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帰還方法

「やあ、よく来たね。歓迎しよう」


「で?。用件はなんだ?」


城下町で一番不気味な屋敷にこいつは住んでいた


っていうか明らかに幽霊的なものがチラホラと視界に入ってきてる


「そんなことを言わずに…まずはお茶でもどうだい?」


「…いただく」


「フフッ…。」


ベアトリーチェが手を叩くと周りにいた幽霊どもがテキパキと茶の準備をし始めた


ものの1分で茶の準備が終わる


「座りたまえよ。そこの二人も一緒にね」


「ああ」


とりあえず席に着こう


「うちで栽培してる新品種なんだ。そこらのインスタントとは一線を画すよ」


ほう…言うじゃないか


たとえ上手くともボロクソに言ってやろう


どれどれ…


ズズッ


「悔しいが…美味い…!」


「そうだろう!。あっちにある最高級にも引けをとらぬこの美味さ。買おうと思ったらグラムあたり数千円はかたいだろうね」


ん?。グラム?円?


「いや、苦労したよ。こっちの紅茶は香りも味もあちらとは程遠い」


あちら?


「そうは思わないかい?。刀塚國臣くん」


はっきりとした日本名の発音…


まさか…


「あんた日本人だろ?」


「ああそうだ。私の召喚術師ベアトリーチェという名はこちらに来てから自分で名付けた。ダンテの神曲が好きなものでね。本名は八柱史(やばしらふみ)だ。どうかよろしく」


「…よろしく」


ベアトリーチェ改め八柱は続ける


「それでは本題に入ろうか。まず始めに今回このようなことに巻き込んでしまい申し訳ない…これで許してくれるとは思ってはいないが謝らせてくれ。本当にすまない」


殊勝な態度だ…予想外だな


「今回の召喚は勇者召喚と銘打っているが、本当に呼び出せるとは思っていなかったんだ。言うなれば風化した儀式のようなものでね数百年ぶりにやってみたら成功しちゃったんだ。」


てことはなんだ?


俺はとばっちりってことか?


「まさか成功するとは思わなくてね?、加えて君があんなスキルを持っているだなんて」


スキル?


確か王城で発現したスキルは【蛮勇誇る夢幻の騎士】だけだが?


「王族たちが気付く前に君を放逐させたけどあれは威圧の最上級…つまり支配の能力に他ならない。君の威圧は魂レベルで働きかける支配能力だよ。」


まさかそんな…?


「そんな大層なもんじゃないぞ。あれは本当に相手をビビらせることにしか使えないんだ」



「それは君が能力をそういう物だと思い込んでいるからだよ。」



そんなもんか?


「まあ、それを気取られると洗脳される恐れがあったから裏で手を回してすぐに市中に出させたんだけど…っと回り道はこのくらいにして、なあ刀塚國臣くん、帰りたくないか?日本へ」


「………そんなに」


「そうだろうそうだろう!。今すぐにでもってえ!?。帰りたくないの?」


「刀塚の家は面倒だったしな…。確かに小指をタンスの角にぶつけたら死にそうなステータスではあるが、仲間もできたし、こちらの世界でも良いかなって思い始めてきた」


「ええ!?。そんな!?。じゃあ…プランBだ。それじゃあ刀塚くん。君みたいな特殊な境遇の人が集まってるクランがあるんだけど…入らないかい?」


「クラン…?」


「ああ、人には言えない事情を抱えた奴らが集まった家族みたいなものだよ。身寄りがない君を一員に加えたい」


どうなんだ…


これは…乗ってみるか?


「わかった。そのクランとやらには入れてもらおう」


「よかったあ。それじゃあ行こうかみんなの場所へ」


「なんだ。近くにいるのってぎゃあ!?」


いきなり肩を掴んできたってか握力強え


HP 8/10


やべえ体力が減ってる


「おいやめろ!。死ぬだろ!!」


「吐くなよ?。瞬間転移!」


うわっ…気持ち悪っ…


視界が歪む…


なんだこれ…


「よしっ!。着いたぞ。ようこそ【ラグナレク】へ」


ラグナレク?








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