アウスはほっぺを膨らました状態で真顔になっている。当然アリアも真っ赤になって
「もういいわよ!」
と照れ隠しをしている。この状態から勉強は、無理なので今日は、解散にした。
とは、言ってもアウスが帰るだけなのだが。
俺は、アリアと残って少し勉強してから部屋に戻ることにした。するとアリアが
「たつきって好きな人いるの?」
「いるよ。すごく優しい子が」
「そう……」
「うん……」
俺達は、各自の部屋に戻った。