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あなたへ

作者: kallasu

あなたにさよならと伝える気なんて わたしにはさらさらないけれど

あなたへ向けた気持ちを少し 残しておこうと思います


あなたと出会ったあの日から あっという間に今日になり

あっという間に明日になって そしてそれが最後の日


周りが変わっていく中で このまま過ぎると思った日々は

あっという間に終わりを告げて 新たな道へ進みだす


あなたのことは苦手でした 毎日毎日苦痛でした

あなたは自分勝手だし 自分のことしか気にしない

他人の気持ちなんて気にしたこともないでしょう


不満を持ちながらも 諦めと共に

生きていくのだと思いました

今日も明日も明後日も

同じような日々が続くと思っていました

あなたが居なくなることは 誰も望んでいませんでした


自業自得だとは思いますが それでも相手が憎いのです

自分だけはちゃっかり残り あなただけが去る事実

責任を一人で被れば良いものを 残念で仕方がありません


あなたのことは苦手でした 同時にあなたに憧れていました

あなたを尊敬していたから あなたを嫌いになれませんでした


まさかこんなにあっけなく あなたが居なくなるとは思いませんでした


きっとあなたのことだから

怒って暴れて迷惑かけて 出ていくものだと思っていました

怒らず暴れず大人しく そこに居るとは思いませんでした


あなたが居なくなって済々します あなたが居なくなるのが寂しいです

もう二度とあなたに会うこともないでしょう すれ違うこともないでしょう


あなたと出会えて良かったです あなたと一緒に居られて良かったです

あなたに迷惑ばかり掛けられたけれど あなたのせいで胃が痛かったけれど

それでも居なくなるよう願ったことは 数えるほどしかありません


もう二度と会わないあなた もう二度と会えないあなた

あなたとわたしは別物ですが わたしとあなたは似た者同士

あなたが明日去ったなら 登録してある番号は

きれいさっぱり削除して 再び他人へと戻りましょう

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