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 僕は気にかけてくれた小夜に感謝を告げようとしたが、意識が無くなってしまった。

「ん……」

 寝過ごしを考えたが、僕の身体の上に小夜が寝ていたことと消灯していないところを見るとそんなに寝ていたわけではなさそうだ。しかし、身体の倦怠感はすっきり無くなっていた。

「起きました?」

 気だるそうに小夜は頭を起こす。身体は離れない。

 別に重くはないけれども、この姿を誰にも見られなかったことを祈るばかりである。

「うん、周さんの元気もどうやら戻ったみたいですね!」

 無邪気に微笑む。

 その笑みのまま無邪気に提案してくる。

「おはようのちゅーをしましょう」

「……しません」

「周さんのナイフを抜いたり、体力を戻すために天想代力を使ったのですから少しは還元して下さい!」

「じゃあ、ぎゅーってしてあげる」

 返事も聞かずに僕は抱き締める。少し強めに。

「う、く……ふっふふふふ」

 嬉しそうでなによりです。

 こんなので喜ぶとは。小夜は年上なはずなんだが。いや、体型的にお姉さんであればこんなことは到底出来ないけれども。

「ところで周さん。千華と戦っていたのですか? それにしては周さんの天想代力がほとんど減っていないのですが」

 僕の腕の中でそんなことを言う。僕は僕で十分に還元したと思ったので拘束は弱めた。一瞬、不満そうなジト目になったがすぐに戻った。

「天想代力の使い方が全然わからなかったから、他で頑張って倒しました」

「そうですね。やっぱり、天想代力の使い方を忘れているんですね。わかりました、私が教えます。それから、千華とリベンジマッチし……勝ったのですか!?」

 良いノリつっこみだ。あんまり意図してなさそうだったけれども。

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