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 付ける理由を説明するのもなんだから僕は素直に頷いておいた。

 マスクの次は、髪を解き雑に指で真っ直ぐにしていく。千華とはまだ今朝しか会っていないからこのぐらいすると混乱しそうな気がする。あとは目元を変えるために眼鏡をかけた。勿論、度入りではなくファッション性重視である。

 歩きながらも変装終了。

 横で歩いている姫城さんは不思議そうな表情を浮かべたので、「苦手な人と顔を会わせたくないので」と強引に誤魔化した。

 転校二日目にして苦手人物を作るのも大概だが。

 昇降口まで歩くが、時間も時間なので人とは遭遇しない。

 靴を外履きに替え、校門に向かって歩く。一番難所なはずなのに、千華の姿はいない。

 それが途轍とてつもなく心配だ。

「ところで姫城さん」

「なにかの?」

「この学園って、秘密の通路とかあります?」

「本の読みすぎじゃ」

 笑われた。期待はしていないがないようだ。

「しかし、七不思議はあるようじゃ」

「へえ、僕が行っていた中学ではありましたが高校にもあるんですね」

 中学校のは勿論楔が作ったものだけど、七不思議は七不思議である。

「そうじゃの、知っているのは階段が増えることや悩みごとがあると正義の味方が解決してくれると言う噂じゃな」

 とりあえず、その二つは千華と楔だと思うがあと五つはなんだろうか。

 というか、僕がいない間にまた楔は都市伝説を作ったのか。

 校門を通り過ぎ、森が見える手前のところ。

 ここまで来ると寮に行く人しかいないので僕が例え変装していても警戒を招くはずだが人の姿はいない。

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