打倒スライム
スライムから逃げ帰ってきた俺たちは
ひとまずギルドの円卓で会議を開いた
「さて…ムラマサさんや。スライムに勝てんのだがどうしたら良いだろうか?」
「拙者は剣技しか能がないゆえ…如何ともしがたい」
「だよねえ…」
まずいなあ、おそらくここらで最弱のスライムにすら勝てないとは
このままじゃすぐに金が尽きて餓死する
「殿ここはひとつ仲間を募集するのが良いのでは?」
「仲間か…。でもなあここで威圧使っちゃったからその時いた奴は不気味がって近づいてこないんだよなあ…」
「そうなのですか…」
「火と魔法に弱いらしいんだが。どっちの攻撃手段もないんだよなあ…」
「ん?火ですか?」
「そうだ」
「拙者、剣をダメにしても良いのなら火で攻撃が出来るかも知れませぬ」
「おお!どうやって?」
「鞘走りを工夫して抜けば触れ合って発火させることができるやも」
「やってみよう」
ということで、捨て売りのロングソードを一本買ってきた
すでに刃こぼれが甚だしいがムラマサさん曰くこれで大丈夫らしい
「では行きますぞ!。はっ!」
ギィン!
でかい火花と共に刀身が折れて俺の頭のすぐ横に突きささった
「ムラマサぁ!?」
「申し訳ございませぬ!!。この非礼は腹を切って」
「やめろお!!」
お前に万が一があったら俺が死ぬから
てことで
今度はちゃんとしたロングソードを買ってきました
「今度こそ…はあっ!!」
ギュリイイン!!ボッ!
本当に火がつきやがった
ムラマサ
NEW【火炎・抜刀】
抜刀時に一工程加えることで火炎を纏う。ただし、武器の耐久性を著しく損なう
偶然の産物である
やっぱ偶然か!
でもスキルに昇華したってことはこれからはスキルとして使えるわけだな…。ナイスムラマサ!
対抗策もできたし…行きますか
ーーーーーー草原
見つけた
不定形の体にプニプニとした挙動
間違いない…奴だ
「ムラマサ…良いな?」
「御意…!」
ムラマサの体勢はいつでも抜刀できる
奴がきた…
「やれっ!」
「はあっ!!」
ギュリイイン! スパッ!
スライムは二つに裂け動かなくなった
これで勝ちだ…!
「よっしゃああ!!」
「やりましたな殿!」
ってもまだ四匹倒さなきゃならないんだけどな
先は長い…
ん?なんか変な感じが
ユニークモンスター【捉え難き不定形 】を討伐しました
支配下に置きますか?
はい いいえ
は?、あれユニークモンスターだったのか!
どうりで強えはずだ…
あれが仲間になるんだったら心強いだろう
答えははいだ
【捉え難き不定形】を支配下に置きました
契約締結 失敗
自我を持たぬ存在だったため【他力本願の極地】は発動できません
その代わりユニークアイテム【不定形の剣】を精製
【捉え難き不定形】は消失します
は?
おいいいいいいい!!!
スライム消えてプルプルした剣になったけどおお!!
こんなのどうすれば…
ユニークアイテム【不定形の剣】
【捉え難き不定形】が姿を変えた剣(?)
持ち主に物理攻撃半減の加護を与え、好きな形に伸び縮みする
すげえ優秀だった!!
むしろありがとうスライム
さっそくつけさせてもらうよ
そうだなあ…指輪でいいか。
ちょっとひんやりしてて気持ちいい
良し!結果オーライだ
「ムラマサ!後四匹スライム狩るぞ!」
「はっ!」
残りのスライムはあっさりと倒せましたとさ
初依頼達成!!